須坂ショッピングセンター パルム

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須坂ショッピングセンター パルム
施設北側出入口
長野県道344号須坂停車場線に面している
地図
地図
店舗概要
所在地 長野県須坂市須坂344-1
開業日 1969年昭和44年)11月15日
閉業日 2024年令和6年)秋[2]
正式名称 須坂ショッピングセンター パルム
延床面積 約19,000[1] m²
店舗数 約40店舗(最盛期)[1]
最寄駅 長野電鉄長野線須坂駅
最寄IC 上信越自動車道須坂長野東IC
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須坂ショッピングセンター パルム(すざかショッピングセンター パルム)は、長野県須坂市須坂にある複合施設の名称である。

概要[編集]

1969年昭和44年)に地元商店主らが出資し、鋳物工場跡地に建設。須坂市初の大型商業施設として開業した[1][2][3]。鉄筋コンクリート造3階建て。1階に通路と店舗、2階と3階に住居などを備える複合施設となっている[1][3]。増床・増築を経て現在の形となり、開業から半世紀以上が経つ。

食品や衣料の大型スーパー、ボウリング場などが入り、最盛期には40店舗ほどが営業していた[1][2][3]。昭和50年代には近隣に地元資本の「フジ会館」、「ナガイ」が相次いで出店。県外資本では「ジャスコイオン須坂店)」が進出し、一帯は競争が激化。増床・増築等をおこなって対抗した。

買い物の中心地として賑わったが、1980年代になると、隣の長野市を含め大型店の影響を受けるようになり徐々に客足が減少[2]1991年(平成3年)、てこ入れのため通路の天井をガラスドームにして開放感のある造りに改装。あわせて愛称を「パルム」とした[2]

しかし、1990年代後半に核テナントの衣料品店「荒井屋(中野市)」と食品スーパー「マツヤ[注 1]の撤退を機に集客力を失っていった[2]。テナント料の減少でこの頃から運営が厳しくなる[2]。徐々に店舗が減り、現在は10店舗ほどが営業しているものの、シャッターを下ろしたままの区画が目立つ[1][2][3]

2024年令和6年)、管理・運営する協同組合が施設の閉鎖を検討していることが報じられる[1][3][5]。後に、2024年秋に閉鎖する方針が示されたことも報じられた[2]。設備改修費の捻出が困難なためとしている。組合は組合員や営業店舗の減少などで資金繰りが厳しく改修費を捻出できない状況[1]。総会などを経て是正が困難だと結論づけ、ビル閉鎖や組合の自己破産手続きを進める方針を2023年(令和5年)、組合員に伝えた[1][3]。防火設備の不備が消防法に違反しているとして須坂市から是正を求められている[1]

市によると、同センターは、不特定多数の人が出入りすることから特定用途防火対象物に位置付けられ、消防法で最も厳しい規制が課せられている[1][5]。市は2022年(令和4年)10月に立ち入り検査を実施し、不備が見つかったことから改修するよう通知[2]。一部は是正されたが、2023年11月に再び不備があり警告書を出している[1][3][5]。スプリンクラーが機能しないなど火災発生に備えた設備が不十分との指摘を受けた[1][2]。組合によると、ビル内の店舗・住居の土地と建物はそれぞれの店主や住民が所有[1]。今後については「組合員や店舗関係者に方針を伝えているが、具体的な内容は言えない」とした[5]。一方、関係者によると、組合からは施設の閉鎖や、組合員らが所有する土地・建物の組合への売却などを呼びかける方針が示されている[5]。ただ、組合員の中には方針を疑問視する声や閉鎖の方針にまだ合意していない店もあるとした[2][5]。また、ビル閉鎖に向け、組合員や住民らが所有する不動産を1円で購入し、期限付きの賃貸借契約を結ぶ提案を組合がしているとした[1]

アクセス[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 1998年平成10年)3月閉店[4]

出典[編集]

外部リンク[編集]