DUG OUT

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DUG OUT
THE BLUE HEARTSスタジオ・アルバム
リリース
録音 AVACO CREATIVE STUDIO
STUDIO SOUND DALI
SEDIC STUDIO
SOUND INN
NEW ORLEANS-RECORDING STUDIO
ジャンル パンク・ロック
時間
レーベル イーストウエスト・ジャパン
プロデュース 今井裕
チャート最高順位
THE BLUE HEARTS アルバム 年表
STICK OUT
(1993年)
DUG OUT
(1993年)
PAN
(1995年)
『DUG OUT』収録のシングル
  1. パーティー
    リリース: 1993年8月25日
  2. 夕暮れ
    リリース: 1993年10月25日
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DUG OUT(ダッグ・アウト)は、THE BLUE HEARTSの7thアルバムである。

概要[編集]

ジャケットに凹の文字があり、前作STICK OUTとは対照的にスロー&ミディアムの楽曲が集められている。甲本いわく、「前作STICK OUT(凸)と本作DUG OUT(凹)は2つで1つのアルバム」だという。

楽曲はSTICK OUT収録曲と同時期に制作され、レコーディング作業は1993年3月から行われた「STICK OUT TOUR」と並行して行われた。

真島の作詞した6作品中全てに「風」という文字が使われている。雑誌のインタビューで指摘されるまで真島本人は気づかなかったという。その他にも「雨、空、夏、夜」という言葉が目立つ。

ブルーハーツというバンドの在り方を見せたい、バンドを再スタートさせたいという甲本の意向のもと、今作と前作『STICK OUT』が制作されたが2作出来上がった時に、バンドのこれからの可能性よりも頑張ってもこれが限界かな、と甲本は感じたという。

初回限定版は凹マークの入った青い紙ケース入り。

『STICK OUT』と『DUG OUT』初回限定盤に入っていた2つの応募券を合わせて送ると凸と凹、2枚のアルバムを収納できる専用のCDケースが貰えた。

2010年2月24日に、25周年企画の一環で、デジタル・リマスタリングを施して再発することが決定。

収録曲[編集]

CD
全編曲: THE BLUE HEARTS。
#タイトル作詞・作曲時間
1.手紙真島昌利
2.緑のハッパ甲本ヒロト
3.トーチソング真島昌利
4.雨上がり真島昌利
5.年をとろう真島昌利
6.夜の盗賊団真島昌利
7.キング・オブ・ルーキー甲本ヒロト
8.「ムチとマント」甲本ヒロト
9.宝もの河口純之助
10.夕暮れ甲本ヒロト
11.パーティー甲本ヒロト
12.チャンス真島昌利
合計時間:

楽曲解説[編集]

  1. 手紙
    オーケストラを使用した楽曲。甲本のボーカルはヴォコーダーで加工されている。
    真島は自身のソロライブでこの曲を歌っている。
  2. 緑のハッパ
    ニューオリンズのブラスバンド、ダーティー・ダズン・ブラス・バンドがゲスト参加している。
    ライブでは甲本がタンバリンを持って演奏した。
  3. トーチソング
    タイトルにあるトーチソングとは本来、恋をなくした女性が歌うラブソングの類いのことをいう。タイトルのインスパイアは映画「トーチソング・トリロジー」から。
    凸凹ツアーではメドレーの1曲に組み込まれていたが、1994年6月19日の凹ナイトでは年をとろうがフルコーラスだったのでカットされた。
  4. 雨上がり
    凸凹ツアーではメドレーの1曲に組み込まれていた。  
    メドレーでは、キーを2つ下げて歌われた。
  5. 年をとろう
    真島がボーカルをつとめる。
    凸凹ツアーではメドレーの1曲に組み込まれていたが、1994年6月19日の凹ナイトではメドレーの最後の曲としてフルコーラスで歌われた。
  6. 夜の盗賊団
    「夕暮れ」のカップリング曲。
    別バージョンがベスト・アルバムEAST WEST SIDE STORY』(1995年)に収録されている。
  7. キング・オブ・ルーキー
    ヒロトの弟の甲本雅裕のことをヒロトなりに歌った曲である。
  8. ムチとマント
    凸凹ツアーではメドレーの1曲に組み込まれていた。
  9. 宝もの
    河口がボーカルをつとめる。
    凸凹ツアーではメドレーの1曲に組み込まれていた。
  10. 夕暮れ
    「何だかうるさいなぁと思って」と、甲本が真島に無断で真島のギター・トラックを大幅に削除。それを知った真島は落ち込んだらしいが、完成トラックを聴いて納得したという。
    ライブでは甲本がリズムギターを、真島がスタジオ盤では削除されたリードギターを演奏する。
  11. パーティー
    曲のフェードアウトする直前の部分で梶原徹也ドラムを叩き壊した(倒した)音が微妙に聞こえる。梶原いわく、「(曲が)盛り上がって楽しくなってきたので」。
    ライブでは、トランペットがついた演奏のときもあった。
  12. チャンス

ライブ[編集]

1993-1994年の「凸凹ツアー」ではDUG OUTメドレーとしてアルバムに収録されている曲をミックスして演奏された。

ツアー中の曲順は「雨上がり→ムチとマント→宝もの→年をとろう→トーチソング」だが、「凸凹ツアー特別編」と題された日比谷野音2daysの2日目「凹Night」では「トーチソング」は演奏されず、その代りに「年をとろう」がフルで演奏された。

必ず、このアルバムの曲は上記の「凸凹ツアー特別編」以外では全曲歌われた。

「凸凹ツアー」では下ネタが多く、「前の方にポコチンのでっかそうな奴がいるな 勝負しようか」や「ま○こ黒けりゃ豆まで黒い」などとMCで言っていた。

参加ミュージシャン[編集]

THE BLUE HEARTS