マルターズディオサ

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マルターズディオサ
第71回阪神JF出走時(2019年12月8日)
欧字表記 Maltese Diosa[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 青鹿毛[1]
生誕 2017年2月7日(7歳)[1]
抹消日 2022年3月2日[2]
キズナ[1]
トップオブドーラ[1]
母の父 Grand Slam[1]
生国 日本の旗 日本北海道日高町[1]
生産者 天羽禮治[1]
馬主 藤田在子[1]
調教師 手塚貴久美浦[1]
競走成績
生涯成績 17戦4勝[1]
獲得賞金 1億7451万5000円[1]
勝ち鞍
GII チューリップ賞 2020年
GIII 紫苑S 2020年
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マルターズディオサ(欧字名:Maltese Diosa2017年2月7日 - )は、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍に2020年チューリップ賞紫苑ステークス

馬名の意味は、冠名+女神(スペイン語)。

戦績[編集]

2歳(2019年)[編集]

8月3日、新潟競馬場芝1600メートルの新馬戦でデビューし、2番人気で迎えたレースはウーマンズハートの2着[3]。2戦目の未勝利戦で出遅れながらも後方追走から直線で馬場の内から抜け出して先頭に立ち、マイネルシスネロスに半馬身差をつけて初勝利を挙げる[4]中山競馬場でのサフラン賞でもマジックキャッスルにクビ差競り勝って2連勝とする[5]

12月8日の阪神ジュベナイルフィリーズGI)では6番人気ながら好位追走から脚を伸ばし、レシステンシアの2着となった[6]

3歳(2020年)[編集]

3月7日のチューリップ賞GII)から始動し、レースでは道中2番手につけ残り200メートルで逃げ粘るレシステンシアをかわして先頭に立つと、最後はクラヴァシュドールとの叩き合いをハナ差制して重賞初制覇を飾った[7][8]

桜花賞GI)は重馬場の影響もあり、5番人気でデアリングタクトの8着、マイルから4ハロン(800m)の距離延長で臨んだ優駿牝馬(オークス)GI)は桜花賞との二冠を達成した勝ち馬デアリングタクトから0.7秒差の10着に敗れた。

秋は秋華賞トライアルの紫苑ステークスGIII)から始動。春の重賞で相次いで1番人気に推されたものの勝利することができず、春のクラシック参戦を見送ったスカイグルーヴ。オークスで3着となったウインマイティーが同じ5.4倍というオッズで1番人気、2番人気となった[9]。一方マルターズディオサは、9.6倍の5番人気という評価であった[9]。最内枠のショウナンハレルヤが先手を奪い、控えた2番手で進んだ[9]。最後の直線では、逃げたショウナンハレルヤが後退し先頭に[9]。好位の外から進むパラスアテナ、内から進むシーズンズギフトらと争い、差を広げて入線[9]。後方に1馬身4分の1差をつけての勝利であった[9]。重賞2勝目を挙げた。なお、2着パラスアテナ、3着シーズンズギフトと続き、5番人気、10番人気、3番人気という決着。すべての勝馬投票券発売方式で、紫苑ステークス最高の払い戻し金額となった[9]。次走、秋華賞は新馬戦以来の逃げる競馬をするが、7着に敗れる。

次走は初の古馬との対戦となる阪神カップに出走、先行して粘りこみダノンファンタジーに1馬身3/4差の2着に入る。

4歳(2021年)[編集]

始動戦として初の1200m戦出走となった高松宮記念は8着に敗れた。続くヴィクトリアマイルは中団から競馬をしたが9着に敗れる。

夏の休養を経て、9月12日の京成杯オータムハンデキャップでは8着と精彩を欠いていたが、10月16日の府中牝馬ステークスでは3着と久々に好走した。

暮れのターコイズステークスでは8着に終わり、この年を終えた。

5歳(2022年)[編集]

5歳初戦として東京新聞杯に出走し15着、そしてラストランとなった中山記念に初の中2週で出走し12着と惨敗した。

その後、3月2日付で競走馬登録を抹消した。引退後は生まれ故郷の天羽禮治牧場で繁殖牝馬となる[10]

競走成績[編集]

