2000年のアメリカンリーグチャンピオンシップシリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2000年アメリカンリーグ
チャンピオンシップシリーズ
チーム 勝数
ニューヨーク・ヤンキース 4
シアトル・マリナーズ 2
シリーズ情報
試合日程 10月10日–17日
観客動員 6試合合計:30万9828人
1試合平均:05万1638人
MVP デビッド・ジャスティス(NYY)
ALDS NYY 3–2 OAK
SEA 3–0 CWS
殿堂表彰者 ジョー・トーリ(NYY監督)
デレク・ジーター(NYY内野手)
マリアノ・リベラ(NYY投手)
パット・ギリック(SEA GM)
リッキー・ヘンダーソン(SEA外野手)
エドガー・マルティネス(SEA指名打者)
チーム情報
ニューヨーク・ヤンキース(NYY)
シリーズ出場 3年連続9回目
GM ブライアン・キャッシュマン
監督 ジョー・トーリ
シーズン成績 87勝74敗・勝率.540
東地区優勝

シアトル・マリナーズ(SEA)
シリーズ出場 5年ぶり2回目
GM パット・ギリック
監督 ルー・ピネラ
シーズン成績 91勝71敗・勝率.562
西地区2位=ワイルドカード

 < 1999
ALCS
2000

2001 > 

 < 1999
NLCS
2000

2001 > 
ワールドシリーズ

2000年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)ポストシーズンは10月3日に開幕した。アメリカンリーグの第31回リーグチャンピオンシップシリーズ(31st American League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、10日から17日にかけて計6試合が開催された。その結果、ニューヨーク・ヤンキース東地区)がシアトル・マリナーズ西地区)を4勝2敗で下し、3年連続37回目のリーグ優勝およびワールドシリーズ進出を果たした。

両球団がポストシーズンで対戦するのは、1995年の地区シリーズ以来5年ぶり2度目。この年のレギュラーシーズンでは両球団は10試合対戦し、マリナーズが6勝4敗と勝ち越していた[1]。ヤンキースは今シリーズを制したことにより、アメリカンリーグ3連覇を達成した。これは1988年から1990年にかけてのオークランド・アスレチックス以来であり、球団史上では9回目である[2]シリーズMVPには、第6戦の7回裏に逆転・決勝の3点本塁打を放つなど、6試合で打率.231・2本塁打・8打点OPS.824という成績を残したヤンキースのデビッド・ジャスティスが選出された。このあとヤンキースは、ワールドシリーズでもナショナルリーグ王者ニューヨーク・メッツを4勝1敗で下し、3年連続26度目の優勝を成し遂げた。

ハーシュベック兄弟の兄ジョンと弟マークは、ともにMLB審判員である。今シリーズは兄弟にとって、同じ試合に揃って出場する唯一の機会となった[3]

試合結果[編集]

2000年のアメリカンリーグ優勝決定戦は10月10日に開幕し、途中に移動日を挟んで8日間で6試合が行われた。日程・結果は以下の通り。

日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月10日(火) 第1戦 シアトル・マリナーズ 2-0 ニューヨーク・ヤンキース ヤンキー・スタジアム
10月11日(水) 第2戦 シアトル・マリナーズ 1-7 ニューヨーク・ヤンキース
10月12日(木) 移動日
10月13日(金) 第3戦 ニューヨーク・ヤンキース 8-2 シアトル・マリナーズ セーフコ・フィールド
10月14日(土) 第4戦 ニューヨーク・ヤンキース 5-0 シアトル・マリナーズ
10月15日(日) 第5戦 ニューヨーク・ヤンキース 2-6 シアトル・マリナーズ
10月16日(月) 移動日
10月17日(火) 第6戦 シアトル・マリナーズ 7-9 ニューヨーク・ヤンキース ヤンキー・スタジアム
優勝:ニューヨーク・ヤンキース(4勝2敗 / 3年連続37度目)

第1戦 10月10日[編集]

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
6回表、先頭打者アレックス・ロドリゲスが左翼ポール直撃の本塁打を放ち、マリナーズが2点目を挙げる(1分4秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
シアトル・マリナーズ 0 0 0 0 1 1 0 0 0 2 5 0
ニューヨーク・ヤンキース 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 6 1
  1. フレディ・ガルシア(1勝)  デニー・ネーグル(1敗)  S佐々木主浩(1S)  
  2. 本塁打
    SEA:アレックス・ロドリゲス1号ソロ
  3. 審判
    [球審]ジョン・ハーシュベック
    [塁審]一塁: エンジェル・ヘルナンデス、二塁: ウォーリー・ベル、三塁: マーク・ハーシュベック
    [外審]左翼: ジェリー・デービス、右翼: ランディ・マーシュ
  4. 夜間試合 試合時間: 3時間45分 観客: 5万4481人 気温: 47°F(8.3°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
シアトル・マリナーズ ニューヨーク・ヤンキース
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 R・ヘンダーソン 1 DH C・ノブロック
2 M・キャメロン 2 D・ジーター
3 A・ロドリゲス 3 P・オニール
4 DH E・マルティネス 4 B・ウィリアムス
5 J・オルルド 5 D・ジャスティス
6 J・ビューナー 6 T・マルティネス
7 J・オリバー 7 J・ポサダ
8 D・ベル 8 L・ソーホー
9 M・マクレモア 9 S・ブロシアス
先発投手 投球 先発投手 投球
F・ガルシア D・ネーグル

