EXCITER!!

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EXCITER!!』(エキサイター)は宝塚歌劇団の舞台作品。作・演出は藤井大介[1][2][3][4][5][6]

解説[編集]

刺激、熱狂、興奮をもたらす者“EXCITER”。ありふれた人生も、ちょっとした刺激、スパイスでバラ色に輝く。“音の革命”“美の革命”“男の革命”…。愛と夢を現代社会に送り届ける宝塚こそ“EXCITER”であるという軸の上に、究極に格好良い場面で構成された現代的でエネルギッシュなショー作品。[7]

公演記録[編集]

2009年・花組『EXCITER!!』
9月4日から10月5日まで宝塚大劇場で公演。[1]
10月23日から11月22日まで東京宝塚劇場で公演。[2]
形式名は「スパークリング・ショー」、24場。
併演作品は『外伝 ベルサイユのばら-アンドレ編-』。
主な出演者は、真飛聖桜乃彩音壮一帆


2010年・花組『EXCITER‼︎』
7月30日から8月30日まで宝塚大劇場で公演。[3]
9月17日から10月17日まで東京宝塚劇場で公演。[4]
形式名は「スパークリング・ショー」、24場。
併演作品は『麗しのサブリナ』。
主な出演者は、真飛聖蘭乃はな壮一帆
蘭乃はなの大劇場トップ娘役お披露目公演となった。


2017年・花組『EXCITER‼︎2017』
3月18日から4月9日まで全国ツアーとして公演。[5]
形式名は「スパークリング・ショー」、24場。
併演作品は『仮面のロマネスク』。
主な出演者は、明日海りお仙名彩世柚香光
仙名彩世のトップ娘役お披露目公演となった。
公演日程
公演日 公演場所
3月18日 (土) 梅田芸術劇場・メインホール(大阪府)
3月19日 (日)
3月20日 (月)
3月23日 (木) 島根県民会館(島根県)
3月25日 (土) 福岡市民会館(福岡県)
3月26日 (日)
3月28日 (火) アクトシティ浜松(静岡県)
3月29日 (水) 静岡市民文化会館(静岡県)
3月31日 (金) 神奈川県民ホール(神奈川県)
4月1日 (土)
4月2日 (日)
4月4日 (火) 秋田市文化会館(秋田県)
4月6日 (木) 八戸市公会堂(青森県)
4月8日 (土) ニトリ文化ホール(旧・北海道厚生年金会館)(北海道)
4月9日 (日)


2018年・花組『EXCITER‼︎2018』
11月22日から12月16日まで全国ツアーとして公演。[6]
形式名は「スパークリング・ショー」、24場。
併演作品は『メランコリック・ジゴロ』。
主な出演者は、柚香光水美舞斗華優希舞空瞳
公演日程
公演日 公演場所
11月22日 (木) 神奈川県民ホール(神奈川県)
11月23日 (金)
11月24日 (土)
11月27日 (火) 昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)(群馬県
11月28日 (水) 大宮ソニックシティ 大ホール(埼玉県
11月30日 (金) 北九州ソレイユホール(旧・九州厚生年金会館)(福岡県
12月1日 (土) 福岡市民会館(福岡県)
12月2日 (日)
12月4日 (火) 長崎ブリックホール長崎県
12月6日 (木) 広島文化学園HBGホール(広島市文化交流会館)(広島県
12月8日 (土) オーバード・ホール富山県
12月9日 (日) 金沢歌劇座石川県
12月11日 (火) 刈谷市総合文化センター アイリス(愛知県)
12月12日 (水)
12月13日 (木)
12月15日 (土) 梅田芸術劇場・メインホール(大阪府)
12月16日 (日)

構成[編集]

第1章 Dream Exciter‼︎-夢の革命-[編集]

