逢坂冬馬

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逢坂 冬馬
(あいさか とうま)
誕生 (1985-10-08) 1985年10月8日(38歳)
日本の旗 日本 埼玉県所沢市
職業 小説家
言語 日本語
最終学歴 明治学院大学国際学部国際学科
活動期間 2021年 -
ジャンル 小説
主な受賞歴 アガサ・クリスティー賞(2021年)
本屋大賞(2022年)
沖縄書店大賞(2022年)
高校生直木賞(2022年)
デビュー作同志少女よ、敵を撃て』(2021年)
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逢坂 冬馬(あいさか とうま、1985年10月8日[1] - )は、日本小説家埼玉県所沢市生まれ、横浜市育ち。

人物・経歴[編集]

父は歴史学者の奈倉哲三。姉はロシア文学研究者の奈倉有里[2]明治学院大学国際学部国際学科[3]

2015年まで後述する『自由への翼[4][5]』などの自作小説を電撃小説大賞GA文庫大賞富士見ラノベ文芸大賞といったライトノベルの新人賞へ応募を重ねる[6][7][8]。2017年、賞金稼ぎの戦闘機パイロットをテーマにした先述の『自由への翼』を早川書房に持ち込んだところ第7回アガサ・クリスティー賞へ応募を勧められる。二次選考で落選するが以降も同賞への応募を継続した[9]

2015年から2021年まで一般公募の文学賞を目指すかたわら「ゲーナ」のハンドルネームを使いPixivカクヨムなど小説投稿サイトにおいても活動する。Pixivでは『機龍警察 投球遊技[10]』『横浜解放区 ケルベロスコクリコ坂から カルチェラタン闘争編[11]』『がっこうゾンビにっき[12]』と題した二次創作等を投稿し、一方でカクヨムでは公募に向けたオリジナル作品を掲載[13]。カクヨム投稿作のうち、近未来SF警察小説『絆の国のカラドリウス[14]』、空戦ミリタリー小説『ミールのソラ[15]』では第5回カクヨムWeb小説コンテストに参加[16]

2019年7月、ナチス体制下ドイツを舞台にした『海賊団は反逆する[17]』をカクヨムに投稿。のちに第10回アガサ・クリスティー賞へ応募し一次選考通過[18][19]

2020年12月からカクヨムで連載されていた『同志少女よ、敵を撃て[20]』が2021年2月21日に非公開となる[21]

2021年8月にデビュー作『同志少女よ、敵を撃て』が第11回アガサ・クリスティー賞の大賞を、史上初の全選考委員が5点満点をつけて受賞[22][23]。同年12月に同作がキノベス!2022で1位を獲得。

2022年には同作で第166回直木三十五賞候補となり[3]、2022年本屋大賞[24]、第8回沖縄書店大賞[25]、第9回高校生直木賞[26]を受賞した。

受賞・候補歴[編集]

ミステリ・ランキング[編集]

作品リスト[編集]

単行本[編集]

単著[編集]

共著[編集]

アンソロジー収録作品[編集]

「」内が逢坂の作品

雑誌掲載作品[編集]

小説
エッセイ等
  • 「受賞メッセージ」 - 『ハヤカワミステリマガジン』2021年11月号
  • 「第166回直木賞候補作発表 全候補者紹介・インタビュー」 - 『オール讀物』2022年1月号
  • 「祖父へ」 - 『文藝春秋』2022年5月号
  • 「「生の声」を提示する、アレクシェーヴィチの思想」 - 『ユリイカ』2022年7月号

脚注[編集]