第2戦 10月11日[編集]

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
ヤンキースが1点を追う8回裏、8安打で一挙に7得点を奪い逆転(4分46秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
シアトル・マリナーズ 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 7 2
ニューヨーク・ヤンキース 0 0 0 0 0 0 0 7 X 7 14 0
  1. オーランド・ヘルナンデス(1勝)  アーサー・ローズ(1敗)  
  2. 本塁打
    NYY:デレク・ジーター1号2ラン
  3. 審判
    [球審]エンジェル・ヘルナンデス
    [塁審]一塁: ウォーリー・ベル、二塁: マーク・ハーシュベック、三塁: ジェリー・デービス
    [外審]左翼: ランディ・マーシュ、右翼: ジョン・ハーシュベック
  4. 昼間試合 試合時間: 3時間36分 観客: 5万5317人 気温: 65°F(18.3°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
シアトル・マリナーズ ニューヨーク・ヤンキース
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 M・キャメロン 1 DH C・ノブロック
2 S・ハビアー 2 D・ジーター
3 A・ロドリゲス 3 D・ジャスティス
4 DH E・マルティネス 4 B・ウィリアムス
5 J・オルルド 5 T・マルティネス
6 A・マーティン 6 J・ポサダ
7 D・ベル 7 P・オニール
8 D・ウィルソン 8 L・ソーホー
9 M・マクレモア 9 S・ブロシアス
先発投手 投球 先発投手 投球
J・ハラマ O・ヘルナンデス

第3戦 10月13日[編集]

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
2回表、先頭打者バーニー・ウィリアムスと次打者ティノ・マルティネスの連続本塁打でヤンキースが先制(1分59秒)
ヤンキースの抑え投手マリアノ・リベラが8回裏一死二塁から登板、イニングまたぎの5アウトセーブで試合を締める(1分28秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ニューヨーク・ヤンキース 0 2 1 0 0 1 0 0 4 8 13 0
シアトル・マリナーズ 1 0 0 0 1 0 0 0 0 2 10 1
  1. アンディ・ペティット(1勝)  アーロン・シーリー(1敗)  Sマリアノ・リベラ(1S)  
  2. 本塁打
    NYY:バーニー・ウィリアムス1号ソロ、ティノ・マルティネス1号ソロ
  3. 審判
    [球審]マーク・ハーシュベック
    [塁審]一塁: ウォーリー・ベル、二塁: ジェリー・デービス、三塁: ジョン・ハーシュベック
    [外審]左翼: エンジェル・ヘルナンデス、右翼: フィールディン・カルブレス
  4. 夜間試合 試合時間: 3時間35分 観客: 4万7827人 気温: 72°F(22.2°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ニューヨーク・ヤンキース シアトル・マリナーズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 DH C・ノブロック 1 R・ヘンダーソン
2 D・ジーター 2 M・キャメロン
3 D・ジャスティス 3 A・ロドリゲス
4 B・ウィリアムス 4 DH E・マルティネス
5 T・マルティネス 5 J・ビューナー
6 J・ポサダ 6 J・オルルド
7 P・オニール 7 D・ベル
8 L・ソーホー 8 J・オリバー
9 S・ブロシアス 9 M・マクレモア
先発投手 投球 先発投手 投球
A・ペティット A・シーリー

第4戦 10月14日[編集]

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
5回表、デレク・ジーターの3点本塁打でヤンキースが先制(1分21秒)
8回表、デビッド・ジャスティスの2点本塁打でヤンキースが5点目を奪う(1分)
ヤンキース先発投手ロジャー・クレメンスが15奪三振で完封勝利を達成(2分31秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ニューヨーク・ヤンキース 0 0 0 0 3 0 0 2 0 5 5 0
シアトル・マリナーズ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0
  1. ロジャー・クレメンス(1勝)  ポール・アボット(1敗)  
  2. 本塁打
    NYY:デレク・ジーター2号3ラン、デビッド・ジャスティス1号2ラン
  3. 審判
    [球審]ウォーリー・ベル
    [塁審]一塁: ジェリー・デービス、二塁: ジョン・ハーシュベック、三塁: エンジェル・ヘルナンデス
    [外審]左翼: フィールディン・カルブレス、右翼: マーク・ハーシュベック
  4. 夜間試合 試合時間: 2時間59分 観客: 4万7803人 気温: 56°F(13.3°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ニューヨーク・ヤンキース シアトル・マリナーズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 DH C・ノブロック 1 S・ハビアー
2 D・ジーター 2 A・マーティン
3 D・ジャスティス 3 A・ロドリゲス
4 B・ウィリアムス 4 DH E・マルティネス
5 T・マルティネス 5 J・オルルド
6 J・ポサダ 6 M・キャメロン
7 P・オニール 7 C・ギーエン
8 L・ソーホー 8 D・ベル
9 S・ブロシアス 9 D・ウィルソン
先発投手 投球 先発投手 投球
R・クレメンス P・アボット