  • 音楽:青木朝子
  • 振付:羽山紀代美

第1場

3人のドリームゲートキーパーが白い鳥たちと共に、夢の扉を開ける。

第2場

美しい白い翼に飾られた大階段。その中央に世にも美しい夢王子がたたずんでいる。目覚めた夢王子は、「不思議な夢を見た…」と歌う。

第3場

大階段は銀色に変わり、夢王子は真紅のEXCITERとなる。掛け声により、強烈なラテンタンゴのリズム。エキサイトガイたちが現れ、EXCITERと共に究極に男っぽく踊る。ボルテージが上がる中、エキサイトドールたちが加わり、激しくアダルトな夢の舞踏会となる。

第4場

エキサイトガイSが歌う。エキサイトドールSが現れ、EXCITERとのムーディーなデュエットに発展する。

第5場

真夜中の太陽が昇る。激しくセクシーな主題歌に乗せて、EXCITERを中心に、全員が新しい自分に出会える喜びを歌いながらパレードしていく。

第6場

エキサイトドールSが、黒い鳥たちと共に主題歌を歌う。

第2章 Beautiful Exciter!!-美の革命-[編集]

  • 音楽:手島恭子
  • 振付:御織ゆみ乃

第7場

天才デザイナーが「美しいドレスこそこの世に興奮と刺激をもたらす」と歌い、アシスタントと共にデザイン画を描き始める。エスコートダンディがそれぞれ一人ずつラブリーモデルをエスコートして、銀橋を歌いながら通っていく。

第8場

天才デザイナーの指揮のもと、銀橋を使ってのファッションパレードとなる。

第3章 Men’s Exciter!!-男の革命-[編集]

  • 音楽:青木朝子
  • 振付:若央りさ

2009年(宝塚大劇場・東京宝塚劇場)[編集]

第9場

まったくイケてない、極平凡な独身サラリーマンMr.YU(真飛聖)が寝言を言いながら、今日も美しい女たちの夢を見ている。そこへ突然の目覚まし音。Mr.YUはいつものように慌てて支度を整え、会社に向かう。マリン社長(悠真倫)が息子のMr.SO(壮一帆)と共にロールスロイスで通っていく。Mr.YUが地下鉄に乗り込むと、そこには憧れのマドンナ、チェリー(桜乃彩音)の姿が…。

第10場

フィットネス用品のヒットを生み出す会社「MARINE’S FITNESS CO.LTD」。緊張感漂う朝礼の最中、Mr.YUが遅刻してくる。秘書にこっぴどく叱られた上、仕事でもヘマばかり。唯一の癒しであるチェリーにも全く相手にされない。一方エリートのMr.SOは、女性を一瞬にして美しく変身させる「チェンジBOX」を生み出す。社員は皆祝杯をあげに街へ繰り出していくが、Mr.YUは山のような残業を言いつけられてしまう。するとMr.YUの前に3人の清掃婦が現れ、彼を無理矢理「チェンジBOX」に押し込める…。

第11場

究極のイケメンに変身したMr.YUがドリームガール(桜一花天宮菜生芽吹幸奈)たちに連れられて街へ繰り出していく。

2010年(宝塚大劇場・東京宝塚劇場)[編集]

第9場

まったくイケてない、極平凡な独身サラリーマンMr.YU(真飛聖)が寝言を言いながら、結婚してしまったチェリーの夢を見ている。そこへ突然の目覚まし音。今日は、フィットネス用品のヒットを生み出す会社「MARINE’S FITNESS CO.LTD」の年に一度の社員旅行。Mr.YUはいつものように慌てて支度を整え、飛行機に乗り遅れぬようにと空港へ急ぐ…。

第10場

一行はハワイに到着する。ハワイの女の子たちが歓迎のフラダンスを踊り、その中心でランラン(蘭乃はな)が歌う。ランランはマリン社長(悠真倫)の息子Mr.SO(壮一帆)にレイをかけ、互いに一気に恋に落ちる。Mr.YUもまたランランにレイをかけられて一目惚れ。ホテルの主人ハッチー社長(夏美よう)に歓迎されたマリン社長一行は、早速Mr.SOの発明した女性を一瞬にして美しく変身させる「チェンジBOX」を披露する。ランランはじめ女の子たちは歓声を上げてMr.SOに飛びつき…。やがて一行はホテルの高級クラブへ出向いていくが、Mr.YUは仕事を言いつけられてしまう。するとMr.YUの前に3人の掃除婦が現れ、「チェンジBOX」にMr.YUを無理矢理押し込める…。

