アレックス・ペレイラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アレックス・ペレイラ
2021年
本名 アレックス・サンドロ・シウバ・ペレイラ
(Alex Sandro Silva Pereira)[1]
生年月日 (1987-07-07) 1987年7月7日(36歳)
出身地 ブラジルの旗 ブラジル
サンパウロ州サンベルナルド・ド・カンポ
通称 ポーアタン
(Poatan、石の手)
国籍 ブラジルの旗 ブラジル
身長 193 cm (6 ft 4 in)
体重 93 kg (205 lb)
階級 ミドル級 (総合格闘技、キックボクシング)
ライトヘビー級 (総合格闘技、キックボクシング)
クルーザー級 (ボクシング)
リーチ 200 cm (79 in)
スタイル キックボクシング
ボクシング
スタンス オーソドックス
拠点 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
コネチカット州ベテル
チーム テイシェイラMMA & フィットネス
トレーナー ヴィニシウス・レビラボルタ
グローバー・テイシェイラ
ランク ブラジリアン柔術 (黒帯)
現役期間 キックボクシング:2010年 - 2021年
総合格闘技:2015年 -
総合格闘技記録
試合数12
勝利10
ノックアウト8
判定2
敗戦2
ノックアウト1
タップアウト1
キックボクシング記録
試合数40
勝利33
ノックアウト21
敗戦7
ノックアウト2
プロボクシング記録
試合数1
勝利1
ノックアウト1
敗戦0
アマチュアキックボクシング
試合数3
勝利2
敗戦1
その他
著名な親族 アリーネ・ペレイラ英語版 (妹)
総合格闘技記録 - SHERDOG
ボクシング記録 - BoxRec
テンプレートを表示
アレックス・ペレイラ
YouTube
チャンネル
活動期間 2022年12月9日 -
登録者数 23,1万人
総再生回数 15,850,557回
チャンネル登録者数・総再生回数は
2024年4月時点。
テンプレートを表示

アレックス・ペレイラAlex Pereira1987年7月7日 - )は、ブラジル男性キックボクサー総合格闘家サンパウロ州サンベルナルド・ド・カンポ出身。テイシェイラMMA & フィットネス所属。現UFC世界ライトヘビー級王者。元UFC世界ミドル級王者。UFCパウンド・フォー・パウンド・ランキング4位。UFC史上9人目の二階級制覇王者。元GLORY世界ライトヘビー級王者。元GLORY世界ミドル級王者。GLORY史上2人目の二階級制覇王者。GLORY史上初の二階級同時王者。GLORY殿堂入り。

来歴[編集]

ブラジルファヴェーラで生まれ育つ。中学校を中退しレンガ職人の見習いとして働き、その後12歳からタイヤショップで働き始めるも、同僚の影響でアルコール依存症に陥ってしまい、依存症を克服するために2009年からキックボクシングを始めた[2]

キックボクシング[編集]

2010年、プロキックボクシングデビュー。

2014年GLORYミドル級コンテンダートーナメントに出場。準決勝でダスティン・ジャコビーに1RKO勝ち、決勝でサハク・パルパリヤンに判定勝ちを収め優勝を果たした。

2016年4月2日、GLORY OF HEROESでイスラエル・アデサンヤと対戦し、判定勝ちを収めたが、試合後にはアデサンヤの勝利を支持する声が多数挙がった[映像 1][3]

2017年3月4日、GLORY OF HEROES 7でイスラエル・アデサンヤと再戦。試合の主導権を握られ、2Rにはスタンディングダウンを奪われるも、3Rに左フックで逆転のKO勝ち。

2017年10月14日、GLORY 46: ChinaでのGLORY世界ミドル級タイトルマッチで王者サイモン・マーカスに挑戦し、判定勝ちを収め王座獲得に成功した。その後、ミドル級王座を5度防衛。

2019年9月28日、GLORY 68: MiamiのGLORY世界ライトヘビー級暫定王座決定戦でドネギ・アベナと対戦し、左フックで3RKO勝ち。ミドル級に続いてライトヘビー級の王座獲得に成功し、GLORY史上初の二階級同時王者となった[4]

2021年1月30日、GLORY 77: RotterdamのGLORY世界ライトヘビー級王座統一戦で正規王者アルテム・ヴァヒトフと対戦し、判定勝ちを収め王座統一に成功。その後、ミドル級王座を剥奪された。

2021年9月4日、GLORY 78: RotterdamのGLORY世界ライトヘビー級タイトルマッチで挑戦者アルテム・ヴァヒトフと再戦し、判定負け。王座から陥落した。

2023年11月4日、GLORY Collision 6でペレイラのGLORY殿堂入りが発表された[5]

UFC[編集]

2021年11月6日、UFC初参戦となったUFC 268でアンドレアス・マイカライディスと対戦し、左飛び膝蹴りでダウンを奪いパウンドで2RTKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した[6]

