またいつか夏に。

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またいつか夏に。
監督 土屋哲彦
脚本 土屋哲彦
出演者 村上健志(フルーツポンチ
小松悠太
鈴木ちなみ
黒沢かずこ森三中
亘健太郎(フルーツポンチ)
音楽 鷲見音右衛門文広
撮影 辻健司
編集 森脇由二
制作会社 よしもとクリエイティブ・エージェンシー
ファントム・フィルム
製作会社 吉本興業
公開 日本の旗 2012年3月26日
上映時間 35分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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またいつか夏に。』(またいつかなつに)は、2012年に製作・公開された日本映画である。第4回沖縄国際映画祭の「地域発信型映画」部門出品作品。監督・脚本は土屋哲彦。

概要[編集]

第4回沖縄国際映画祭[1]における企画「地域発信型プロジェクト」の一環として製作された短編映画である。

物語の舞台地は、茨城県筑西市下館地区。前述の「地域発信型プロジェクト」に立候補し誘致した地域の中から、最終的に選ばれた中の1地域である[2]。映画の撮影は、2012年1月31日から2月4日にかけての5日間、市内各所で行われた[3]。「帰りたくなる町」をメインテーマとしており[4]、題名は、物語に出てくるセリフの一部分が引用されている。

初上映は、第4回沖縄国際映画祭開催期間である2012年3月26日沖縄県那覇市の映画祭会場である。その後、同年6月9日に筑西市内で凱旋上映されたほか[5]、映画に登場する平成神輿が街を練り歩く下館祇園祭期間中の同年7月27日28日にも、下館SPICAのコミュニティプラザで上映された。

富山県氷見市で開催された第1回氷見絆国際映画祭[6]においては、最優秀作品賞・邦画部門のノミネート作品として選出された[7]

あらすじ[編集]

家庭の事情により、小学生のヒロキは親戚の家に預けられることとなった。たった一人で、電車に乗って筑西市へやって来たヒロキ。しかし、周囲に心を閉ざして学校をサボっては、川原で独り過ごす日々が続いていた。ある時、川原に居る少年を見かけた青年・渡辺は、その少年ヒロキに声をかける。「地元の顔」を自称し、学校へ行くよう促す渡辺。自分のアルバイト先の常連客であり、一方的に想いを寄せる小学校教諭が、登校せず川原で過ごしているという、クラスの生徒に悩んでいることを知っていたのだった。

詰まるところ、少年の心を入れ替えさせることでその担任の気を引こうと、ヒロキに近づいた渡辺であった。しかし、その過程でいつからか2人には、世代を超越した「友情」のようなものが芽ばえていく。そんなある冬の日、渡辺は、筑西の街にある日本一大きい神輿の話、そして盛大な祭が夏にあることを話す。

渡辺との出逢いをきっかけに、周囲とも少しずつ打ち解け始めた頃のこと。ヒロキは大人の事情により、再び転校することとなる。「夏まではいたかったな。」と、つぶやくヒロキ。それを聴いた渡辺は、ヒロキにある約束をする。その約束を果たすため、奔走する渡辺。そうして、ヒロキの旅立つ日がやってくる。

出演[編集]

  • 渡辺治:村上健志(フルーツポンチ
  • 梅田ヒロキ:小松悠太
  • 宮本早紀(ヒロキの担任):鈴木ちなみ
  • 二葉カフェの店長(治の親戚):黒沢かずこ森三中
  • 市役所の職員:亘健太郎(フルーツポンチ)
  • 谷内正則(治の先輩):川口真五
  • 宮本早紀の女友達:松田百香
  • 筑西きむち屋の従業員:山中崇敬(オスペンギン)、でれすけ(オスペンギン)
  • 土建屋の親方(早紀の父):柴山和己

スタッフ[編集]

  • 監督・脚本:土屋哲彦
  • 後援:筑西市
  • 協力団体:ちくせい絆サポーターズ(筑西市、筑西市活性化プロジェクトちっくタッグ、ちくせいロケーションサービス)
  • 媒体編集・監修:筑西市活性化プロジェクトちっくタッグ[8]
  • 音楽:鷲見音右衛門文広
  • 撮影監督:辻健司
  • gaffer:宮下昇
  • 録音:益子宏明
  • 編集:森脇由二
  • 助監督:林雅貴、國領正行
  • 制作担当:田辺正樹
  • ラボ:東京現像所
  • 企画協力:藤崎慎一
  • 制作プロデューサー:林敏博、加茂忠夫
  • プロデューサー:小西啓介、坂本直彦
  • 制作協力:ビーダッシュオフィスクライン日本出版販売、ブレア
  • 制作:よしもとクリエイティブ・エージェンシーファントム・フィルム
  • 製作:「またいつか夏に。」製作委員会

主なロケーション場所[編集]

主な映画祭上映履歴[編集]

  • 第1回氷見絆国際映画祭
  • 第2回六本木ローカル映画祭[9]
  • 第4回沖縄国際映画祭
  • 第28回あきる野映画祭 - メインスクリーン[10]

脚注[編集]

  1. ^ 第4回沖縄国際映画祭は、2012年3月24日から31日にかけて開催された。
  2. ^ あなたの街に住みますプロジェクト地域発信型映画 Archived 2012年11月10日, at the Wayback Machine. - 2012年8月10日閲覧
  3. ^ 筑西ロケ「またいつか夏に。」ブラボー 那覇で初上映 - 2012年9月19日閲覧
  4. ^ 筑西を舞台にした映画「またいつか夏に。」、沖縄国際映画祭へ - 2012年10月30日閲覧
  5. ^ 「またいつか夏に。」凱旋上映会地元茨城県で開催! Archived 2012年6月16日, at the Wayback Machine. - 2012年8月10日閲覧
  6. ^ 「絆」テーマ氷見で映画祭[リンク切れ] - 2012年8月17日閲覧
    第1回氷見絆国際映画祭は、2012年8月15日から19日にかけて開催された。『またいつか夏に。』は8月16日から18日にかけて上映。
  7. ^ 第1回 氷見絆国際映画祭 ノミネート作品『またいつか夏に。』 - 2012年8月17日閲覧
  8. ^ 正式名称は筑西市地域活性化プロジェクトちっくタッグ。市から委嘱を受けて、官民一体で活動する市民グループ。小冊子参照。
  9. ^ 「またいつか夏に。」が、六本木ローカル映画祭で上映されます! Archived 2013年1月16日, at the Wayback Machine. - 2012年11月30日閲覧
    第2回六本木ローカル映画祭は、2012年10月7日に開催された。
  10. ^ 第28回あきる野映画祭「地域からの風」吉本興業製作地域映画 Archived 2012年8月18日, at the Wayback Machine. - 2012年8月20日閲覧
    第28回あきる野映画祭は、2012年7月26日から29日にかけて開催された。『またいつか夏に。』は7月27日に上映。

関連項目[編集]