以下の内容はnetkeiba.comの情報[11]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2019.08.03 新潟 2歳新馬 芝1600m(良) 16 2 4 004.40(2人) 02着 R1:36.8(33.3) -0.6 0田辺裕信 54 ウーマンズハート 436
0000.08.31 新潟 2歳未勝利 芝1600m(稍) 18 6 12 002.70(1人) 01着 R1:34.3(33.8) -0.1 0田辺裕信 54 (マイネルシスネロス) 440
0000.09.29 中山 サフラン賞 1勝 芝1600m(良) 9 8 9 005.30(4人) 01着 R1:34.3(33.8) -0.0 0武豊 54 マジックキャッスル 440
0000.12.08 阪神 阪神JF GI 芝1600m(良) 16 5 9 043.70(6人) 02着 R1:33.5(35.9) -0.8 0田辺裕信 54 レシステンシア 444
2020.03.07 阪神 チューリップ賞 GII 芝1600m(良) 14 8 13 015.30(4人) 01着 R1:33.3(33.9) -0.0 0田辺裕信 54 (クラヴァシュドール) 444
0000.04.12 阪神 桜花賞 GI 芝1600m(重) 18 3 5 008.10(5人) 08着 R1:37.2(38.8) -1.1 0田辺裕信 55 デアリングタクト 440
0000.05.24 東京 優駿牝馬 GI 芝2400m(良) 18 8 17 051.2(12人) 10着 R2:25.1(34.4) -0.7 0田辺裕信 55 デアリングタクト 434
0000.09.12 中山 紫苑S GIII 芝2000m(稍) 18 5 10 009.60(5人) 01着 R2:02.1(35.8) -0.2 0田辺裕信 54 (パラスアテナ) 446
0000.10.18 京都 秋華賞 GI 芝2000m(稍) 18 2 3 016.00(4人) 07着 R2:01.6(37.4) -1.0 0田辺裕信 55 デアリングタクト 446
0000.12.26 阪神 阪神C GII 芝1400m(良) 16 8 16 019.80(6人) 02着 R1:20.0(34.5) -0.3 0田辺裕信 54 ダノンファンタジー 450
2021.03.28 中京 高松宮記念 GI 芝1200m(重) 18 7 15 031.50(9人) 08着 R1:09.6(34.5) -0.4 0田辺裕信 55 ダノンスマッシュ 452
0000.05.16 東京 ヴィクトリアM GI 芝1600m(良) 18 4 7 040.80(7人) 09着 R1:32.2(34.0) -1.2 0田辺裕信 55 グランアレグリア 478
0000.09.12 中山 京成杯AH GIII 芝1600m(良) 16 4 7 008.60(4人) 08着 R1:32.4(33.6) -0.4 0田辺裕信 55 カテドラル 448
0000.10.16 東京 府中牝馬S GII 芝1800m(良) 18 7 14 015.30(8人) 03着 R1:45.8(33.5) -0.2 0田辺裕信 54 シャドウディーヴァ 450
0000.12.18 中山 ターコイズS GIII 芝1600m(稍) 16 7 14 006.20(2人) 08着 R1:33.4(35.7) -0.6 0田辺裕信 56 ミスニューヨーク 456
2022.02.06 東京 東京新聞杯 GIII 芝1600m(良) 15 3 4 054.1(11人) 15着 R1:35.3(36.8) -3.0 0松岡正海 56 イルーシヴパンサー 452
0000.02.27 中山 中山記念 GII 芝1800m(良) 16 4 8 037.00(9人) 12着 R1:48.3(37.8) -1.9 0戸崎圭太 54 パンサラッサ 454

血統表[編集]

マルターズディオサ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系
[§ 2]

キズナ 2010
青鹿毛 日本
父の父
ディープインパクト 2002
鹿毛
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
*ウインドインハーヘア Alzao
Burghclere
父の母
*キャットクイル
Catequil 1990
鹿毛
Storm Cat Storm Bird
Terlingua
Pacific Princess Damascus
Fiji

*トップオブドーラ 2004
鹿毛
Grand Slam
1995
黒鹿毛
Gone West Mr. Prospector
Secrettame
Bright Candles El Gran Senor
Christmas Bonus
母の母
Maltese Dianne
2000
黒鹿毛
*スピニングワールド Nureyev
Imperfect Circle
Lavish Gift *ジェネラス
Liaison
母系(F-No.) Miss Carmie系(FN:23-b) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 5 x 5 ・ 5 = 9.38%、Secretariat 5 x 5 = 6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ [12]
  2. ^ [13]
  3. ^ [14][12]
  4. ^ [12]


脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o マルターズディオサ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年4月14日閲覧。
  2. ^ “【JRA】重賞2勝馬マルターズディオサが引退 今後は繁殖馬に”. 株式会社ネットドリーマー. https://news.sp.netkeiba.com/?pid=news_view&no=200360 
  3. ^ 【メイクデビュー】(新潟5R)〜ウーマンズハートが鋭い決め脚を発揮して完勝 [News]”. 中央競馬実況中継 競馬実況web. 日経ラジオ社 (2019年8月3日). 2020年3月10日閲覧。
  4. ^ 【2歳未勝利】(新潟1、2R) マルターズディオサ、マイネルアストリアが勝利”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2019年8月31日). 2020年3月10日閲覧。
  5. ^ 【サフラン賞】武豊マルターズディオサが未勝利戦からの連勝決める”. サンケイスポーツ (2019年9月29日). 2020年3月8日閲覧。
  6. ^ 【阪神JF】レシステンシアがレコードで圧勝! 無傷3連勝で2歳女王!/JRAレース結果”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2019年12月8日). 2020年3月10日閲覧。
  7. ^ 【チューリップ賞】マルターズディオサが追い比べを制し重賞初制覇/JRAレース結果”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2020年3月7日). 2020年3月10日閲覧。
  8. ^ 【チューリップ賞】4番人気マルターズディオサが2歳女王レシステンシアに雪辱!待望の重賞初制覇で桜冠に名乗り”. スポーツ報知 (2020年3月7日). 2020年3月8日閲覧。
  9. ^ a b c d e f g 『優駿』2020年11月号 通巻923号 「優駿 Book in Book 重賞プレイバック2020 vol.9」7-8頁
  10. ^ “【JRA】重賞2勝馬マルターズディオサが引退 今後は繁殖馬に”. 株式会社ネットドリーマー. https://news.sp.netkeiba.com/?pid=news_view&no=200360 
  11. ^ マルターズディオサの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年4月14日閲覧。
  12. ^ a b c マルターズディオサ 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年3月10日閲覧。
  13. ^ マルターズディオサの血統データ”. 競馬ラボ. 2020年4月17日閲覧。
  14. ^ 平出貴昭 (2020年3月10日). “マルターズディオサの牝系”. 競馬“血統”人生/平出貴昭. 2020年4月17日閲覧。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]