セレナーデ (岡林信康のアルバム)

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セレナーデ
岡林信康スタジオ・アルバム
リリース
録音 1978年 (1978)
ジャンル フォーク
歌謡曲
時間
レーベル 日本コロムビア
チャート最高順位
  • 最高64位オリコン
  • 登場5回(オリコン)
  • 売上0.8万枚(オリコン)[1]
岡林信康 アルバム 年表
ラブソングス
1977年
セレナーデ
1978年
街はステキなカーニバル
1979年
『セレナーデ』収録のシングル
  1. 淋しき街角
    リリース: 1978年10月4日 (1978-10-04)
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セレナーデ』は、岡林信康1978年9月25日日本コロムビアから発売したスタジオ・アルバムとしては最後のアルバム。次作は、古巣のビクターレコードへ移籍する。

解説[編集]

前作『ラブソングス』発表後、久しぶりにギター1本で約1年100箇所あまりの村や町を旅した[2]。昔の自分を求める観客との間に微妙なズレを感じつつも、どこの会場も大盛況だった[2]。弾き語りを100箇所も続けていると、他のミュージシャンと一緒にプレイしたくなり、そんな想いが強くなった頃、ニール・セダカポール・アンカといったアメリカンオールディーズにひかれ、今度はこれらの曲を聴きまくった[2]。子どもたちがファンであったピンク・レディーのレコードをかけてくれとしょっちゅうせがまれた影響もあり、歌謡ポップス・アルバムを作ってやれと捻り出して作ったアルバム[2][3]

レコーディングに参加したミュージシャンは、彼らに魅力を感じて集まったわけではなく、たまたまスケジュールの関係でこういう顔ぶれが揃った。過去の作品と違って、同録はなく、できたカラオケにヴォーカルの後入れが多く、参加したメンバーとの顔合わせしていない作品も多い[4]

「このアルバムを出したおかげで、かなり親しく付き合っていた友だちを何人か失った。それほどつまらないアルバムに見えたのでしょう、彼らには・・・」と語るように、日本コロムビアから発売された本作を含む、『うつし絵』と『ラブソングス』の3枚のアルバムとも、いずれも売上は芳しくなかった[3]

収録曲[編集]

全作詞・作曲:岡林信康、全編曲:あかのたちお

Side A[編集]

  1. ベイビー・ワン・モア・チャンス  – (3:29)
  2. メイキャップお嬢さん  – (3:07)
  3. 淋しき街角  – (3:31)
  4. ミッドナイト・トレイン  – (4:45)
  5. オリビアに  – (3:38)

Side B[編集]

  1. 新説SOS  – (2:41)
    • ピンクレディーの『S・O・S』を書いた阿久悠をパロディにしているため、日本コロムビアのスタッフが事前にお伺いをたてたが、「おもしろい!これは岡林の才能ですよ」と言われた[4]。地方の有線放送でこの曲がベスト10に入り、シングル化の話もあったが、岡林本人が希望せず、知人であった笑福亭鶴光に話を持っていったらカバーすることになったが、全く売れなかった[4]
  2. スーパー・トンデル・レディー  – (3:32)
  3. ミッドナイト・トレイン TAKEII  – (4:28)
  4. セクシー・ナイト・フィーバー  – (4:50)
  5. セレナーデ  – (4:28)

レコーディング・メンバー[編集]

ミュージシャン[編集]

発売履歴[編集]

発売日 レーベル 規格 規格品番 備考
1978年9月25日 (1978-09-25) 日本コロムビア LP LX-7050
2008年12月17日 (2008-12-17) 日本コロムビア CD COCP-35314 初CD化。“昭和アーカイブス・紙ジャケこれくしょん”。2008年 (2008)デジタルリマスター盤、紙ジャケット仕様。
2012年10月24日 (2012-10-24) 配信

脚注[編集]

  1. ^ 「オリコンチャートブック〈LP編(昭和45年‐平成1年)〉」ORICON BOOKS、1990年5月1日、101ページ。
  2. ^ a b c d 『伝説 信康』岡林信康、小学館、1991年7月、ISBN-10: 4093633819、ISBN-13: 978-4093633819、125-131頁。
  3. ^ a b 『村日記』岡林信康著、講談社、1982年、236-237頁。
  4. ^ a b c 『岡林、信康を語る』岡林信康、disk union、2011年7月13日、ISBN13:OKBOOK1、ISBN10:OKBOOK1、126-131頁。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

日本コロムビア
その他