IBM 5120

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IBM5120コンピューティング・システム
製造元 IBM
種別 プロフェッショナルコンピュータ
発売日 1980年2月20日 (44年前) (1980-02-20)[1][2]
標準価格 US$13500
対応メディア 2 x 8インチ 1.2MB フロッピーディスクドライブ
CPU IBM PALM
メモリ 64KB RAM, 64KB ROM
入力機器 キーボード
重量 45kg
前世代ハード IBM 5110
次世代ハード IBM System/23 Datamaster

IBM 5120コンピューティング・システム:IBM 5120 Computing System)は、IBM1980年に発表したデスクトップコンピュータである。IBM 5110のデスクトップ版で、IBM 5110 モデル3とも呼ばれる。

概要[編集]

IBM 5120は1980年2月に、IBM 5110ポータブルコンピュータの後継のデスクトップとして発表された。CPUIBM PALM、内蔵の2つの8インチ 1.2MB フロッピーディスクドライブと、9インチのモノクロームモニタープログラム言語BASIC、32KBのRAMを備え、そしてオプションで、追加の8インチ 1.2 MB フロッピーディスクを持つスタンドアロンのIBM 5114 ディスケット(フロッピーーディスク)装置を使用できた[3]

大きなスクリーンサイズや、前身を超える性能の他に、IBM 5120はいくつかのユーザビリティ上の利点を併せ持って設計された。

  • 机の上の設置スペースの削減
  • モニター、キートップ、製品表面のつや消し処理
  • bottom form treatment に基づく持ち上げやハンドリングの容易性
  • キーボードパームレストによる腕や肩の負担軽減

そのユーザビリティの機能や外見により、IBM 5120は2つの主要な工業デザイン賞を受賞し、「考え抜かれたクリーン」(clean, well thought out)、「繊細な細部が使用時の大きな助けとなる」(subtle detailing shows great care in execution)、「品質といえる」(looks like quality)などと記述された[4][5]

IBM 5120は1980年に、それまでで最も低価格なIBMビジネスコンピュータとして販売された。オプションにより、全体のシステム価格は $9,340 から $23,990 の範囲だった。そのオフィスイメージを強調するため、IBMは同年に6つの新プログラム(業務管理、請求、給与買掛金売掛金、一般会計台帳)をリリースした [3]

参照[編集]

  1. ^ 「日本IBM、普及型オフコン第2弾を発売。」『日経産業新聞』1980年2月21日、4面。
  2. ^ 『日本アイ・ビー・エム50年史』、日本アイ・ビー・エム、1988年、p.385。
  3. ^ a b IBM ArchivesIBM 5120 Computing System - IBM
  4. ^ ″Annual Design Review″. I.D. Magazine, Product Design Award: IBM 5120 Computing System, Tom Hardy: Industrial Designer, 1981.
  5. ^ “Industrial Design Excellence – Gold IDEA”. Industrial Designers Society of America, Product Design Award: IBM 5120 Computing System, Tom Hardy: Industrial Designer, 1980.

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

先代
IBM 5110
IBM Personal Computers 次代
IBM Datamaster(IBM System/23)