ワイルドシングス

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ワイルドシングス
Wild Things
監督 ジョン・マクノートン
脚本 スティーブン・ピーターズ
製作 ロドニー・リバー
スティーブン・A・ジョーンズ
製作総指揮 ケヴィン・ベーコン
出演者 ケヴィン・ベーコン
マット・ディロン
音楽 ジョージ・S・クリントン
撮影 ジェフリー・L・キンボール
配給 日本の旗 ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント
公開 アメリカ合衆国の旗 1998年3月20日
日本の旗 1999年1月
上映時間 108分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $20,000,000
次作 ワイルドシングス2
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ワイルドシングス』(Wild Things)は、1998年アメリカサスペンス映画。

人気高校教師による女子高生レイプ事件を軸に、男女の駆け引きが繰り広げられる。

1980年代青春映画スターとして人気の高かった俳優ケヴィン・ベーコンが、製作総指揮を行った。興行的成功を収めたためにシリーズ化され、続編としてビデオムービーが3本作られたが、どれも内容に本作とのつながりは無い。しかし、作中で何度もどんでん返しが起こることや、男性1人と女性複数人によるグループセックスが描かれることは、シリーズ全作に共通する特徴である。

あらすじ[編集]

フロリダ州の静かな港町ブルーベイ。高校の進路指導教諭サム・ロンバートは、教え子でもある女子生徒ケリー・バン・ライアンからレイプされたと訴えられる。サムが生徒から人気のある教師だったこと、ケリーの母サンドラが地元でも有名な富豪だったことなどから、センセーショナルな事件として町を大きくにぎわす事態へ発展する。

無実を訴えるサムは、頼りなさげなボウデン弁護士に弁護を依頼する。その頃、地元警察の刑事レイ・デュケの捜査の結果、ケリーの同級生スージー・トーラーもかつてサムにレイプされていたことがわかる。サムに圧倒的に不利な状況の中で公判が始まるが、ボウデンはスージーが偽証を行っていることを証明する。自暴自棄となった彼女は、自身のレイプ被害が嘘であること、さらに自分はケリーの友人で、彼女のレイプも狂言であることを明かす。サムの無実が確定し、彼は示談金850万ドルを勝ち取る。

裁判の夜、サムはスージー、さらにケリーと喜び合う。実はサンドラから大金を騙し取るために始めから3人が仕組んだ狂言だったのだ。町の者全てが彼らに騙される中、唯一デュケだけは3人に疑いを持ち、独断捜査を始める。デュケの捜査に動揺したスージーはサムに助けを求めるが、逆にサムは彼女が自白してしまうことを恐れる。サムは彼女を海岸に呼び出して撲殺し、それを目撃していたケリーに死体の隠匿を手伝わせる。

翌日、スージーの歯や血痕が見つかり、警察は彼女が何者かに殺害されたと断定する。しかも、ケリーの車から彼女の血痕が発見され、彼女がスージー殺害に関わっていると確信したデュケは、バンライアン邸を訪れる。ところがデュケとケリーはもみ合いになり、デュケはケリーを誤って射殺してしまう。デュケも肩を負傷し、正当防衛が認められたものの、独断捜査を咎められ、免職処分される。

後日、どこかのリゾート地。くつろぐデュケの元にサムが現れる。実は2人は組んでおり、ケリーとスージーの殺害も彼らの計画のうちだったのだ。そして2人はヨットで沖合いに出る。

サムは示談金を独り占めするため、隙を見てデュケを殺害しようとするが、反撃に遭う。事態は一転し、デュケは勝利を確信するも何者かに殺害される。それは死んだはずのスージーだった。実はスージーはサムと組んでおり、偽装死だった。だが、2人が喜び合うのもつかの間、サムはスージーに殺される。

その頃、デュケの同僚の女刑事は、スージーをよく知る男から彼女がIQ200の天才児であることを聞かされていた。

浜に戻ったスージーはボウデン弁護士から示談金を受け取り、どこかへと去る。

登場人物[編集]

レイ・デュケ
ブルーベイ警察の部長刑事。
精悍な男でしばしば上からの命令を無視して事件の捜査を行う。
サム・ロンバート
ブルーベイ高校の教師。進路指導教諭。
整った顔立ち、ヨット部顧問という来歴で生徒達、特に女生徒からの人気が高い。
スージー・トーラー
女子高生。
スラムの生まれで、素行が悪いことで有名な不良少女。
ケリー・バン・ライアン
女子高生。
美人で母は金持ちという誰もが羨む美少女。彼女がサムにレイプされたと訴えたところから映画は幕を開ける。
ケネス(ケン)・ボウデン
弁護士。サムの弁護を担当。
頼りなさそうな初老の男。だが、相当なキレ者で裁判ではスージーの偽証を明らかにする。
サンドラ・バン・ライアン
ケリーの母。地元で有名な富豪。
金と美貌を笠に、男遊びを行っている。
トム・バクスター
弁護士。
サンドラの恋人で、やり手の弁護士。金遣いが荒い。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹き替え
ソフト版 テレビ朝日
レイ・デュケ ケヴィン・ベーコン 山路和弘 井上和彦
サム・ロンバート マット・ディロン 藤原啓治 小山力也
スージー・トーラー ネーヴ・キャンベル 岡本麻弥 魏涼子
ケリー・バン・ライアン デニス・リチャーズ 高山みなみ 竹田まどか
ケネス(ケン)・ボウデン ビル・マーレイ 江原正士 池田勝
グロリア・ペレス ダフネ・ルービン=ヴェガ 唐沢潤
ブライス・ハンター ジェフ・ペリー 小室正幸
サンドラ・バン・ライアン テレサ・ラッセル 弥永和子 佐々木優子
トム・バクスター ロバート・ワグナー 小島敏彦 仲野裕
ジミー・リーチ コーリー・ペンダーガスト 福山潤
アート・マドックス デニス・ニール 辻親八
ルビー キャリー・スノッドグレス 藤夏子
ウォルター マーク・マコーレイ 天田益男
デイビッド(デイブ) アンソニー・ギアイモ 辻親八
ジョージ マニー・スアレズ 天田益男
その他 辻親八
乃村健次
中村尚子
磯辺万沙子
立木文彦
青山穣
大塚瑞恵
林佳代子
加瀬康之
棚田恵美子
永井誠
西村ちなみ
加納詩桂章
藤本譲
岡寛恵
五代あつし
高山綾子
朝倉佐知
宮寺智子
あらいしずか
島宗りつこ
小野塚貴志
青木誠
阪口周平
新垣樽助
小池亜希子
浜野ゆうき
倉持良子
演出 岩見純一 壺井正
翻訳 徐賀世子
調整 長井利親 飯塚秀保
プロデュース 吉岡美惠子
効果 リレーション
制作 ACクリエイト株式会社 グロービジョン
初回放送 2001年11月18日
日曜洋画劇場

脚注[編集]

外部リンク[編集]