ドン・クレンデノン

ドン・クレンデノン
*Donn Clendenon*
	エクスポズでの現役時代(1969年)
基本情報
国籍	アメリカ合衆国
出身地	ミズーリ州ニュートン郡ネオショ（英語版）
生年月日	1935年7月15日
没年月日	2005年9月17日（70歳没）
身長; 体重	6' 4" ＝約193 cm; 210 lb ＝約95.3 kg
選手情報
投球・打席	右投右打
ポジション	一塁手
プロ入り	1957年
初出場	1961年9月22日
最終出場	1972年8月5日
経歴（括弧内はプロチーム在籍年度）
	ワシントン高等学校（英語版）; モアハウス大学; ピッツバーグ・パイレーツ (1961 - 1968); モントリオール・エクスポズ (1969); ニューヨーク・メッツ (1969 - 1971); セントルイス・カージナルス (1972);
	この表について

ドン・アルビン・クレンデノン（Donn Alvin Clendenon, 1935年 9月15日 - 2005年 9月17日）は、アメリカ合衆国ミズーリ州ニュートン郡ネオショ（英語版）出身の元プロ野球選手（一塁手）。右投右打。

経歴[編集]

現役時代[編集]

1957年にピッツバーグ・パイレーツと契約してプロ入り。1961年 9月22日にメジャーデビュー^[1]すると、1963年から一塁手のレギュラーとなった。1965年には打率.301、14三塁打（ナショナルリーグ2位）、96打点、1966年は28本塁打、98打点を記録するが、1963年の163個を最多として5回100三振以上を喫するなど粗さも目立った。

1968年オフにはエクスパンションドラフトでモントリオール・エクスポズ（現在のワシントン・ナショナルズ）から指名され、移籍した。年が明けた1969年1月にはトレードでのヒューストン・アストロズへの移籍を通告されたが、当時のアストロズの監督はパイレーツ時代の上司（1965年 - 1967年に監督）であり、かつ折り合いが悪かったハリー・ウォーカー（英語版）だったため移籍を拒否し（このトレードはヘスス・アルーとラスティ・スタウブの交換で成立）、一旦は引退を宣言した^[2]。

その後、引退とはならずにそのままエクスポズにとどまったが、6月15日にスティーブ・レンコ（英語版）、ケビン・コリンズ（英語版）他2選手とのトレードで、ニューヨーク・メッツへ移籍した。この年メッツは球団初となるワールドシリーズ制覇を果たし、クレンデノンも加入後72試合で12本塁打を放つなどすなわち"ミラクル・メッツ"の一翼を担った。ワールドシリーズでは第2戦と第4戦の先制弾を含む3本塁打でシリーズMVPに選ばれた^[3]。

セントルイス・カージナルスでプレーの1972年を最後に引退した。

引退後[編集]

引退後は大学に入り直して弁護士資格を取得している^[3]。

人物[編集]

モアハウス大学時代はフットボールやバスケットボールの選手としても誘いがあった。また、文武両道であり、同校出身のマーティン・ルーサー・キング・ジュニアとも親交があった^[3]。

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

年度	球団	試合	打席	打数	得点	安打	二塁打	三塁打	本塁打	塁打	打点	盗塁	盗塁死	犠打	犠飛	四球	敬遠	死球	三振	併殺打	打率	出塁率	長打率	O P S
1961	PIT	9	40	35	7	11	1	1	0	14	2	0	0	0	0	5	0	0	10	0	.314	.400	.400	.800
1962		80	251	222	39	67	8	5	7	106	28	16	4	1	1	26	3	1	58	3	.302	.376	.477	.853
1963		154	614	563	65	155	28	7	15	242	57	22	13	3	4	39	3	5	136	14	.275	.326	.430	.756
1964		133	492	457	53	129	23	8	12	204	64	12	8	3	4	26	2	2	96	10	.282	.321	.446	.767
1965		162	676	612	89	184	32	14	14	286	96	9	9	1	10	48	7	5	128	10	.301	.351	.467	.818
1966		155	629	571	80	171	22	10	28	297	98	8	7	1	3	52	7	2	142	14	.299	.358	.520	.878
1967		131	518	478	46	119	15	2	13	177	56	4	4	1	4	34	4	1	107	15	.249	.298	.370	.668
1968		158	645	584	63	150	20	6	17	233	87	10	3	5	8	47	4	1	163	14	.257	.309	.399	.708
1969	MON	38	136	129	14	31	6	1	4	51	14	0	2	0	1	6	1	0	32	6	.240	.272	.395	.667
1969	NYM	72	226	202	31	51	5	0	12	92	37	3	2	2	1	19	4	2	62	3	.252	.321	.455	.777
'69計		110	362	331	45	82	11	1	16	143	51	3	4	2	2	25	5	2	94	9	.248	.303	.432	.735
1970		121	443	396	65	114	18	3	22	204	97	4	1	0	7	39	4	1	91	15	.288	.348	.515	.863
1971		88	288	263	29	65	10	0	11	108	37	1	2	0	3	21	3	1	78	12	.247	.302	.411	.713
1972	STL	61	154	136	13	26	4	0	4	42	9	1	2	0	1	17	4	0	37	7	.191	.279	.309	.588
MLB:12年		1362	5112	4648	594	1273	192	57	159	2056	682	90	57	17	47	379	46	21	1140	123	.274	.328	.442	.771

表彰[編集]