2022年7月2日、UFC 276でミドル級ランキング4位のショーン・ストリックランドと対戦し、左フックでダウンを奪い追撃の右ストレートで1RKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した[7]。また、クリプト・ドットコムのファン・ボーナス・オブ・ザ・ナイトで3位に入賞し、1万ドル分のビットコインを獲得した[8]

UFC世界ミドル級王座獲得[編集]

2022年11月12日、UFC 281のUFC世界ミドル級タイトルマッチで王者イスラエル・アデサンヤに挑戦。1R終了間際に右ストレートと左フックを効かされ、グラウンドの攻防でも劣勢に立たされるも、5Rに左フックを効かせ追撃のスタンドパンチ連打で逆転のTKO勝ち。王座獲得に成功し、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した[9]

世界王座陥落[編集]

2023年4月8日、UFC 287のUFC世界ミドル級タイトルマッチでミドル級ランキング1位の元UFC世界ミドル級王者イスラエル・アデサンヤと再戦。ローキックを効かせるものの、2Rに攻勢に出た際にカウンターの右フックを効かされ追撃の右ストレートでKO負け。王座から陥落し、リベンジを許した[10]

2023年7月29日、ライトヘビー級転向初戦となったUFC 291でライトヘビー級ランキング3位の元UFC世界ライトヘビー級王者ヤン・ブラホヴィッチと対戦し、2-1の判定勝ち[11]

UFC世界ライトヘビー級王座獲得・二階級制覇[編集]

2023年11月11日、UFC 295のUFC世界ライトヘビー級王座決定戦でライトヘビー級ランキング1位の元UFC世界ライトヘビー級王者イリー・プロハースカと対戦。2Rに前進したプロハースカにカウンターの左ショートフックでダウンを奪い、苦し紛れのタックルを仕掛けたプロハースカの側頭部に肘打ちを連打しKO勝ち。UFC参戦から僅か2年でミドル級に続いてライトヘビー級の王座獲得に成功し、UFC史上9人目となる二階級制覇を達成し、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した[12]

2024年4月13日、UFC 300のUFC世界ライトヘビー級タイトルマッチでライトヘビー級ランキング1位の挑戦者ジャマール・ヒルと対戦し、左フックでダウンを奪いパウンドで1RKO勝ち。王座の初防衛に成功した。試合後に柔術コーチのプリニオ・クルーズからブラジリアン柔術の黒帯が授与された[13]

人物・エピソード[編集]

  • トゥピ語で石の手を意味する「ポーアタン」(Poatan)の異名を持ち、左手の甲には小石のタトゥーを入れている[14]
  • ブラジルの先住民であるパタソ族英語版にルーツを持つ。公開計量では民族衣装に顔にペインティングをして行い、試合前の入場では、弓矢で対戦相手を射るパフォーマンスを行う。
  • 左フックでのKO勝ちが多く、プロボクサーライアン・ガルシアはペレイラについて「左フックの打ち方を熟知している数少ない選手の一人」と評価している[15]
  • 前妻との間に2人の息子がいる。また、実妹のアリーネ・ペレイラ英語版もキックボクサーと総合格闘家であり、GLORYに参戦していた。

戦績[編集]

総合格闘技[編集]

総合格闘技 戦績
12 試合 (T)KO 一本 判定 その他 引き分け 無効試合
10 8 0 2 0 0 0
2 1 1 0 0
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
ジャマール・ヒル 1R 3:14 KO(左フック→パウンド) UFC 300: Pereira vs. Hill
【UFC世界ライトヘビー級タイトルマッチ】
2024年4月13日
イリー・プロハースカ 2R 4:08 KO(左フック→側頭部への肘打ち連打) UFC 295: Procházka vs. Pereira
【UFC世界ライトヘビー級王座決定戦】
2023年11月11日
ヤン・ブラホヴィッチ 5分3R終了 判定2-1 UFC 291: Poirier vs. Gaethje 2 2023年7月29日
× イスラエル・アデサンヤ 2R 4:21 KO(右ストレート→パウンド) UFC 287: Pereira vs. Adesanya 2
【UFC世界ミドル級タイトルマッチ】
2023年4月8日
イスラエル・アデサンヤ 5R 2:01 TKO(スタンドパンチ連打) UFC 281: Adesanya vs. Pereira
【UFC世界ミドル級タイトルマッチ】
2022年11月12日
ショーン・ストリックランド 1R 2:36 KO(左フック→右ストレート) UFC 276: Adesanya vs. Cannonier 2022年7月2日
ブルーノ・シウバ 5分3R終了 判定3-0 UFC Fight Night: Santos vs. Ankalaev 2022年3月12日
アンドレアス・マイカライディス 2R 0:18 TKO(左飛び膝蹴り→パウンド) UFC 268: Usman vs. Covington 2 2021年11月6日
トーマス・パウエル 1R 4:04 KO(左フック) LFA 95 2020年11月20日
マルクス・ヴィニシウス・ジ・シウベイラ 2R 4:55 TKO(左フック) Jungle Fight 87 2016年5月21日
マルセロ・クルス 1R 4:07 KO(左フック) Jungle Fight 85 2016年1月23日
× ケムエル・オットーニ 3R 2:52 リアネイキドチョーク Jungle Fight 82 2015年10月24日

