1976年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ

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1976年ナショナルリーグ
チャンピオンシップシリーズ
チーム 勝数
シンシナティ・レッズ 3
フィラデルフィア・フィリーズ 0
シリーズ情報
試合日程 10月9日–12日
観客動員 3試合合計:18万0338人
1試合平均:06万0113人
殿堂表彰者 スパーキー・アンダーソン(CIN監督)
ジョニー・ベンチ(CIN捕手)
ジョー・モーガン(CIN内野手)
トニー・ペレス(CIN内野手)
スティーブ・カールトン(PHI投手)
ジム・カート(PHI投手)
マイク・シュミット(PHI内野手)
ダグ・ハーヴェイ(審判員)
チーム情報
シンシナティ・レッズ(CIN)
シリーズ出場 2年連続5回目
GM ボブ・ホーサム
監督 スパーキー・アンダーソン
シーズン成績 102勝60敗・勝率.630
西地区優勝

フィラデルフィア・フィリーズ(PHI)
シリーズ出場 シリーズ開始8年目で初
GM ポール・オーウェンズ
監督 ダニー・オザーク
シーズン成績 101勝61敗・勝率.623
東地区優勝

 < 1975
NLCS
1976

1977 > 

 < 1975
ALCS
1976

1977 > 
ワールドシリーズ

1976年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)ポストシーズンは10月9日に開幕した。ナショナルリーグの第8回リーグチャンピオンシップシリーズ(8th National League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、同日から12日にかけて計3試合が開催された。その結果、シンシナティ・レッズ西地区)がフィラデルフィア・フィリーズ東地区)を3勝0敗で下し、2年連続8回目のリーグ優勝およびワールドシリーズ進出を果たした。

レギュラーシーズンで100勝以上を挙げた球団どうしがリーグ優勝決定戦で対戦するのは、1971年のアメリカンリーグ優勝決定戦以来5年ぶり2度目[1]。この年のレギュラーシーズンでは両球団は12試合対戦し、フィリーズが7勝5敗と勝ち越していた[2]。この年のペンシルベニア州フィラデルフィアは、同市での13植民地によるアメリカ独立宣言から200周年の節目の年であったことや、フィリーズが1950年のワールドシリーズ以来26年ぶりにポストシーズンへ進出したことなどから盛り上がっていたが、レッズはフィリーズに1勝もさせなかった[3]。このあとレッズは、ワールドシリーズでもアメリカンリーグ王者ニューヨーク・ヤンキースを4勝0敗で下し、2年連続4度目の優勝を成し遂げた。リーグ優勝決定戦が導入された1969年以降、ポストシーズン全勝優勝は今回のレッズが初であり[4]2024年現在も史上唯一である。

試合結果[編集]

1976年のナショナルリーグ優勝決定戦は10月9日に開幕し、途中に移動日を挟んで4日間で3試合が行われた。日程・結果は以下の通り。

日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月09日(土) 第1戦 シンシナティ・レッズ 6-3 フィラデルフィア・フィリーズ ベテランズ・スタジアム
10月10日(日) 第2戦 シンシナティ・レッズ 6-2 フィラデルフィア・フィリーズ
10月11日(月) 移動日
10月12日(火) 第3戦 フィラデルフィア・フィリーズ 6-7x シンシナティ・レッズ リバーフロント・スタジアム
優勝:シンシナティ・レッズ(3勝0敗 / 2年連続8度目)

第1戦 10月9日[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
シンシナティ・レッズ 0 0 1 0 0 2 0 3 0 6 10 0
フィラデルフィア・フィリーズ 1 0 0 0 0 0 0 0 2 3 6 1
  1. ドン・ガレット(1勝)  スティーブ・カールトン(1敗)  
  2. 本塁打
    CIN:ジョージ・フォスター1号ソロ
  3. 審判
    [球審]エド・スドル
    [塁審]一塁: ジェリー・デイル、二塁: ディック・ステーロ、三塁: エド・バーゴ
    [外審]左翼: ダグ・ハーヴェイ、右翼: テリー・テイタ
  4. 夜間試合 試合時間: 2時間39分 観客: 6万2640人
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
シンシナティ・レッズ フィラデルフィア・フィリーズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 P・ローズ 1 D・キャッシュ
2 K・グリフィー 2 G・マドックス
3 J・モーガン 3 M・シュミット
4 T・ペレス 4 G・ルジンスキー
5 G・フォスター 5 D・アレン
6 J・ベンチ 6 O・ブラウン
7 D・コンセプシオン 7 T・マッカーバー
8 C・ジェロニモ 8 L・ボーワ
9 D・ガレット 9 S・カールトン
先発投手 投球 先発投手 投球
D・ガレット S・カールトン

