メルセデス・ベンツ・GLCクラス

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メルセデス・ベンツ・GLCクラスMercedes-Benz GLC-Class )は、ドイツの自動車メーカーであるメルセデス・ベンツ・グループが生産し、同社がメルセデス・ベンツブランドで販売している高級SUVである。GLKクラスの事実上の後継車である[1]。なお、GLCクーペについても本項で述べる。

初代(X253・C253、2016年 - 2023年)[編集]

メルセデス・ベンツ・GLC(初代)
X253/C253
GLC 220d 4MATIC クーペ(2019年10月改良型)
メルセデスAMG GLC43 4MATIC(2017年2月販売型)
概要
販売期間 2016年 - 2023年
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ SUV
SUVクーペ
駆動方式 後輪駆動/四輪駆動
パワートレイン
エンジン 直列4気筒2Lターボ
直列4気筒2.1Lディーゼルターボ
直列4気筒2Lターボ+モーター
V型6気筒3Lツインターボ
V型8気筒4Lツインターボ
最高出力 211PS/5,500rpm
最大トルク 35.7kgm/5,500rpm
変速機 9速AT
前4リンク後5リンク
前4リンク後5リンク
車両寸法
ホイールベース 2,875mm
全長 4,660mm(4,670mm[1])(SUV)
4,735mm(SUVクーペ)
全幅 1,890mm - 1,930mm
全高 1,640mm - 1,645mm(SUV)
1,590mm - 1,605mm(SUVクーペ)
車両重量 1,740 - 2,110kg(SUV)
1,740 - 2,100kg(SUVクーペ)
系譜
先代 GLKクラス
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GLCクラスは2015年6月17日に発表された。GLCクラスは、いわばCクラス(W205・S205・C205)のSUV版である。Cクラスとしてはセダン・ステーションワゴン・クーペに続く第4のボディの位置付けとなっている。ダイムラーは2015年からメルセデスブランドにおいて一部車種を車名変更をすることになり、唯一SUVであるGクラスを除くSUVの車種にはGLが付き、最後に車格を表す「S」、「E」、「C」が付くことになり、GLCはその法則に準じたものである[2]。 Cクラスと同じプラットフォームを採用、エクステリア、インテリアもCクラス(エクステリアのみS205・Cクラスステーションワゴン)に準じたデザインとなっている。ボディサイズは全長4,660mm[3]×全幅1,890mm[4]×全高1,645mm[5]、ホイールベースは2,870mmとなっておりとなり、先代のGLKからサイズは全長は100mm、全幅は50mm拡大され、全高は25mm低められた。ホイールベースは115mm伸ばされた。これにより座席スペースの拡大、ラゲッジスペースの拡大に寄与している。なおW205・Cクラスセダンと比較すると全長は30mm短く[3]、全幅は80mm広くホイールベースは30mm伸びている。

駆動系では4輪駆動の王道であるトランスファーを搭載するパーマネント式4輪駆動で、駆動配分は左ハンドル仕様車は前後45対55、右ハンドル仕様車は前後33対67である[6]。変速機はガソリンエンジン仕様の変速機は9段の「9Gトロニック」を搭載。後述のプラグインハイブリッドモデルの「GLC350e」には7段の「7Gトロニックプラス」が搭載される。走行モードは「ECO」、「Comfort」、「Sport」、「Sport+」、「Individual」(インディビジュアル)のモードが選べる。

ドイツ本国でのラインナップは2.0L直列4気筒ターボの「GLC250 4MATIC」、同型エンジンだがチューニングが異なり高出力タイプの「GLC300 4MATIC」、2.1Lディーゼルの「GLC220d 4MATIC」、同型エンジンだがチューニングが異なり高出力タイプの「GLC250d 4MATIC」、2.0L直列4気筒ターボエンジンにプラグインハイブリッドシステムを組み合わせた「GLC350e 4MATIC」、メルセデスAMG仕様で、3.0L V型6気筒ツインターボのメルセデスAMGが設計監修しメルセデス社内で生産されるエンジンを搭載する「メルセデスAMG GLC43 4MATIC」が用意される。米国仕様車は、発売当初より「GLC300」(2.0L直列4気筒ターボの高出力タイプエンジン搭載・後輪駆動ならびに4MATIC)が用意されている。

