第三次国際連合アンゴラ検証団

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第三次国際連合アンゴラ検証団
概要 平和維持活動
略称 UNAVEM III
状況 活動終了
決議 安保理決議976
活動開始 1995年2月8日
活動終了 1997年6月30日
活動地域 アンゴラ
公式サイト UNAVEM III
国際連合の旗 Portal:国際連合
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第三次国際連合アンゴラ検証団(だいさんじこくさいれんごうアンゴラけんしょうだん UNITED NATIONS ANGOLA VERIFICATION MISSION III,UNAVEM III)はアンゴラに展開した国際連合平和維持活動第二次国際連合アンゴラ検証団(UNAVEM II)に引き続き、アンゴラの和平推進のため設立されたものであり、1995年2月8日の国際連合安全保障理事会決議976に基づいている。アンゴラ内戦の停戦監視および国民和解を任務としている。

概要[編集]

アンゴラ内戦1975年から続けられており、1980年代以降はアンゴラ解放人民運動(MPLA)とアンゴラ全面独立民族同盟(UNITA)の闘争となっていた。1991年には一時停戦合意がなされ、1992年10月にはUNAVEM IIの監視の下、大統領および議会選挙が実施されている。この選挙は大きな混乱も無く実施されたが、選挙に敗北したUNITAは選挙に不正があったと主張し、内戦を再開した。停止監視任務のUNAVEM IIは有効に機能せず、戦闘は激化した。1994年10月31日ルサカで再びルサカ停戦合意英語版がなされ、UNAVEM IIは停戦監視任務に復帰した。

UNAVEM IIは軍事監視要員が主体であったため、これをさらに強化するために1995年2月8日の安全保障理事会決議976により、UNAVEM IIを再編し、第三次国際連合アンゴラ検証団(UNAVEM III)が設立された。UNAVEM IIIは350名の軍事監視要員のほか、最大約7,000名の平和維持軍を含む構成となっている。任務は停戦監視やルサカ合意に基づく、統合政府の設立支援などの国民和解の推進である。

和平プロセスは特にUNITA側の非協力により遅延したが、国際連合の圧力もあり、次第に前進した。和平プロセスが前進したことにより、さらに国民和解を支援するために、1997年6月30日の国際連合安全保障理事会決議1118に基づき、UNAVEM IIIは国際連合アンゴラ監視団(United Nations Observer Mission in Angola,MONUA)に改編された。MONUAではUNAVEM IIIの任務を引き継ぐほか、平和維持軍が縮小し、文民スタッフが強化されている。

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