ワールドシリーズ最優秀選手：1回（1969年）

背番号[編集]

17 （1961年 - 1969年途中）
22 （1969年途中 - 1971年）
16 （1972年）

脚注[編集]

^ “Pittsburgh Pirates at Philadelphia Phillies Box Score, September 22, 1961” (英語). Baseball-Reference.com. 2018年12月31日閲覧。
^ Ed Hoyt. “Donn Clendenon” (英語). SABR. 2018年12月31日閲覧。
^ ^a ^b ^c 出野哲也『改訂新版メジャー・リーグ人名事典』言視舎、2013年、176頁頁。ISBN 978-4-905369-67-7。

外部リンク[編集]

選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)

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[1] “Pittsburgh Pirates at Philadelphia Phillies Box Score, September 22, 1961” (英語). Baseball-Reference.com. 2018年12月31日閲覧。

[2] Ed Hoyt. “Donn Clendenon” (英語). SABR. 2018年12月31日閲覧。

[mlb-jinmeijiten-3] 出野哲也『改訂新版メジャー・リーグ人名事典』言視舎、2013年、176頁頁。ISBN 978-4-905369-67-7。

[1]

[2]

[3]

表話編歴ワールドシリーズMVP
1950年代	1955 ジョニー・ポドレス 1956 ドン・ラーセン 1957 ルー・バーデット（英語版） 1958 ボブ・ターリー 1959 ラリー・シェリー（英語版）
1960年代	1960 ボビー・リチャードソン 1961 ホワイティー・フォード 1962 ラルフ・テリー（英語版） 1963 サンディー・コーファックス 1964 ボブ・ギブソン 1965 サンディー・コーファックス 1966 フランク・ロビンソン 1967 ボブ・ギブソン 1968 ミッキー・ロリッチ 1969 ドン・クレンデノン
1970年代	1970 ブルックス・ロビンソン 1971 ロベルト・クレメンテ 1972 ジーン・テナス（英語版） 1973 レジー・ジャクソン 1974 ローリー・フィンガーズ 1975 ピート・ローズ 1976 ジョニー・ベンチ 1977 レジー・ジャクソン 1978 バッキー・デント 1979 ウィリー・スタージェル
1980年代	1980 マイク・シュミット 1981 ロン・セイ、ペドロ・ゲレーロ、スティーブ・イェーガー 1982 ダレル・ポーター 1983 リック・デンプシー 1984 アラン・トランメル 1985 ブレット・セイバーヘイゲン 1986 レイ・ナイト 1987 フランク・バイオーラ 1988 オーレル・ハーシュハイザー 1989 デーブ・スチュワート
1990年代	1990 ホセ・リーホ 1991 ジャック・モリス 1992 パット・ボーダーズ 1993 ポール・モリター 1994 開催中止 1995 トム・グラビン 1996 ジョン・ウェッテランド 1997 リバン・ヘルナンデス 1998 スコット・ブロシアス 1999 マリアノ・リベラ
2000年代	2000 デレク・ジーター 2001 ランディ・ジョンソン、カート・シリング 2002 トロイ・グロース 2003 ジョシュ・ベケット 2004 マニー・ラミレス 2005 ジャーメイン・ダイ 2006 デビッド・エクスタイン 2007 マイク・ローウェル 2008 コール・ハメルズ 2009 松井秀喜
2010年代	2010 エドガー・レンテリア 2011 デビッド・フリース 2012 パブロ・サンドバル 2013 デビッド・オルティーズ 2014 マディソン・バンガーナー 2015 サルバドール・ペレス 2016 ベン・ゾブリスト 2017 ジョージ・スプリンガー 2018 スティーブ・ピアース 2019 スティーブン・ストラスバーグ
2020年代	2020 コーリー・シーガー 2021 ホルヘ・ソレア 2022 ジェレミー・ペーニャ 2023 コーリー・シーガー

表話編歴ニューヨーク・メッツ
球団	歴史選手監督成績エクスパンションドラフト
歴代本拠地	ポロ・グラウンズシェイ・スタジアムシティ・フィールド
文化	サブウェイ・シリーズミスター・メッツシド・フィンチ『ライフ・イズ・ベースボール』
永久欠番	14 17 24 31 36 37 41 42 SHEA NYM
メッツ球団殿堂	ジョーン・ホイットニー・ペイソンケーシー・ステンゲルギル・ホッジスジョージ・ワイスジョニー・マーフィーウィリアム・シェイラルフ・カイナーボブ・マーフィーリンゼイ・ネルソンラスティ・スタウブバド・ハレルソントム・シーバージェリー・クーズマンエド・クレインプールクレオン・ジョーンズジェリー・グロートタグ・マグロウムーキー・ウィルソンキース・ヘルナンデスゲイリー・カータートミー・エイジーフランク・キャッシェンドワイト・グッデンデービー・ジョンソンダリル・ストロベリージョン・フランコマイク・ピアッツァ
ワールドシリーズ優勝（2回）	1969 1986
ワールドシリーズ敗退（3回）	1973 2000 2015
リーグ優勝（5回）	1969 1973 1986 2000 2015
傘下マイナーチーム	シラキュース・メッツ（AAA級）ビンガムトン・ランブルポニーズ（AA級）ブルックリン・サイクロンズ（High-A級）セントルーシー・メッツ（Low-A級）フロリダ・コンプレックスリーグ・メッツ（Rookie級）ドミニカン・サマーリーグ・メッツ（Rookie級）

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