また、派生モデルとして、クーペ仕様のGLCクーペが用意されている。外観はフロントホイールから始まるドロッピングライン、ボディ下部を緩やかに上昇させ、実際よりも長く見せる効果を持つカウンターライン、高い位置に配してサイドウィンドウの高さを視覚的に低く見せるベルトラインの3つのサイドラインで構成されたサイドビューとし、フロントの「ダイヤモンドフロントグリル」はGLEクーペなどのスポーツモデル同様にシングルルーバーにスリーポインテッド・スターを一体化させたデザインとし、フロントグリル下のバンパーにはAウイングと大型エアインテークを採用。クロスオーバーSUV特有の要素としてフロントオーバーハングは短めにし、アンダーガードを備えている。リアデザインはクーペ特有のデザインとなり、バンパーはエグゾーストエンドと一体化し、アンダーガードをディフューザー形状とした。また、Sクラスのクーペで初めて導入された細い分割型のリアコンビネーションランプ、中央配置のスリーポインテッドスター、シャープな形状のスポイラーリップはGLCクーペにも採用されている。

直接的なライバルはBMW・X3アウディ・Q5ポルシェ・マカンレクサス・NXとされる。

日本仕様[編集]

日本では2016年2月9日発売。キャッチフレーズは『いよいよ Cクラスに、SUV』となっている。GLKクラスでは、構造上の問題から右ハンドル仕様が用意されなかったが[7]、GLCクラスはプラグインハイブリッド車を除いて全て右ハンドル仕様である。なお日本では『GLCクラス』とは呼ばず単に『GLC』と呼ばれている。グレード体系は「GLC250 4MATIC」、「GLC250 4MATIC Sports」、「GLC250 4MATIC Sports(本革仕様)」の3グレードが用意され、すべて四輪駆動である。日本での発売を記念してGLC250 4MATIC Edition 1を250台限定で発売した[1]

同年9月9日、プラグインハイブリッド車仕様の「GLC350 e 4MATIC Sports」(左ハンドル設定のみ)およびメルセデスAMG仕様の「メルセデスAMG GLC43 4MATIC」が発表され同日より販売を開始した[8]

2017年2月22日に、日本仕様のGLCクラスでは唯一の2輪駆動(後輪駆動)モデル「GLC200」・「GLC200 Sports」及び、「GLC250」と同じ内外装・機能装備としつつ、2.2L直列4気筒BlueTECエンジンである651型を搭載したクリーンディーゼル車仕様の「GLC220 d 4MATIC」・「GLC220 d 4MATIC Sports」を追加発売。同時に、既存モデルの一部改良も行われ、ヘッドアップディスプレイを「GLC250 4MATIC」・「GLC350 e 4MATIC Sports」・「Mercedes-AMG GLC43 4MATIC」に標準装備したほか、「GLC250 4MATIC」には、車速や走行条件に応じてダンピング特性や車高を自動的に調整する電子制御式エアサスペンション「AIR BODY CONTROLサスペンション」とブラックアッシュウッドトリムも標準装備した[9]。また、SUVクーペモデルの「GLCクーペ」もGLCのモデル追加・一部改良と同時に日本でも公式発表・発売を開始した(「Mercedes-AMG GLC43 4MATIC Coupé」のみ、同年3月下旬販売開始)[10]

同年7月25日に一部改良[11]。「安心安全サービス」と「快適サービス(同年8月サービス提供開始)」で構成されたテレマティクスサービス「Mercedes me connect(メルセデス ミー コネクト)」を新たに搭載した。これに伴い、全モデル5万円値上げされた。そして、「Mercedes-AMG GLC43 4MATIC」のSUVとクーペそれぞれに無償オプションとして設定されていた「ツインカラー20インチAMGマルチスポークアルミホイール〔フロントタイヤ:255/45R20/リアタイヤ:285/40R20〕」が標準装備へ変更となり、これまで標準装備として設定されていた「ツインカラー21インチAMG5ツインスポークアルミホイール〔フロントタイヤ:255/40R21/リアタイヤ:285/35R21〕」は廃止となった。

2018年1月1日、メーカー希望小売価格が改定され、GLC・GLCクーペの場合、7万円~10万円値上げされた[12]