キックボクシング[編集]

キックボクシング 戦績
40 試合 (T)KO 判定 その他 引き分け 無効試合
33 21 12 0 0 0
7 2 5 0

ボクシング[編集]

プロボクシング 戦績
1 試合 (T)KO 判定 その他 引き分け 無効試合
1 1 0 0 0 0
0 0 0 0
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 2017年6月17日 勝利 3R TKO マルセロ・ジ・ソウザ・クルス ブラジルの旗 ブラジル
テンプレート

獲得タイトル[編集]

総合格闘技[編集]

キックボクシング[編集]

  • 第4代GLORY世界ライトヘビー級王座(2021年)
  • 第5代GLORY世界ミドル級王座(2017年)
  • GLORY世界ライトヘビー級暫定王座(2019年)
  • GLORYミドル級コンテンダートーナメント 優勝(2014年)
  • WGPキックボクシング ミドル級王座(2015年)
  • WGP 85kg未満級王座(2012年)
  • WAKOプロ K-1 パンアメリカン 85kg未満級王座(2013年)
  • WAKOアマチュア K-1 91kg未満級 準優勝(2013年)

表彰[編集]

  • UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(4回)
  • GLORY殿堂入り (2023年)

ペイ・パー・ビュー販売件数[編集]

開催年月日 イベント 販売件数 備考
2022年11/12_11月12日 UFC 281: イスラエル・アデサンヤ vs. アレックス・ペレイラ 85_85万件 ESPN+

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ MIXED MARTIAL ARTS SHOW RESULTS DATE: March 12, 2022 LOCATION: UFC APEX, Las Vegas boxing.nv.gov 2022年3月12日
  2. ^ Pereira: From the bottom of a bottle to the top of the world GLORY 2018年9月14日
  3. ^ "Israel throws muffins compared to Pereira" - Fans hilariously chime in on Henry Cejudo's breakdown of Israel Adesanya vs. Alex Pereira sportskeeda 2022年8月10日
  4. ^ Glory 68 results and highlights: Alex Pereira stops Donegi Abena with devastating left hook Bloody Elbow 2019年10月1日
  5. ^ Former UFC champ Alex Pereira inducted into Glory Kickboxing Hall of Fame MMA Junkie 2023年11月4日
  6. ^ UFC 268 video: Alex Pereira crushes Andreas Michailidis with brutal flying knee knockout MMA Fighting 2021年11月6日
  7. ^ UFC 276 results, highlights: Alex Pereira viciously knocks out Sean Strickland in first round CBSスポーツ 2022年7月2日
  8. ^ Kryptowalutowe bonusy po UFC 276. Największa nagroda powędrowała do Israela Adesanyi mmarocks.pl 2022年7月4日
  9. ^ UFC 281 Results: Israel Adesanya's Shocking Loss, Dustin Poirier's Win Highlight Card Bleacher Report 2022年11月13日
  10. ^ UFC 287 live results -- Alex Pereira vs. Israel Adesanya: Updates, highlights, fight card, start time CBSスポーツ 2023年4月8日
  11. ^ UFC 291 results: Alex Pereira earns split decision nod over Jan Blachowicz in light heavyweight debut MMA Junkie 2023年7月30日
  12. ^ UFC 295 Results: Prochazka vs. Pereira MMA Fighting 2023年11月11日
  13. ^ UFC 300 live results, updates: Play-by-play of every fight from Las Vegas MMA Junkie 2024年4月13日
  14. ^ Pereira: From the bottom of a bottle to the top of the world GLORY 公式サイト 2018年9月14日
  15. ^ Ryan Garcia Believes Alex Pereira, Who Defeated Israel Adesanya, Is ‘One of the Few People’ With Left Hook Mastery The Sports Rush 2022年11月16日

映像資料[編集]

  1. ^ Israel Adesanya vs. Alex Pereira 1 - Full Fight (HD). Panda Fighter - YouTube. 26 October 2021.

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

前王者
イスラエル・アデサンヤ
第12代UFC世界ミドル級王者

2022年11月12日 - 2023年4月8日

次王者
イスラエル・アデサンヤ
空位
前タイトル保持者
ジャマール・ヒル
第19代UFC世界ライトヘビー級王者

2023年11月11日 - 現在

次王者
N/A