広島電鉄1080形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
阪急210系電車 > 広島電鉄1080形電車
広島電鉄1080形電車
1081になった元212(1977.12.26 荒手車庫)
主要諸元
軌間 1435 mm
編成定員 110(着席 38)人
編成重量 28.3t
全長 15,080 mm
全幅 2,744 mm
全高 4,210 mm
台車 M-12
主電動機 TDK531-B
主電動機出力 56kW×4
駆動方式 吊り掛け式
備考 全金属製
両数:2両
スペックデータは『ローカル私鉄車両20年 路面電車・中私鉄編』P.160に基づく
テンプレートを表示

広島電鉄1080形電車(ひろしまでんてつ1080かたでんしゃ)は、1977年から運行された広島電鉄宮島線専用の電車である。

阪急電鉄からの譲渡車両であり、低床の路面電車である同社市内線車両に対し、特に「高床車」として区別された宮島線専用の通常型電車の一系列であった。

阪急時代[編集]

元々、阪急京都本線系統の支線用車両210形として、1956年ナニワ工機(後にアルナ車両へ継承)で電動貨車の車体更新によって建造された。製造当時は電動車2両で付随車を挟んだ3両編成であった。阪急での末期には小型・低出力であったことから支線の嵐山線で運用されていた。

概要[編集]

1977年1月に阪急電鉄より広島電鉄に譲渡され、中間車を外した2両編成となった。阪急から広電への譲渡は、阪急500形広電1070形に続く事例である。阪急京都線系統の車両では阪急移管後唯一の他社への譲渡車両である。

車番は1081・1082となり、入線にあたり扉の移設を行ったほか、偶数車に予備のパンタグラフを設置した[1]。塗装は腰部をオレンジバーミリオン、窓まわりをクリーム色、ウインドシル部をマルーンとした[1]

終始宮島線で運用されたが、1989年に廃車となり、全車解体された。

各車状況[編集]

車番 阪急時代
車番
阪急建造 広電入線 廃車
1081 212 1956年5月 1977年1月31日 1989年11月15日
1082 211

脚注[編集]

  1. ^ a b 飯島厳『私鉄の車両5 阪急電鉄』保育社、1985年(ネコ・パブリッシング、2002年復刊)。93頁。

参考文献[編集]

etc