2018年1月10日、「Mercedes-AMG GLC63 4MATIC+」・「Mercedes-AMG GLC63 S 4MATIC+」・「Mercedes-AMG GLC63 4MATIC+ クーペ」・「Mercedes-AMG GLC63 S 4MATIC+ クーペ」の追加設定と特別仕様車「Mercedes-AMG GLC63 S 4MATIC+ Edition1」・「Mercedes-AMG GLS63 S 4MATIC+ クーペ Edition1」(以下、「Edition 1」)が発表された(同日より注文受付開始、納車は6月ごろを予定)[13]。エンジンにAMG 4.0L V8直噴ツインターボエンジンのM177型が搭載されており、外観には、メルセデスAMG・GT以外のモデルは初となる15本の垂直フィンで構成された「AMGパナメリカーナグリル」が採用された。「Edition 1」は「Mercedes-AMG GLC63 S 4MATIC+」をベースに、外観はハイグロスブラックパーツで構成された「AMGナイトパッケージ」、マットグラファイトグレーAMGスポーツストライプ、マットブラックペイント21インチAMGクロススポークアルミホイール(鍛造)などを装備。内装はブラックナッパレザー仕様のAMGスポーツシートやAMGパフォーマンステアリング(DAINAMICA)などが採用され、ステッチやアクセントにはイエローが用いられた。ボディカラーは「ダイヤモンドホワイト」と「オブシディアンブラック」の2色で、両モデル共に各色15台ずつ・30台の限定販売となる。

2019年5月23日、特別仕様車「GLC220 d 4MATIC Laureus Edition(ローレウスエディション)」を発売[14]。「GLC220 d 4MATIC Sports」をベースに、外観はフロントグリル・フロントスポイラー・リアバンパー・ルーフレールなどにブラックアクセントを採用した「ナイトパッケージ」や専用ハイグロスブラックペイント19インチAMG5ツインスポークアルミホイールを、内装はブラックアッシュウッドトリムが採用された。装備面では、パノラミックスライディングルーフ、「Burmesterサウランドサウンドシステム」、8ウェイパワーシート、Mercedes me connectが特別装備された。ボディカラーは通常設定の8色に加え、「モハーベシルバー(メタリックペイント・有料色)」と「セレナイトグレーマグノ(スペシャルマットペイント・有料色)」が特別設定された。なお、本仕様車の売り上げの一部はリシュモン社とダイムラー社が共同で設立された財団の一つである「ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団」へ寄付される。360台の台数限定販売である。

2019年10月3日、マイナーチェンジを発表(同日より受注受付開始、AMGラインは12月、それ以外のモデルは11月より納車予定)[15]。内外装デザインが一新されており、外観はフロントのボンネットにクローム仕上げのアンダーガードと2本のパワードームが備わり、ラジエターグリル内にはツインルーバーデザインが装備された。一部グレードにオプションで用意されているAMGラインを装着した場合はグリルデザインが台形型となり、ダイヤモンドグリルとシングルルーバー、バンパー下部左右には2本のフィンを配置し、シルバークロームのフロントエプロン装着されるなど、スポーティー志向のデザインとなる。リアはバンパーとエグゾーストエンドが一新され、フルLEDリアコンビネーションランプも新デザインに変更された。内装はダッシュボード中央に高精細10.25インチの「ワイドディスプレイ」が装備され、ステアリングホイールはSクラスと同一デザインのものに変更。装備面では各種ヒーターやパフュームアトマイザー、シート設定、照明、音楽等のシステムを統合的にコントロールする「エナジャイジング コンフォート」が全車にオプション設定され、4代目Aクラスと同じ新型の自然対話式音声認識機能を備えた対話型インフォテインメントシステム「MBUX」も搭載された。安全性能では、歩行者・飛び出し・右折時対向車検知機能を備えた「アクティブブレーキアシスト」が新たに標準装備された。グレード体系はGLC/GLCクーペ共通で「GLC220 d 4MATIC」、「GLC300 4MATIC」、「Mercedes-AMG GLC43 4MATIC」、「Mercedes-AMG GLC63 4MATIC+」、「Mercedes-AMG GLC63 S 4MATIC+」の5種類に整理された。「GLC220 d 4MATIC」はEクラスにも搭載されている2.0L直列4気筒クリーンディーゼルエンジンであるOM654型へ換装され、最高出力を194PSに向上するとともに、振動・騒音の低減も実現した。新グレードの「GLC300 4MATIC」には2.0L直列4気筒ターボエンジンM264型が搭載されており、ツインスクロールターボチャージャーや可変バルブリフトシステム「CAMTRONIC」の採用により、「GLC250 4MATIC Sports」に搭載されていた274型に比べ、最高出力が47PS向上され258PSに、最大トルクが2kgm向上され37.7kgmになった。「Mercedes-AMG GLC43 4MATIC」はターボの大型化と制御改良により、最高出力が23PS向上されて390PSとなった。

