3x3男子日本代表

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

3x3男子日本代表(スリー エックス スリーだんしにほんだいひょう、スリー エックス スリーだんしにっぽんだいひょう、英:Japan men's national 3x3 team)は、日本バスケットボール協会(JBA)によって編成され、国際大会に派遣される男子3x3(3人制バスケットボール)のナショナルチーム。愛称は3x3男女、5人制男女とも共通の「AKATSUKI JAPAN(アカツキ ジャパン)[1]

歴史[編集]

2013年、FIBAアジアが初めて開催する3x3の公式大会・FIBAアジア3x3選手権(現FIBAアジア3x3カップ)に出場するため、ストリートボール経験者等を集めたセレクションを行って結成した[2]。初代代表チームメンバーには青木康平長谷川聖長谷川武池田千尋の4名が選出され[3]カタールドーハで開催されたアジア選手権に出場。香港戦で国際大会初勝利をあげた。

2014年にもセレクションを行い第2回FIBA 3x3世界選手権に初出場。インドネシア戦で世界選手権初勝利をあげた。

2016年ワールドカップではトルコ中国を破って初の1大会2勝を記録した。

2018年のアジアカップでは3位決定戦でニュージーランドを破り、初めて銅メダルを獲得した。

3x3がオリンピックの正式競技となる2021年の東京オリンピックに、2014年から日本代表のベテラン落合知也、5人制日本代表経験もあるアイラ・ブラウン、米ネブラスカ大留学中の富永啓生、2021年3x3日本選手権大会MVP受賞の保岡龍斗でチームを組んで出場。競技初日は初戦でポーランドと対戦し、試合残り4分時点で9-16と7点差をつけられたが、残り7秒で追いつき18-18で2点先取のオーバータイムに突入。オーバータイムでは先に1点を取ったが逆転され19-20で敗れた[4]。2戦目のベルギー戦も試合残り3分46秒時点で5-12と7点差をつけられていたが、残り23秒で追いつき2戦連続でオーバータイムに突入。オーバータイムは両チームとも疲労により得点を奪えない展開が続いたが、日本は富永のドライブでベルギーを崩して決勝点を奪い、18-16でオリンピック初勝利をあげた[4][5]。競技2日目はオランダに20-21、ラトビアに18-21で敗れ、競技3日目はセルビアに11-21で完敗、ロシアにも16-19で敗れて4連敗で1勝5敗となり、この時点で予選リーグ最下位に転落。競技4日目、日本は予選最終戦の中国戦を21-16でノックアウト勝利して予選リーグ通算2勝5敗となり、ポーランドおよび中国と勝敗で並んだが、総得点数で上回って6位に浮上し、逆転で予選突破が決定した。決勝トーナメントでは予選3位のラトビアと対戦し、18-21で敗れて大会を終えた。

国際大会の成績[編集]

オリンピック[編集]

成績 試合 備考 選手
2021 東京 6位 8 2 6 決勝トーナメント準々決勝 保岡龍斗 富永啓生 アイラ・ブラウン 落合知也

FIBA3x3ワールドカップ[編集]

成績 試合 備考 選手
2014 モスクワ 5 1 4 予選ラウンド敗退 野元勇志 落合知也 鈴木慶太 高久順
2016 広州 11位 4 2 2 予選ラウンド敗退 小松昌弘 川内滉大 落合知也 鈴木慶太
2018 マニラ 14位 4 1 3 予選ラウンド敗退 小松昌弘 野呂竜比人 落合知也 鈴木慶太
2019 アムステルダム 14位 4 2 2 予選ラウンド敗退 小林大祐 小松昌弘 落合知也 保岡龍斗
ベルギーの旗 2022 アントワープ 19位 4 0 4 予選ラウンド敗退 佐土原遼 藤高宗一郎 保岡龍斗 落合知也
オーストリアの旗 2023 ウィーン 12位 4 2 3 決勝トーナメント1回戦 佐土原遼 トーマス・ケネディ 保岡龍斗 落合知也

FIBAアジア3x3カップ[編集]

成績 試合 備考 選手
カタールの旗 2013 ドーハ 3 1 2 予選ラウンド敗退 青木康平, 長谷川聖, 長谷川武, 池田千尋
モンゴル国の旗 2017 ウランバートル 8位 3 1 2 決勝トーナメント準々決勝 比留木謙司, 小松昌弘, 落合知也, 川内滉大
中華人民共和国の旗 2018 深圳 3位 5 3 2 3位決定戦勝利 小松昌弘, 野呂竜比人, 落合知也, 鈴木慶太
中華人民共和国の旗 2019 長沙 7位 3 1 2 決勝トーナメント準々決勝 藤高宗一郎, 小林大祐, 杉浦佑成, 保岡龍斗
シンガポールの旗 2022 シンガポール 5位 3 2 1 決勝トーナメント準々決勝 佐土原遼, 保岡龍斗,小松昌弘,落合知也
シンガポールの旗 2023 シンガポール 12位 2 0 2 予選ラウンド敗退 改田拓哉,小澤崚,仲西佑起,落合知也
  • 勝敗には予備予選の結果は含まれていない。

アジア競技大会[編集]

成績 試合 備考 選手
インドネシアの旗 2018 ジャカルタ 5位 6 5 1 決勝トーナメント準々決勝 荒川颯, 松脇圭志, 宮越康槙, 杉本天昇
中華人民共和国の旗 2023 杭州     オヌ太郎, 下川拓海, ジュウ イーサン龍英, 田中晴瑛

年代別代表の成績[編集]

U23ワールドカップ[編集]

  • 2018 - 15位
  • 2022 - 6位

U18ワールドカップ[編集]

  • 2011 - 31位
  • 2023 - 9位

U-18アジアカップ[編集]

  • 2016 - 4位
  • 2019 - 優勝
  • 2022 - 優勝

現在の代表[編集]

2021年東京オリンピックに出場したメンバー[6]

  • ディレクターコーチ トーステン・ロイブル (公益財団法人日本バスケットボール協会)
  • アソシエイトヘッドコーチ 長谷川誠 (秋田ノーザンハピネッツ株式会社)
  • アスレチックトレーナー 岡本香織 (公益財団法人日本バスケットボール協会)
  • マネージャー 阿部桃二香 (横浜エクセレンス)
No. 氏名 身長/体重 生年月日 所属 備考
23 保岡龍斗       
30 富永啓生       
33 アイラ・ブラウン       
91 落合知也       

ディレクターコーチ[編集]

代表チームの編成と練習指揮を行う(3x3ではコーチはベンチ入りしない)

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]