熱電変換素子

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熱電変換素子(ねつでんへんかんそし、Thermoelectric conversion element)とは、熱と電力を変換する素子。熱電素子の一種である。2種類の異なる金属または半導体を接合して、両端に温度差を生じさせると起電力が生じるゼーベック効果を利用する。大きな電位差を得るためにp型半導体n型半導体を組み合わせて使用される。

熱電変換素子を構成する、異なるゼーベック係数(pドープおよびnドープ半導体)の材料からなる熱電回路

熱電変換素子は、多数の素子を板状、または円筒状に組み合わせた熱電モジュールとして使用される。 熱電変換素子材料としては、

  1. 常温から500Kまで・・・ビスマステルル系(Bi-Te系)
  2. 常温から800Kまではテルル系(Pb-Te系)
  3. 常温から1000Kまではシリコンゲルマニウム系(Si-Ge系)

が使用されている。 熱電変換素子を利用した熱電発電は地上用発電、人工衛星用の電源として利用されている。

性能評価[編集]

熱電変換材料の評価方法に性能指数Z()、もしくは性能指数に絶対温度を掛けた無次元性能指数ZTがある。性能指数、無次元性能指数には以下の算出方法により算出され、実用化されるにはZT>1が必須条件となる。

    • T:絶対温度

関連項目[編集]