2019年10月24日、世界初の燃料電池プラグインハイブリッドモデル「GLC F-CELL」が発表された。納車は2020年中頃となる。リアシート下部とセンタートンネル部に700気圧タンクを採用した水素タンクを、車体後部にはプラグを介しての普通交流充電や回生ブレーキによって発電された電気を充電する13.5kWhのリチウムイオン高電圧バッテリーが配されており、最高出力200PS・最大トルク350Nmを発生するモーターを回転して動力を得る仕組みとなっている。燃料電池と高電圧バッテリーの2種類の電源を備えることで、加速の最初期は高電圧バッテリーに充電された電気を使用し、その後は燃料電池で発電した電気をメインに使用するなどそれぞれの特性を生かした走行が可能なほか、システムモードを切り替えることで、燃料電池単体では不可だった短距離での高電圧バッテリーのみで走行や水素不足で最寄りの水素ステーションまで走行する際に高電圧バッテリーの充電を行って総航続距離を延ばすことが可能である。デザインは既存のGLCと差別化されており、フロントグリル・サイドスカート・リアバンパーにEQブランドを象徴するブルーアクセントが配され、サイドに「F-CELL」ロゴが入ったブルーのデカールを、アルミホイールはEQCと同じ20インチ10スポークアルミホイール(ブルーアクセント)がそれぞれ装着される。また、フロントバンパーも専用デザインとなる。なお、本モデルは、水素ステーション網の関係から、欧州以外では日本のみの販売となる。また、原則4年間のクローズエンドリース契約での提供が予定されており、車両は4年後に返却となるが、4年間(または150,000kmに達した時のいずれか早い方まで)は保証プログラム「メルセデス・ケア」の適用により一般保証修理、定期メンテナンス(点検整備の作業工賃・交換部品)、24時間ツーリングサポート、地図データ更新が無償となるほか、4回まで無料で希望する他のモデル(車種)の利用が可能な週末貸出サービス「シェアカー・プラス」の利用も可能である。

2020年4月3日、プラグインハイブリッドモデル「GLC350 e 4MATIC クーペ」が新仕様で発売された[16]。リチウムイオンバッテリーの蓄電容量アップによりモーターアシストが向上され、システム総合の最高出力が320PS(235kW)、最大トルクが700N・mに向上。200V・30A(6.0kW)の充電に対応するほか、定額料金を支払うことで普通充電器が無料(追加料金なし)で利用可能な充電サービス「Mercedes me Charge AC」への加入が可能となった(利用時には登録が必要)。そのほか、2019年10月にマイナーチェンジされたGLCクーペ同様に対話型インフォテインメントシステム「MBUX」や「アクティブブレーキアシスト(歩行者/飛び出し/右折時対向車検知機能付)」が搭載された。なお、今回は右ハンドル仕様となる。

同年8月19日、特別仕様車「GLC220 d Night Edition」が発売された。AMGスタイリングパッケージをベースに、通常はシルバーとなるフロントグリル・フロントスポイラー・ウインドウモール・リアバンパー・ルーフレールなどにブラックが施された専用のナイトパッケージと19インチAMG5ツインスポークアルミホイールを採用。また、片側84個のLEDを備え、マルチパーパスカメラとコントロールユニットで毎秒100回の頻度で配光パターンを解析し、高精度な配光を実現するマルチビームLEDヘッドライトを特別装備した。内装も通常は設定が無いレザーARTICO素材を用いたブラックのシートが特別装備され、インテリアトリムにもブラックアッシュウッドを採用した。併せて、SUVモデルにはパノラミックススライディングルーフを、クーペモデルにはガラススライディングルーフが特部烏装備された。ボディカラーはオブシディアンブラックと有料色のダイヤモンドホワイトの2色で、SUVモデルは200台(オブシディアンブラック:130台、ダイヤモンドホワイト:70台)、クーペモデルは100台(オブシディアンブラック:65台、ダイヤモンドホワイト:35台)の台数限定販売となる。

