第53独立機械化旅団 (ウクライナ陸軍)

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第53独立機械化旅団
創設 2014年10月7日
所属政体  ウクライナ
所属組織 ウクライナ陸軍
部隊編制単位 旅団
兵科 機械化歩兵
兵種/任務/特性 機甲戦
所在地 ルハーンシク州セヴェロドネツィク
愛称 ウラジーミル2世モノマフ
標語 武器を外さないで
上級単位 東部作戦管区
主な戦歴 ドンバス戦争
ロシアのウクライナ侵攻
指揮官 ドミトロ・ティテンコ大佐
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第53独立機械化旅団(だい53どくりつきかいかりょだん、ウクライナ語: 53-тя окрема механізована бригада)は、ウクライナ陸軍旅団東部作戦管区隷下。

団員の25%がドンバス出身者であり、1個中隊が編成出来るほど女性団員が多い[1]

概要[編集]

ドンバス戦争[編集]

第53独立機械化旅団

2014年10月7日、ドンバス戦争の影響に伴い、第24独立機械化旅団隷下の1個機械化大隊、第17独立戦車旅団隷下の1個機械化大隊、ウクライナ領土防衛大隊ウクライナ語版ロシア語版英語版の第43パトリオット領土防衛大隊(第43独立自動車化歩兵大隊に改称)を基幹にリウネ州リウネで創設された[1]

2014年12月、ドンバス戦争に投入され、東部ルハーンシク州ドネツィク州に配備された。

2017年1月、第10独立山岳強襲旅団隷下のアイダール大隊が配属された。

2018年1月、第43独立自動車化歩兵大隊を廃止した[2]

2020年5月6日、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領から、名誉称号「ウラジーミル2世モノマフ」を授与された[3]

ロシアのウクライナ侵攻[編集]

東部・南ドネツク戦線[編集]

2021年11月からドンバス戦争ドネツク人民共和国と接する東部ドネツィク州ヴォルノヴァーハ地区に配備されていたため、2022年2月24日のロシアのウクライナ侵攻はそのまま開戦し、28日に第1軍団隷下の第3独立親衛自動車化狙撃旅団、第100独立自動車化狙撃旅団、スパルタ大隊の攻勢を撃退した[4][5]

3月にロシア軍増援第19自動車化狙撃師団第150自動車化狙撃師団第810独立親衛海軍歩兵旅団第31独立親衛空中強襲旅団、第1軍団隷下の第11自動車化狙撃連隊の攻勢で包囲されたが、市街戦ではウォッカ持参でウクライナ軍陣地に戦車が配置されているのも知らないような練度の低い動員兵が突撃してきたため、包囲殲滅は免れてヴァリカ・ノヴォシルカ、ヴフレダールの防衛線が強化される時間を稼いだ[5]

ウクライナ軍増援第54独立機械化旅団第56独立自動車化歩兵旅団第15独立山岳強襲大隊第503独立海軍歩兵大隊第109独立領土防衛旅団ジョージア軍団の救援で解囲されたが、15日間の激戦でヴォルノヴァーハの9割が破壊されて同月に陥落し、7月に第68独立猟兵旅団と交代で後方に移動した[4][5]

南部・ムィコラーイウ戦線[編集]

2022年3月、アイダール大隊が南部ムィコラーイウ州ムィコラーイウ地区に再配置され、4月にムィコラーイウでロシア軍を撃退した[6]

東部・バフムート戦線[編集]

2022年10月、激戦地の東部ドネツィク州バフムート地区に再配置され、バフムート市を防御した[7][8]

2023年2月、アイダール大隊第5独立強襲旅団隷下に転属した。

東部・アウディーイウカ戦線[編集]

2023年2月、東部ドネツィク州ポクロウシク地区に再配置され、アウディーイウカの南を防御したが、10月にロシア軍が兵力4万人で攻勢を開始し、2024年2月に1年間防衛したアウディーイウカが陥落した[9][10][11][12]

編制[編集]

  • 旅団司令部(セヴェロドネツィク
  • 第1機械化大隊
  • 第2機械化大隊
  • 第43自動車化歩兵大隊
  • 戦車大隊
  • 小銃大隊
  • 旅団砲兵群
    • 本部中隊
    • 第1自走砲大隊
    • 第2自走砲大隊
    • ロケット砲大隊
    • 対戦車砲大隊
  • 防空大隊
  • 工兵大隊
  • 整備大隊
  • 兵站大隊
  • 偵察中隊
  • 電子戦中隊
  • 通信中隊
  • レーダー中隊
  • NBC防護中隊
  • 衛生中隊
  • 無人航空機中隊 プンバ
  • 2017年編制[編集]

  • 工兵大隊
  • 整備大隊
  • 兵站大隊
  • 偵察中隊
  • 狙撃中隊
  • 電子戦中隊
  • 通信中隊
  • レーダー中隊
  • NBC防護中隊
  • 衛生中隊
  • ギャラリー[編集]

    出典[編集]

    外部リンク[編集]