結婚哲学

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結婚哲学
The Marriage Circle
アドルフ・マンジュー(左)とフローレンス・ヴィダー(ワシントン大学蔵)
監督 エルンスト・ルビッチ
脚本 パウル・ベルン
原作 ロタール・シュミット
製作 エルンスト・ルビッチ
出演者 アドルフ・マンジュー
フローレンス・ヴィダー英語版
モンテ・ブルー英語版
マリー・プレヴォー英語版
撮影 チャールズ・ヴァン・エンガー
製作会社 アメリカ合衆国の旗 ワーナー・ブラザース
日本の旗 松竹[1]
配給 アメリカ合衆国の旗 ワーナー・ブラザース
公開 アメリカ合衆国の旗 1924年1月16日[2]
日本の旗 1924年10月3日[3]
上映時間 85分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 サイレント英語インタータイトル
製作費 212.000ドル[4]
興行収入 437,000ドル(全世界)[4]
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本編(英語字幕)

結婚哲学』(けっこんてつがく、The Marriage Circle)とは、1924年に公開されたアメリカ合衆国サイレント映画。ロタール・シュミットの戯曲『Only a Dream』が原作で、監督はエルンスト・ルビッチ、脚本はパウル・ベルン。ワーナー・ブラザース作品。二組の夫婦の浮気をめぐる騒動を描く。

作品は現存し、さまざまなフォーマットにより、ニューヨーク近代美術館、UCLA映画テレビ・アーカイブなど多くの場所でアーカイブされている[5]

1932年、ルビッチはジョージ・キューカーとともに『君とひととき』としてこの映画をリメイクした[6]

あらすじ[編集]

夫と一緒にウィーンにやってきたミッツィは友人のシャーロットから招待を受ける。ミッツィはシャーロットの夫のフランツ・ブラウンに一目惚れする。

一方、ミッツィの夫のストック教授は妻の浮気を心配し、探偵を雇って尾行させる。

ミッツィのアタックに防戦一方のフランツだが、ある晩、意を決してミッツィに会いに行き、正式に断る。しかし、探偵はそれを浮気の証拠と勘違いし、教授に報告。その情報をシャーロットも知ることになり、夫との離別を決心する。

最終的に誤解は解け、ブラウン夫妻は仲直りする。

キャスト[編集]

興行成績[編集]

ワーナーの記録によるとアメリカ国内で373,000ドル、海外で54,000ドルの収益を上げた[7]

評価[編集]

映画評論家筈見恒夫はその著書『映画五十年史』の中で、ルビッチは「ヨーロッパ風のソフィスティケートとエロチシズムを映画に中に持ち込んで成功した。アメリカの恋愛映画が、デミル風の道徳観から、更らに大きく内容と型式を拡げた」と評している[8]

出典[編集]

  1. ^ 結婚哲学 - KINENOTE
  2. ^ THE MARRIAGE CIRCLE (1924)”. AFI. 2020年2月26日閲覧。
  3. ^ 東京朝日新聞 1924年(大正13年)10月2日夕刊3面 武蔵野館の広告と浅草帝国館の広告
  4. ^ a b Glancy, H Mark (1995). “Warner Bros Film Grosses, 1921–51: the William Schaefer ledger”. Historical Journal of Film Radio and Television 15. 
  5. ^ David Pierce (2015年10月8日). “The Marriage Circle”. American Silent Feature Film Survival Database. Library of Congress. 2020年2月26日閲覧。
  6. ^ Carl Bennett: “The Marriage Circle”. Progressive Silent Film List (2009年6月24日). 2020年2月26日閲覧。
  7. ^ Warner Bros financial information in The William Shaefer Ledger. See Appendix 1, Historical Journal of Film, Radio and Television, (1995) 15:sup1, 1-31 p 2 DOI: 10.1080/01439689508604551
  8. ^ 『映画五十年史』鱒書房、1947年、150-151頁。 

外部リンク[編集]