2021年1月7日、プラグインハイブリッドモデル「GLC350 e 4MATIC」が新仕様となり発表された(同日より予約注文の受付を開始、4月以降に納車)。2020年4月に発表された「GLC350 e 4MATIC クーペ」同様に、システム総合の最高出力並びに最大トルクの向上、6.0kW(200V・30A)の充電や充電サービス「Mercedes me Charge AC」への対応、「MBUX」や「アクティブブレーキアシスト(歩行者/飛び出し/右折時対向車検知機能付)」を搭載、右ハンドル仕様となった。

同年4月19日、クーペの特別仕様車「GLC220 d 4MATIC Coupé Magno Night Edition(マグノナイトエディション)」が発売された。ボディカラーに、通常のカタログモデルでは設定不可となる艶消しグレーのセレナイトグレーマグノを特別色として設定され、AMGスタイリングパッケージをベースに、フロントグリル・ドアミラー・フロントスポイラー・ウインドウモール・リアバンパーをシルバーからブラックに変更した専用ナイトパッケージや、ハイグロスブラックペイント20インチAMG5ツインスポークアルミホイールを特別装備。ヘッドライトはウルトラハイビームを備えたマルチビームLEDとなり、アダプティブハイビームアシストプラスとLEDコーナリングライトが装備された。内装は本革ブラックのシートとブラッグアッシュウッドのインテリアトリムとし、12.3インチコックピットディスプレイや前席シートベンチレーションが特別装備され、前席カップホルダーカバーに「Magno Night Edition」のバッチを装着。足回りにはAIR BODY CONTROLサスペンションが装備された。100台の限定販売となる。

同年5月12日、特別仕様車「GLC220 d 4MATIC Sports Line Edition(スポーツラインエディション)」が発表された(同日より予約注文の受付を開始、同年5月下旬ごろより順次納車)。外観にAMGスタイリングパッケージ(フロント・リア)、19インチAMG5ツインスポークアルミホイールが特別装備され、Mercedes-Benzロゴ入りのブレーキキャリパー&ドリルドベンチレーティッドディスク(フロント)を採用。内装には12.3インチコックピットディスプレイが装備され、ブラックアッシュウッドのインテリアトリムを採用。空気清浄機能にパフュームアトマイザー、強化フィルターエレメント、高密度花粉フィルターを搭載したエアバランスパッケージも特別装備された。

同年12月24日、仕様変更(2022年1月納車開始)。約35km/h以下で走行中に超音波センサーが左右の駐車スペースを自動検出し、自動操舵・ブレーキ・シフトチェンジ・速度コントロール機能で自動で並列駐車するアクティブパーキングアシストと、Apple CarPlay及びAndroid Autoに対応し、スマートフォンのアプリをメディアディスプレイで使用可能にするスマートフォン連携機能を全モデルに、AMGパフォーマンスエクゾーストシステムをAMG GLC 43 4MATIC(クーペを含む)にそれぞれ標準するとともに、全モデルにおいてフットトランクオープナーとワイヤレスチャージングの標準装備の設定が停止され、リモコンのシルバークローム部分をハイグロスからマットに変更され、ボディカラーのブリリアントブルーをスペクトラルブルーへ入れ替え、オプションのレザークルーシブパッケージに含まれていたブルメスターサウランドサウンドシステムの設定を停止。GLC 220 d 4MATIC(クーペを含む)はインテリアトリムの素材をブラウンアッシュウッドからブラウンウォールナットウッドへ変更、GLC 350 e 4MATIC(クーペを含む)は左右に装着されていた「EQ Power」バッジを廃止、Mercedes-AMG GLC 43 4MATIC(クーペを含む)を除くモデルに設定されていたマグマグレー/ブラックの内装色を廃止。また、原材料費等の高騰に対応し、メーカー希望小売価格が見直された。