  1. ^ 2022年本屋大賞受賞! 逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』”. PRTIMES. 早川書房 (2022年4月6日). 2022年4月20日閲覧。
  2. ^ 「戦争文学で反戦を伝えるには|逢坂冬馬×奈倉有里」 2022年7月6日閲覧
  3. ^ a b 【速報】第166回直木三十五賞候補作が発表されました。”. 本の話. 文藝春秋 (2021年12月17日). 2021年12月18日閲覧。
  4. ^ 第1回富士見ラノベ文芸大賞一次通過作品第1回ラノベ文芸賞受賞作決定” (2013年). 2013年10月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月25日閲覧。
  5. ^ 第22回電撃小説大賞三次選考通過作品第22回電撃小説大賞選考結果(アーカイブ)” (2015年). 2023年4月25日閲覧。
  6. ^ 富士見文芸で二次で散る。評価シートくれよ……” (2013年9月5日). 2023年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月9日閲覧。
  7. ^ もうGAに送るの止めた方がいいかなあ。評価シート丁寧だし、なんか習慣的にGAのペースにあわせて新作書いてたけど” (2011年2月28日). 2023年5月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月9日閲覧。
  8. ^ 知ってはいましたが電撃小説大賞は四次選考落選でしたね。残念ですが電撃で三次通ったのは初なのでまた次を書いていきたいです。” (2015年9月10日). 2023年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月9日閲覧。
  9. ^ 中日新聞広告局「ADFiLE」No.386_2022年5・6月号「書店員がいまいちばん売りたい本」はどうやって生まれたか?関知良×北川裕之インタビュー” (2022年7月8日). 2023年8月9日閲覧。
  10. ^ 機龍警察 投球遊技 ゲーナ #pixiv http://pixiv.net/novel/show.php?id=5515296 みどライザがボウリングに行くはなしを書いちゃった。” (2015年7月6日). 2023年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月9日閲覧。
  11. ^ 横浜解放区 ケルベロス✕コクリコ坂から カルチェラタン闘争編 ゲーナ #pixiv http://pixiv.net/novel/show.php?id=7121232『コクリコ坂から』とケルベロスサーガのクロス小説を書きました。” (2016年8月12日). 2023年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月9日閲覧。
  12. ^ がっこうゾンビにっき ゲーナ #pixiv http://pixiv.net/novel/show.php?id=5836531 がっこうぐらしのSSが地獄だと聞いたので地獄をつくったよ ヾ(〃^∇^)ノ” (2015年9月23日). 2023年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月9日閲覧。
  13. ^ ゲーナ(@gena_krokodil) - カクヨム” (2021年7月30日). 2021年7月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月10日閲覧。
  14. ^ 絆の国のカラドリウス(アーカイブ)” (2019年12月15日). 2023年4月27日閲覧。
  15. ^ ミールのソラ(アーカイブ)” (2019年10月12日). 2023年4月27日閲覧。
  16. ^ 第5回カクヨムWeb小説コンテスト応募作品第5回カクヨムWeb小説コンテスト速報” (2019年12月6日). 2023年4月25日閲覧。
  17. ^ 海賊団は反逆する(アーカイブ)” (2019年11月11日). 2023年8月9日閲覧。
  18. ^ 『海賊団は反逆する』第10回アガサ・クリスティー賞一次選考通過第10回アガサ・クリスティー賞一次選考結果” (2020年4月24日). 2023年4月25日閲覧。
  19. ^ 文学賞の世界 逢坂冬馬” (2022年12月). 2023年4月25日閲覧。
  20. ^ 「デビュー前夜」Vol.1  『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬インタビュー (2022年2月11日). 2023年2月20日閲覧
  21. ^ 「同志少女よ、敵を撃て」は本日非公開にいたしました。” (2021年2月21日). 2023年4月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月9日閲覧。
  22. ^ 逢坂冬馬さん『同志少女よ、敵を撃て』が第166回直木賞候補作に選ばれました”. 早川書房 (2021年12月17日). 2021年12月18日閲覧。
  23. ^ 「2022年本屋大賞」は「同志少女よ、敵を撃て」逢坂冬馬さん 昨年アガサ・クリスティ大賞”. 日刊スポーツ (2022年4月6日). 2022年4月6日閲覧。
  24. ^ “【2022年本屋大賞】逢坂冬馬氏『同志少女よ、敵を撃て』に決定 ソ連の女性狙撃手に迫ったデビュー作”. ORICON NEWS (oricon ME). (2022年4月6日). https://www.oricon.co.jp/news/2230468/full/ 2022年4月6日閲覧。 
  25. ^ 沖縄書店大賞に「沖縄さかな図鑑」小説部門は「同志少女よ、沖縄タイムス” (2022年7月6日). 2022年7月6日閲覧。
  26. ^ 【速報】第9回「高校生直木賞」受賞作決定のお知らせ”. 文藝春秋 (2022年5月23日). 2022年5月23日閲覧。

外部リンク[編集]