第5戦 10月15日[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ニューヨーク・ヤンキース 0 0 0 2 0 0 0 0 0 2 8 0
シアトル・マリナーズ 1 0 0 0 5 0 0 0 X 6 8 0
  1. フレディ・ガルシア(2勝)  デニー・ネーグル(2敗)  
  2. 本塁打
    SEA:エドガー・マルティネス1号2ラン、ジョン・オルルド1号ソロ
  3. 審判
    [球審]ジェリー・デービス
    [塁審]一塁: ジョン・ハーシュベック、二塁: エンジェル・ヘルナンデス、三塁: フィールディン・カルブレス
    [外審]左翼: マーク・ハーシュベック、右翼: ウォーリー・ベル
  4. 昼間試合 試合時間: 4時間14分 観客: 4万7802人 気温: 46°F(7.8°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ニューヨーク・ヤンキース シアトル・マリナーズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 DH C・ノブロック 1 R・ヘンダーソン
2 D・ジーター 2 M・キャメロン
3 D・ジャスティス 3 A・ロドリゲス
4 B・ウィリアムス 4 DH E・マルティネス
5 T・マルティネス 5 J・オルルド
6 J・ポサダ 6 J・ビューナー
7 P・オニール 7 D・ベル
8 L・ソーホー 8 D・ウィルソン
9 S・ブロシアス 9 M・マクレモア
先発投手 投球 先発投手 投球
D・ネーグル F・ガルシア

第6戦 10月17日[編集]

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
4回表、カルロス・ギーエンの2点本塁打でマリナーズのリードが4点に広がる(50秒)
ヤンキースが1点を追う7回裏、デビッド・ジャスティスの3点本塁打で逆転(1分59秒)
8回表、先頭打者アレックス・ロドリゲスのソロ本塁打でマリナーズが4点差に詰め寄る(57秒)
9回表、マリアノ・リベラがエドガー・マルティネスを遊ゴロに打ち取り試合終了、ヤンキースのリーグ3連覇が決定(1分20秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
シアトル・マリナーズ 2 0 0 2 0 0 0 3 0 7 10 0
ニューヨーク・ヤンキース 0 0 0 3 0 0 6 0 X 9 11 0
  1. オーランド・ヘルナンデス(2勝)  ホセ・パニアグア(1敗)  
  2. 本塁打
    SEA:カルロス・ギーエン1号2ラン、アレックス・ロドリゲス2号ソロ
    NYY:デビッド・ジャスティス2号3ラン
  3. 審判
    [球審]ジョン・ハーシュベック
    [塁審]一塁: エンジェル・ヘルナンデス、二塁: フィールディン・カルブレス、三塁: マーク・ハーシュベック
    [外審]左翼: ウォーリー・ベル、右翼: ジェリー・デービス
  4. 試合開始時刻: 東部夏時間UTC-4)午後8時14分 試合時間: 4時間3分 観客: 5万6598人 気温: 55°F(12.8°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
シアトル・マリナーズ ニューヨーク・ヤンキース
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 S・ハビアー 1 DH C・ノブロック
2 A・マーティン 2 D・ジーター
3 A・ロドリゲス 3 D・ジャスティス
4 DH E・マルティネス 4 B・ウィリアムス
5 J・オルルド 5 T・マルティネス
6 R・イバニェス 6 J・ポサダ
7 C・ギーエン 7 P・オニール
8 M・マクレモア 8 L・ソーホー
9 D・ウィルソン 9 S・ブロシアス
先発投手 投球 先発投手 投球
J・ハラマ O・ヘルナンデス

脚注[編集]

  1. ^ "Head-to-Head Records," Baseball-Reference.com. 2021年5月16日閲覧。
  2. ^ CBS/AP, "Yanks Win, Subway Series Next," CBS News, October 18, 2000. 2021年5月16日閲覧。
  3. ^ AP, "Shields gets win despite blowing save," ESPN.com, April 8, 2005. 2021年5月16日閲覧。

外部リンク[編集]