機動戦士ガンダム 赤い三巨星

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機動戦士ガンダム 赤い三巨星
ジャンル ロボット
漫画
原作・原案など 関西リョウジ(シナリオ)
矢立肇富野由悠季(原作)
作画 江尻立真
出版社 KADOKAWA
掲載誌 ガンダムエース
レーベル 角川コミックス・エース
発表号 2023年5月号 -
発表期間 2023年3月26日 -
巻数 既刊2巻(2024年3月26日現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

機動戦士ガンダム 赤い三巨星』(きどうせんしガンダム あかいさんきょせい、MOBILE SUIT GUNDAM RED GIANT 3rd MS TEAM)は 、2022年4月からスタートした「ガンダムシリーズ」のメディアミックス企画。

漫画は、2023年3月から漫画:江尻立真、シナリオ:関西リョウジによって、雑誌『ガンダムエース』にて連載中。

概要[編集]

『ガンダムエース』、アーケードゲーム『機動戦士ガンダム 戦場の絆II』、そしてガンプラの連動企画として、『ガンダムエース』2022年6月号(4月26日発行)で「特報」が掲載された[1]。6月28日から、プレミアムバンダイ限定で主役モビルスーツ (MS) 3機をセットにした『HG 1/144 赤い三巨星チームセット』が発売され[2]、付属するキャンペーンコードによって『戦場の絆II』内で「赤い三巨星」の称号、エンブレム、コックピットアクセサリー(ガンプラ)が使用可能となった[3]。また、9月21日からジムRR(ヒート・スパイク装備)が[4]、11月1日にガンダムRRが『戦場の絆II』の新規参戦機体として支給開始された[5]

『ガンダムエース』2022年10月号(8月26日発行)で漫画化決定が発表された[6]。2023年3月号で連邦側の、4月号でジオン側の短編イラストストーリーが掲載され[注 1]、発表から半年が経った2023年5月号(3月26日発行)から連載が開始された。それまでは、「赤い三巨星」のMSを除くキャラクターやストーリーなどの設定は公表されていなかった。

あらすじ[編集]

一年戦争も終盤の宇宙世紀0079年12月。ジャブロー攻略戦が失敗に終わり、南米大陸を敗走するジオン公国軍の兵士の間で、「連邦の“赤”」、すなわち地球連邦軍では珍しい赤で塗装されたMSの存在が噂され始める。それらは、「赤い彗星」「青い巨星」「黒い三連星」を混ぜた「赤い三巨星」のふたつ名を(隊員のマロビが)名乗るラルフ隊が、ボルン工業の協力のもと現地改修したばかりのガンダムRR(リレイジ)ジムRR(レッズ)であった。

登場人物[編集]

地球連邦軍[編集]

赤い三巨星(ラルフ隊)[編集]

ラルフ・ザブカ (Ralph Zabka[7])
ラルフ隊(制式名称:地球連邦軍第17機械化混成部隊)の隊長で、階級は中尉。戦闘機セイバーフィッシュのパイロットとして知る人ぞ知る存在であり、MSへの機種転換にも難なく対応している優秀なパイロット。品行方正で人望も厚いが、人の良さから他人のペースに巻き込まれがちである。ガンダムRR(リレイジ)に搭乗。
戦闘機乗りの間では「火照(ほてり)の大虎」のふたつ名で有名であるが、これは泥酔すると性格が一変し、誰彼構わず殴りかかるところに由来しており、隊員からも恐れられている。
マロビ・ブレイドン (Marobi Bradon[7])
女性、階級は曹長。兄も別部隊のMSパイロット。明朗快活で竹を割ったような性格だが、それが口の悪さとしてあらわれることもある。重力・無重力関係なくどこでも爆睡できるのが特技。
公国軍パイロットのパーソナル・カラーや「ふたつ名」に憧れを抱く。ジャブロー防衛戦で乗機の陸戦型ジムが中破し、みずからも負傷するが、現地改修の混乱に乗じてその想いのたけを投入。積極的にバルンにプランをもち込み、部隊章もデザインし、同僚を巻き込んで念願であるパーソナル・カラーの一個小隊を完成させる。そして、あくまで自称であるが「赤い三巨星」のふたつ名を命名する。その1機であるジムRR(レッズ)(アイアン・バンカー装備)に搭乗。
ウィリアム・マッチオ (William Macchio[7])
階級は軍曹。浅黒い肌に短髪、色の薄いサングラスをかけている。愛称はウィリー。楽観的な性格で、部隊のムードメーカー。もともとはメカニック志望であるが、同期のマロビに押し切られてパイロットの道を進む[8]サイド3で生まれるが、幼少期に両親が離婚し母と地球に移住する。そのため、ほかの連邦兵から「宇宙人」とさげすまれることが多い。落ち着くとの理由で、幼少期から右の耳たぶを触る癖がある。時折エスパーのような勘の鋭さを見せるが、周りからは運が良いだけと流され、本人もあまり気にしていない[7]。ジムRR(レッズ)(ヒート・スパイク装備)に搭乗。
シュウカ・ナラサキ
女性オペレーターで、階級は伍長。趣味は孤児院の子供の相手。
オト
女性、階級は少尉。常にノーマルスーツとヘルメットを着用しており、顔は見えない。言葉も発さず、ジェスチャーで伝える。料理が得意。ボルン工業の社員を乗せたガンペリーやホバートラックを操縦する。