第11場

究極のイケメンに変身したMr.YUがドリームガール(桜一花/天宮菜生/芽吹幸奈)たちに連れられてクラブへ乗り込んでいく。

2017年(全国ツアー)[編集]

第9場A

ブラジルのリオ。カーニバルの初日を翌日に控え、ダンシングクィーンのマドンナセンニャ(仙名彩世)が、男たちに囲まれて踊っている。マドンナセンニャの傍には、「マリンズ Jr. カンパニー」の若き社長、Mr.REI(柚香光)の姿が…これは、RIO-BOY(明日海りお)の妄想の世界。現実のRIO-BOYは、ビン底メガネをかけたしがない掃除夫。マドンナセンニャを一目だけでも見たいと憧れている。

第9場B

夢見心地のRIO-BOYは、掃除夫長のアキーラ(瀬戸かずや)にリオのカーニバルに行きたいなら働け!と叱られてしまう。サラリーマンやOLたちが次々と出社してくるが、RIO-BOYは失敗ばかり。そこへ、マドンナセンニャと歌姫クィーンハリーナB(羽立光来)が登場。マドンナセンニャに見とれたRIO-BOYは、Mr.REIの顔にモップをかけてしまう…。

第10場

舞台はビルの最上階。「マリンズ Jr. カンパニー」の朝礼の時間。RIO-BOYはずっと掃除をしている。そこへ、マドンナセンニャがクィーンハリーナBを連れてやってくる。マドンナセンニャは、Mr.REIの兄、Mr.SOが開発した魔法の箱、「チェンジBOX」でクィーンハリーナBを更に綺麗にして欲しいと頼む。クィーンハリーナB(羽立光来)がチェンジBOXに飛び込むと、超セクシーなクィーンハリーナA(五峰亜季)に変身、激しいラテンのリズムで踊る。Mr.REIは大興奮でマドンナセンニャに迫る。それを何とか阻止しようと必死になるRIO-BOYだったが…。

第11場

究極のイケメンに変身したRIO-BOY、ドリームガール(菜那くらら桜咲彩花新菜かほ)たちに連れられてクラブへと乗り込んでいく。

2018年(全国ツアー)[編集]

第9場

ブラジルのリオ。プリティ・ハンニャ(華優希)が、公園のベンチに腰掛け、愛しい恋人を待っている。やがて現れたのは、「マリンズ Jr. カンパニー」の若き社長、Mr.REI(柚香光)。束の間のデートを楽しむ二人の前に、サンバのリズムで陽気に歌い踊る一団が現れる。そう、明日はブラジルで年に一度のカーニバル!テレビ中継のリハーサルが行われる中、Mr.REIは一団の中心にいた歌姫クィーンハリーナ(羽立光来)に声を掛けられる。去年「マリンズ Jr. カンパニー」が誇る「チェンジBOX」で見事な変身を遂げた彼女は、テレビに少しでも綺麗に写るため、今年も「チェンジBOX」を使わせて欲しいとMr.REIに頼む。Mr.REIはプリティ・ハンニャに良いところを見せようと、皆を「マリンズ Jr. カンパニー」に案内する。

第10場

誰もが美しくなれる魔法の箱「チェンジBOX」。だが、どういうわけか突如誤作動が起き、クィーンハリーナはボロボロの姿に…。怒ったクィーンハリーナはMr.REIを「チェンジBOX」に押し込めてしまう。そこへ呼ばれたのは、天才修理工ビューティ・マイティー(水美舞斗)。彼は宣言通り、あっという間に「チェンジBOX」を直してみせるのだった。すると中から、まるで別人のようなMr.REIが出てくる…。ボロボロになった彼をもう誰も社長だとは認めない。Mr.REIは掃除夫に降格してしまう。一方、新社長に任命されたビューティ・マイティーは、早速「チェンジBOX」を使いクィーンハリーナをクィーン・ヒットン(舞空瞳)に見事変身させるのだった。一同は大盛り上がり、テンション高く踊り狂うが、やがて…。