グレード 排気量・エンジン 最高出力・最大トルク 駆動方式 発売日
GLC200
GLC200 Coupé
274型 1,991cc 直列4気筒 DOHC ターボ 184PS/5,500rpm
30.6kgm/1,200~4,000rpm
後輪駆動 2017年2月22日
GLC200 Sports
GLC200 Coupé Sports
GLC220 d 4MATIC OM654型 1,950cc 直列4気筒 DOHC ディーゼルターボ 194PS/3,800rpm
40.8kgm/1,600~2,800rpm
四輪駆動
GLC220 d 4MATIC Sports
GLC220 d 4MATIC Coupé Sports
651型 2,142cc 直列4気筒 DOHC ディーゼルターボ 170PS/3,000~4,200rpm
40.8kgm/1,400~2,800rpm
GLC250 4MATIC 274型 1,991cc 直列4気筒 DOHC ターボ     211PS/5,500rpm
35.7kgm/1,200rpm~4,000rpm
2016年2月9日(クロスオーバーSUV)
2017年2月22日(クロスオーバーSUVクーペ)
GLC250 4MATIC Sports
GLC250 4MATIC Coupé Sports
GLC300 4MATIC
GLC300 4MATIC Coupé
M264型 1,991cc 直列4気筒 DOHC ターボ     258PS/5,800rpm~6,100rpm
37.7kgm/1,800rpm~4,000rpm
2019年10月3日
GLC350 e 4MATIC
GLC350 e 4MATIC Coupé
274型 1,991cc 直列4気筒 DOHC ターボ     211PS/5500rpm
35.7kgm/1,200rpm~4,000rpm
2016年9月9日(クロスオーバーSUV)
2017年2月22日(クロスオーバーSUVクーペ)
Mercedes-AMG GLC43 4MATIC
Mercedes-AMG GLC43 4MATIC Coupé
M276型 2,996cc V型6気筒 DOHC ツインターボ 390PS/5,500~6,000rpm
53.0kgm/2,500rpm~4,500rpm
2016年9月9日(クロスオーバーSUV)
2017年3月下旬(クロスオーバーSUVクーペ)
Mercedes-AMG GLC63 4MATIC+
Mercedes-AMG GLC63 4MATIC+ Coupé
M177型 3,982cc V型8気筒 DOHC ツインターボ 476PS/5,500~6,250rpm
66.3kgm/1,750rpm~4,500rpm
2018年1月10日
Mercedes-AMG GLC63 S 4MATIC+
Mercedes-AMG GLC63 S 4MATIC+ Coupé
510PS/5,500~6,250rpm
71.4kgm/1,750rpm~4,500rpm

2代目(2023年 - )[編集]

メルセデス・ベンツ・GLC(2代目)
GLC 220d 4MATIC
GLC 220d 4MATIC クーペ
概要
販売期間 2023年 -
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ SUV
駆動方式 四輪駆動
パワートレイン
エンジン OM654M型 直列4気筒 2.0L ディーゼルターボ
モーター EM0023型 交流同期電動機
最高出力 エンジン
145kW(197PS)/3,600rpm
モーター
17kW
最大トルク エンジン
440N・m/1,800 - 2,700rpm
モーター
205N・m
変速機 9速AT(9G-TRONIC)
車両寸法
ホイールベース 2,890mm
全長 4,720 - 4,725mm
全幅 1,890mm
全高 1,640mm
車両重量 1,930 - 2,020kg
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GLC 220d 4MATIC クーペ
リア

日本仕様[編集]

2023年3月16日に日本仕様のフルモデルチェンジを発表(同日より予約注文の受付を開始、納車は3月下旬ごろより順次実施)[17]。グレードは当初、初代モデルにも設定されていたディーゼルエンジン搭載の四輪駆動モデル「GLC 220 d 4MATIC」のみとなるが[18]、エンジンはクランクシャフトを新型に変えたことで排気量を42cc拡大し、燃料噴射圧力を引き上げたOM654M型となり、エンジンとトランスミッションの間にISG(Integrated Starter Generator)を搭載して短時間のブーストを可能にするとともに、加速性能の向上と低燃費化に寄与するマイルドハイブリッド仕様となった。