第2戦 10月10日[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
シンシナティ・レッズ 0 0 0 0 0 4 2 0 0 6 6 0
フィラデルフィア・フィリーズ 0 1 0 0 1 0 0 0 0 2 10 1
  1. パット・ザクリー(1勝)  ジム・ロンボーグ(1敗)  Sペドロ・ボーボン(1S)  
  2. 本塁打
    PHI:グレッグ・ルジンスキー1号ソロ
  3. 審判
    [球審]ジェリー・デイル
    [塁審]一塁: ディック・ステーロ、二塁: エド・バーゴ、三塁: ダグ・ハーヴェイ
    [外審]左翼: テリー・テイタ、右翼: エド・スドル
  4. 昼間試合 試合時間: 2時間24分 観客: 6万2651人
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
シンシナティ・レッズ フィラデルフィア・フィリーズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 P・ローズ 1 D・キャッシュ
2 K・グリフィー 2 G・マドックス
3 J・モーガン 3 M・シュミット
4 T・ペレス 4 G・ルジンスキー
5 G・フォスター 5 D・アレン
6 J・ベンチ 6 J・ジョンストン
7 C・ジェロニモ 7 B・ブーン
8 D・コンセプシオン 8 L・ボーワ
9 P・ザクリー 9 J・ロンボーグ
先発投手 投球 先発投手 投球
P・ザクリー J・ロンボーグ

第3戦 10月12日[編集]

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
9回裏、ジョージ・フォスターとジョニー・ベンチの連続ソロ本塁打でレッズが同点に追いつく(2分4秒)
その後、一死満塁からケン・グリフィーの内野安打で三塁走者デーブ・コンセプシオンが生還、レッズがサヨナラ勝利でリーグ優勝を決める(1分7秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
フィラデルフィア・フィリーズ 0 0 0 1 0 0 2 2 1 6 11 0
シンシナティ・レッズ 0 0 0 0 0 0 4 0 3x 7 9 2
  1. ローリー・イーストウィック(1勝)  ジーン・ガーバー(1敗)  
  2. 本塁打
    CIN:ジョージ・フォスター2号ソロ、ジョニー・ベンチ1号ソロ
  3. 審判
    [球審]ディック・ステーロ
    [塁審]一塁: エド・バーゴ、二塁: ダグ・ハーヴェイ、三塁: テリー・テイタ
    [外審]左翼: エド・スドル、右翼: ジェリー・デイル
  4. 昼間試合 試合時間: 2時間43分 観客: 5万5047人
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
フィラデルフィア・フィリーズ シンシナティ・レッズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 D・キャッシュ 1 P・ローズ
2 G・マドックス 2 K・グリフィー
3 M・シュミット 3 J・モーガン
4 G・ルジンスキー 4 T・ペレス
5 D・アレン 5 G・フォスター
6 J・ジョンストン 6 J・ベンチ
7 B・ブーン 7 D・コンセプシオン
8 L・ボーワ 8 C・ジェロニモ
9 J・カート 9 G・ノーラン
先発投手 投球 先発投手 投球
J・カート G・ノーラン

脚注[編集]

  1. ^ David Barron, "In Astros vs. Red Sox, it’s a matchup of the best and brightest," HoustonChronicle.com, October 12, 2018. 2020年12月19日閲覧。
  2. ^ "1976 Philadelphia Phillies Schedule," Baseball-Reference.com. 2020年12月19日閲覧。
  3. ^ Jim Salisbury, INQUIRER STAFF WRITER, "The ’76 Phils were the start of something big," Inquirer.com, March 29, 2009. 2020年12月19日閲覧。
  4. ^ Alaa Abdeldaiem, "Has an MLB Team Ever Swept the Postseason?," SI.com, October 4, 2018. 2020年12月19日閲覧。

外部リンク[編集]