JR貨物UR20A形コンテナ

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JR貨物UR20A形コンテナ
UR20A-1 ※現在はピンク色に変更されている。
UR20A-1 ※現在はピンク色に変更されている。
基本情報
種別 冷蔵コンテナ
所有者 日本貨物鉄道(JR貨物)
製造メーカー 東急車輛製造大阪製作所
製造年 2004年平成16年)
製造数 463個
主要諸元
外面色 白など
全長(内寸法) 3,715 mm (3,615 mm)[1]個体によって異なる
全幅(内寸法) 2,475 mm (2,339 mm)[1]個体によって異なる
全高(内寸法) 2,500 mm (2,307 mm)[1]個体によって異なる
総重量 6.8 t
荷重t
内容積 19.5 m3
自重 1.8 t
扉位置 両側側面・L字二方開き
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UR20A形コンテナ(UR20Aがたコンテナ)は、2004年年度(平成16度年)に登場した、日本貨物鉄道(JR貨物)輸送用として籍を編入している12 ft級・内容積20 m3私有コンテナ冷蔵コンテナ)である。

概要[編集]

本形式の数字部位「20」は、コンテナの容積を元に決定される。このコンテナ容積20 m3の算出は、厳密には端数四捨五入計算のために、内容積19.5-20.4 m3の間に属するコンテナが対象となる[2]。また形式末尾のアルファベット一桁部位「A」は、コンテナの使用用途(主たる目的)が「普通品の輸送」を表す記号として付与されている[3]

特記事項[編集]

2004年に背高コンテナとして登場した。現在、JR貨物の汎用コンテナは、背高コンテナを増備しているが、URコンテナは、UR19A形を基本に増備しており、本形式はあくまでその背高版という位置が続いている。なお、2016年(平成28年)度頃の増備を最後に増備を行っていない。 UR20A-1 - 8は、2007年(平成19年)にカタログハウスが借受した。 なお、UR20A-1は、鉄道模型メーカー朗堂が、本来は赤のところをピンクで販売し、100セット売れたため、本物もピンク色になった。現在もこの姿で運用されている。 2021年(令和3年)3月31日現在、日本石油輸送の個体は、323個が日本石油輸送に籍を置き、使用されている。

番台毎の概要[編集]

0番台 (L字二方開きタイプ)[編集]

1 - 8
日本石油輸送所有(カタログハウス借受)、全高2,600 mm(規格外)、全幅2,475 mm(規格外)、総重量6.8 tコキ50000形貨車積載禁止。
製造当初は通常塗装で、のちに借入者の広告としてメンテナンス時に塗装変更された。また1はカタログハウスと鉄道模型メーカーの朗堂との企画で2011年にピンク色に再塗装された。
製造は東急車輛製造和歌山製作所(2004年4月)
9 - 301
日本石油輸送所有、全高2,600 mm(規格外)、全幅2,475 mm(規格外)、総重量6.8 t。コキ50000形貨車積載禁止。
300までの製造は東急和歌山製作所、301の製造はCIMC。
  • 2004~2005年(平成16~17年)度 - 301個(1 - 301)

10000番台 (両側開きタイプ)[編集]

10001 - 10110/10113 - 10146/10153 - 10162
日本石油輸送所有、全高2,600 mm(規格外)、全幅2,485 mm(規格外)、総重量6.8 t。コキ50000形貨車積載禁止。10103から10110まではShift for the Nextの表記が入っている。
  • 2004~2005年(平成16~17年)度 - 101個(10001 - 10101)
  • 2006年(平成18年)度 - 1個(10102)
  • 2016年(平成28年)度 - 10個(10103 - 10112)
  • 2018年(平成30年)度 - 50個(10113 - 10162)
10001 - 10101までの製造は東急車輛製造和歌山製作所(2004年 - 2005年)10102の製造はCIMC(2006年)。10103以降は総合車両製作所和歌山工場(2016年・2018年)。
10111 - 10112
日本石油輸送所有、バンドー化学借受。
従来から運用されていたUR18A-11796の置き換え用。基本的な仕様は10103 - 10110の仕様と同一。
10147 - 10152
日本石油輸送所有、日立Astemo借受。
郡山貨物ターミナル駅 - 九州間の自動車部品輸送用として2022年9月より運用が開始された。

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c 日本石油輸送 コンテナガイド2011”. 日本石油輸送 (2011年4月1日). 2022年11月1日閲覧。
  2. ^ 貨車技術発達史編纂委員会 2008, p. 449.
  3. ^ 貨車技術発達史編纂委員会 2008, pp. 448–449.

参考文献[編集]

  • 貨車技術発達史編纂委員会(編著)『日本の貨車 技術発達史 明治5(1872)年〜平成16(2004)年』社団法人日本鉄道車輌工業会、2008年3月。全国書誌番号:21465967 
  • 福田孝行『新しい貨物列車の世界』交通新聞社、2021年10月。ISBN 978-4-330-05421-6 
  • 石油輸送の歩み”. 日本石油輸送株式会社 (2022年12月22日). 2024年1月12日閲覧。

関連項目[編集]