同年11月28日にはクーペモデルであるGLCクーペの日本仕様をフルモデルチェンジ[19]。先にフルモデルチェンジされたGLC同様、ディーゼルエンジン+ISGを搭載したマイルドハイブリッド仕様の四輪駆動モデル「GLC 220 d 4MATIC クーペ」のみの設定となる。

その翌日にはGLCに追加モデルとなる「GLC 350 e 4MATIC Sports Edition Star」を発売[20]。2.0L直列4気筒ターボエンジンである254M20型に、容量31.2kWhのリチウムイオンバッテリーと電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドモデルとなり、プレッシャポイント機能を備えた「インテリジェントアクセルペダル」を装備し、急速充電(CHAdeMO)と交流普通充電両方に対応している。

出典[編集]

  1. ^ a b c メルセデス・ベンツ、GLKクラスの後継となる新型SUV「GLC」発表会
  2. ^ メルセデス・ベンツGLCの国内販売がスタートweb CG
  3. ^ a b GLC200、GLC220 d 4MATIC、GLC250 4MATICの値。GLC200 Sports、GLC 4MATIC Sports、Mercedes-AMG GLC43 4MATICは4,670mmとなる。
  4. ^ GLC350 e 4MATIC Sportsは1,900mm、Mercedes-AMG GLC43 4MATICは1,930mm
  5. ^ Mercedes-AMG GLC43 4MATICは1,640mm
  6. ^ 【ベンツGLC試乗】売れる要素てんこ盛り!走・攻・守そろうオールラウンダー&GP
  7. ^ GLC日本発売。待望の右ハンドルを設定したミドルクラスSUVcar view!
  8. ^ メルセデス GLC にPHEVとAMGを追加…価格はともに863万円”. carview! (2016年9月9日). 2016年9月10日閲覧。
  9. ^ 「GLC 200」および「GLC 220 d 4MATIC」を追加 「GLC 250 4MATIC」「GLC 350 e 4MATIC スポーツ」「メルセデスAMG GLC 43 4MATIC」の装備を一部改良』(PDF)(プレスリリース)メルセデス・ベンツ日本株式会社、2017年2月22日http://www.mercedes-benz.jp/news/release/2017/20170222_2.pdf2017年2月23日閲覧 
  10. ^ 「GLCクーペ」を発表』(PDF)(プレスリリース)メルセデス・ベンツ日本株式会社、2017年2月22日http://www.mercedes-benz.jp/news/release/2017/20170222_3.pdf2017年2月23日閲覧 
  11. ^ メルセデス・ベンツGLC/GLCクーペ 機能を一部改良』(PDF)(プレスリリース)メルセデス・ベンツ日本株式会社、2017年7月25日http://www.mercedes-benz.jp/news/release/2017/20170725_1.pdf2017年7月27日閲覧 
  12. ^ メルセデス・ベンツ メーカー希望小売価格を一部改定(詳細)』(プレスリリース)メルセデス・ベンツ日本株式会社、2017年12月18日https://media.mercedes-benz.jp/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%87%E3%82%B9-%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%84-%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E5%B8%8C%E6%9C%9B%E5%B0%8F%E5%A3%B2%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E3%82%92%E4%B8%80%E9%83%A8%E6%94%B9%E5%AE%9A-%E8%A9%B3%E7%B4%B0-/2018年1月11日閲覧 
  13. ^ GLCおよびGLCクーペにGLC 63 4MATIC+、GLC 63 S 4MATIC+を追加、GLC 63 S 4MATIC+ Edition1を発表』(プレスリリース)メルセデス・ベンツ日本株式会社、2018年1月10日https://media.mercedes-benz.jp/GLC%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3GLC%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%9A%E3%81%ABGLC-MATIC-GLC-S-MATIC-%E3%82%92%E8%BF%BD%E5%8A%A0-GLC-S-MATIC-Edition-%E3%82%92%E7%99%BA%E8%A1%A8/2018年1月11日閲覧 
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  18. ^ メルセデス・ベンツ 新型「GLC」日本デビュー! まずは2Lディーゼルターボ+マイルドハイブリッドのGLC220dから”. webモーターマガジン (2023年3月16日). 2023年3月16日閲覧。
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関連項目[編集]

外部リンク[編集]