ジオン公国軍[編集]

クライシンガ・アス
階級は少尉。浅黒い肌に薄紫の髪と眉をもつ。愛称はクライ。ジャブロー攻略戦では降下部隊の一員となる。いつもは何ごとにも無関心であるが、「赤い三巨星」には珍しく興味をもつ。グフ・カスタム(左腕はフィンガー・バルカン)に搭乗。
セラフィマ・シーン
女性、階級は伍長。愛称はセラフィ。ジャブロー攻略戦では地上部隊のオペレーターを担当している。クライとは両想いだが、ふたりとも表には出さない(周りにはばれている)。陸戦型ザクIIに搭乗。
ザルゴ
クライの同僚。巨漢で、殴られても鈍感で逆に殴ったほうが痛がるほど頑丈。陸戦型ザクIIに搭乗。
トマス
階級は軍曹。浅黒い肌に刈り上げのドレッドヘア、サングラスをかけている。ゾックに搭乗し、僚機のゴッグとともにラルフ隊と交戦するも敗れる。しかし、救難信号を受信したクライたちが駆け付け、機体を捨てて脱出に成功する。その後はクライの部隊と行動をともにする。
ソフィア・アンデルス
別働隊の女性オペレーター。セラフィとは顔馴染み。

民間人[編集]

バルン・ボルン (Barun Born)
24歳の若さで民間企業「ボルン工業」の女社長を務める。寡黙な職人気質で怖い印象だが、老人だらけの工場を守るため粉骨砕身する優しい女性。ラルフ隊のMSの改修に協力し、メカニックマンとして社員とともに帯同する。
コッド
ボルン工業に勤務する小柄な老人たちのひとり。白髪のモヒカンで、眉毛と口髭が長い。
ハプイ
同じく老人のひとりで、坊主頭。無類の酒好き。
デバ
連邦軍の協力者で、ラルフ隊の道案内をおこなう。

登場兵器[編集]

冒頭のシーン(開戦時)に登場する兵器は本編と無関係のため省略。

地球連邦軍
ジオン公国軍

書誌情報[編集]

  • 漫画:江尻立真 / シナリオ:関西リョウジ / 原作:矢立肇富野由悠季 『機動戦士ガンダム 赤い三巨星』、KADOKAWA〈角川コミックス・エース〉、既刊2巻(2024年3月26日現在)
    1. 2023年9月26日発売[9]ISBN 978-4-04-114217-2
    2. 2024年3月26日発売[10]ISBN 978-4-04-114217-2

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 連邦側のイラストストーリーは単行本第1巻に収録。

出典[編集]

  1. ^ 『ガンダムエース』2022年6月号、KADOKAWA、10-11頁。 
  2. ^ HG 1/144 赤い三巨星チームセット”. プレミアムバンダイ. BANDAI SPIRITS. 2022年6月28日閲覧。
  3. ^ 「機動戦士ガンダム 戦場の絆Ⅱ」 × 赤い三巨星チームセット 購入特典”. 機動戦士ガンダム 戦場の絆Ⅱ 公式サイト. Bandai Namco Amusement. 2022年6月8日閲覧。
  4. ^ バンダイナムコアミューズメント公式チャンネル. “「機動戦士ガンダム 戦場の絆Ⅱ」2022年9月アップデート新規参戦機体|ジムRR(レッズ)”. Youtube. 2022年9月16日閲覧。
  5. ^ バンダイナムコアミューズメント公式チャンネル. “「機動戦士ガンダム 戦場の絆Ⅱ」2022年11月アップデート新規参戦機体|ガンダムRR”. Youtube. 2022年10月26日閲覧。
  6. ^ 『ガンダムエース』2022年10月号、KADOKAWA、14頁。 
  7. ^ a b c d 赤い三巨星チーム (RED GIANT 03rd MS TEAM) - エース・パイロットログ”. バンダイホビーサイト. 2023年9月1日閲覧。
  8. ^ 『ガンダムエース』2023年6月号、KADOKAWA、184頁。 
  9. ^ “[機動戦士ガンダム 赤い三巨星(1) (1)]”. KADOKAWA. 2024年3月26日閲覧。
  10. ^ 機動戦士ガンダム 赤い三巨星(2)”. KADOKAWA. 2024年3月26日閲覧。

外部リンク[編集]