ザウバー・C32

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ザウバー C32
カテゴリー F1
コンストラクター ザウバー
デザイナー マット・モリス
先代 ザウバー・C31
後継 ザウバー・C33
主要諸元
エンジン フェラーリTipo056
タイヤ ピレリ
主要成績
チーム ザウバーF1チーム
ドライバー ドイツの旗 ニコ・ヒュルケンベルグ
メキシコの旗 エステバン・グティエレス
出走時期 2013年
コンストラクターズタイトル 0
ドライバーズタイトル 0
通算獲得ポイント 57
初戦 2013年オーストラリアGP
初勝利 -
最終戦 2013年ブラジルGP
出走優勝表彰台ポールFラップ
380001
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ザウバー・C32 (Sauber C32) は、ザウバー2013年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー

概要[編集]

C32の大きな特徴は、横幅の狭いサイドポンツーンである。デザイナーのマット・モリスは、2011年モナコGP予選でセルジオ・ペレスが横向きでバリアに激突した際、潰れたサイドポンツーンを見たことがヒントになったと述べ、「大胆なデザインだが、我々はかなり自信を持っている」と語っている[1]。内部にはラジエーターなどがタイトに収納されているが、テスト段階では冷却機能に支障はないという[2]

ノーズの段差部分に関しては、ショルダー部分を前後滑らかに繋げ、中央部分に段差を残す処理とした。また、C31と同様にノーズコーンとモノコックの境目にスリットを設けている。ノーズ下から吸い込んだ気流をこのスリットから放出することで、ノーズ上下面の気流を改善していると見られる[3]

車体後部の排気系レイアウトは、ザウバーオリジナルの傾斜型を廃止して、マクラーレンタイプのバルジ型に変更した。

カラーリングは前年までの配色から白い部分を減らし、グレーを基調とするデザインへ一新された。

スペック[編集]

ソース[4][5]

シャシー[編集]

  • シャシー カーボンファイバーモノコック
  • フロントサスペンション ダブルウィッシュボーン インボードスプリングおよびダンパーによるプッシュロッド式(ザックス・レース・エンジニアリングおよびペンスキー製)
  • リアサスペンション ダブルウィッシュボーン インボードスプリングおよびダンパーによるプルロッド式(ザックス・レース・エンジニアリングおよびペンスキー製)
  • ブレーキ ブレンボ 6ピストン・ブレーキキャリパー カーボンファイバー製ブレーキパッドおよびディスク
  • トランスミッション フェラーリ 7速クイックシフト・カーボンギアボックス 縦置き カーボンファイバー製クラッチ
  • シャシー電子機器 MES
  • KERS フェラーリ
  • ステアリングホイール ザウバーF1チーム
  • タイヤ ピレリ P Zero
  • ホイール O・Z

エンジン[編集]

  • エンジン フェラーリ 056
  • 排気量 2,398 cc
  • 型式 自然吸気 V8エンジン
  • バンク角 90°
  • エンジンブロック 砂型鋳造アルミニウム製
  • ボア径 98 mm
  • バルブ数 32
  • バルブ駆動 ニューマチック
  • 噴射および点火 電子制御
  • 重量 95 kg以上

サイズ[編集]

  • 全長 5,240 mm
  • 全幅 1,800 mm
  • 全高 1,000 mm
  • フロントトレッド 1,495 mm
  • リアトレッド 1,410 mm
  • 重量 640 kg(ドライバーを含む、空タンク時)

記録[編集]

No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 ポイント ランキング
AUS
オーストラリアの旗
MAL
マラヤ連邦の旗
CHN
中華人民共和国の旗
BHR
バーレーンの旗
ESP
スペインの旗
MON
モナコの旗
CAN
カナダの旗
GBR
イギリスの旗
GER
ドイツの旗
HUN
ハンガリーの旗
BEL
ベルギーの旗
ITA
イタリアの旗
SIN
シンガポールの旗
KOR
大韓民国の旗
JPN
日本の旗
IND
インドの旗
ABU
アラブ首長国連邦の旗
USA
アメリカ合衆国の旗
BRA
ブラジルの旗
2013 11 ドイツの旗 ヒュルケンベルグ Ret 8 10 12 15 11 Ret 10 10 11 13 5 9 4 6 19† 14 6 8 57 7
12 メキシコの旗 グティエレス 13 12 Ret 18 11 13 20† 14 14 Ret 14 13 12 11 7 15 13 13 12

脚注[編集]

  1. ^ "ザウバー C32、幅の狭いサイドポッドはペレスの事故がヒント". F1-Gate.com.(2013年2月2日)2013年3月4日閲覧。
  2. ^ "ザウバー 「C32の幅狭サイドポッドはうまく機能している」". F1-Gate.com.(2013年2月14日)2013年3月4日閲覧。
  3. ^ 小倉茂徳(2013年2月22日)"動き出した2013年マシン、好調そうな上位勢". オグたん式「F1の読み方」(Car Watch). 2013年3月4日閲覧。
  4. ^ "ザウバーC32スペック表". Topnews.(20年月日)2013年3月4日閲覧。
  5. ^ "C32". STINGER. 2013年3月4日閲覧。