逆使役態

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逆使役態(anticausative)、もしくは反使役とは、使役的な意味をもった他動詞が非他動詞化の標示を受け、動作主が表現されない。バントゥー研究の伝統では「状態化接尾辞」と呼ばれてきた。このたぐいの構文は、スワヒリ語などのバントゥー語群に見られる。[1]

受動態との違い[編集]

受動態の接尾辞と区別されるため別の態であるとされる。[1]

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i-me-vunj-ika

それ-完了-壊す-逆使役態

「それは壊れている」


i-me-poto-ka

それ-完了-ねじる-逆使役態

「それはねじれている」[1]

関連項目[編集]

参考文献[編集]

リンゼイ・J・ウェイリー(2006)言語類型論入門―言語の普遍性と多様性,岩波書店(原書であるan Introduction to Typologyは1996年)

  1. ^ a b c ウェイリー(2006: 190)