第11場

生まれ変わったMr.REIは、ドリームガール(華雅りりか真鳳つぐみ乙羽映見)たちに連れられてクラブへと乗り込んでいく。

第4章 Love Exciter!!-愛の革命-[編集]

  • 音楽:青木朝子
  • 振付:御織ゆみ乃

第12場

超都会的なクラブ。華やかなめくるめく一夜が始まる。愛をモチーフにした、クラブミックスメドレー。

第13場

EXCITERが華々しく登場。女たちは次々とEXCITERの色気に落ちていく。やがてセクシードールSもEXCITERの矢に射抜かれる。

第14場

EXCITERを中心とした、究極にセクシーなナンバー。

第15場

賑やかな総踊り。いつ果てるとも知れず、興奮の夜が燃え上がる。

第16場

アダルトな3人の男が、「俺こそが世界一セクシー」と競い合う。

第5章 Life Exciter!!-命の革命-[編集]

  • 音楽:手島恭子
  • 振付:平澤智

第17場

キューバのハバナ。銀色の海。激しい太鼓のリズム。ハバナクィーンが浮かび上がり、ハバナの男たちに囲まれて踊る。

第18場

やがて夜。ハバナキングの恋人、ハバナクィーンにハバナダンディが横恋慕していさかいとなる。そこへ、命の意味を求めて旅を続ける放浪の旅人が現れる。いさかいを止めようとする旅人。ハバナキングがナイフを取り出し…。

第19場

銀色の星空。旅人が静かに歌いだす。

第20場

曲は急にアップテンポとなり、EXCITERとなった旅人が力強く歌う。眠りから覚めた人々は再び激しく踊りだす。明日の、そして未来のEXCITEをつかむために。

第6章 Tomorrow Exciter!!-明日への革命-[編集]

  • 音楽:手島恭子
  • 振付:若央りさ

第21場

エキサイトゲートキーパーが、黒い鳥たちを引き連れて現れる。アダルトなロケット。

第22場

パッショネイトガイSが大勢のパッショネイトガイを引き連れて、セクシーに激しく踊る。

第23場

パッショネイトガイSとパッショネイトドールSによる究極のデュエットダンス。

第24場

華やかで現代的なパレード。輝ける明日を信じて…。

スタッフ(2009年)[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 2009年宝塚・公演案内(宝塚歌劇・公式) 2018年1月21日閲覧。
  2. ^ a b 2009年東京・公演案内(宝塚歌劇・公式) 2018年1月21日閲覧。
  3. ^ a b 2010年宝塚・公演案内(宝塚歌劇・公式)”. 2019年1月21日閲覧。
  4. ^ a b 2010年東京・公演案内(宝塚歌劇・公式)”. 2019年1月21日閲覧。
  5. ^ a b 2017年全国ツアー・公演案内(宝塚歌劇・公式)”. 2019年1月21日閲覧。
  6. ^ a b 2018年全国ツアー・公演案内(宝塚歌劇・公式)”. 2019年1月21日閲覧。
  7. ^ 宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡り続けて(舞台編). 阪急コミュニケーションズ. (2014). p. 196. ISBN 9784484146003. https://www.worldcat.org/oclc/926106986 

参考資料[編集]

  • 宝塚大劇場公演プログラム「外伝ベルサイユのばら-アンドレ編-」「EXCITER‼︎」監修・著作権者:小林公一、2009年9月4日
  • 東京宝塚劇場公演プログラム「外伝ベルサイユのばら-アンドレ編-」「EXCITER‼︎」監修・著作権者:小林公一、2009年10月23日
  • 宝塚大劇場公演プログラム「麗しのサブリナ」「EXCITER‼︎」監修・著作権者:小林公一、2010年7月30日
  • 全国ツアー公演プログラム「仮面のロマネスク」「EXCITER!!2017」監修・著作権者:小林公一、2017年3月18日
  • 全国ツアー公演プログラム「メランコリック・ジゴロ」「EXCITER!!2018」監修・著作権者:小林公一、2018年11月22日