松竹梅

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松竹梅(しょうちくばい)は、慶事・吉祥のシンボルとしての3点を組み合わせたもののことで、日本では祝い事の席で謡われたり、引出物などの意匠にも使われてきた。もともとは中国の「歳寒三友」が日本に伝わったものである。

松竹梅をモチーフとした作品など[編集]

邦楽[編集]

いわゆる祝儀曲としてよく歌われるものも含まれる。

  • 地歌箏曲
    • 『松竹梅』江戸時代の三つ橋勾当の曲。
    • 『新松竹梅』 (二代菊沢検校作曲)
    • 『明治松竹梅』(箏曲・菊塚検校作曲)
    • 『昭和松竹梅』(箏二重奏曲・宮城道雄作曲)
    • 『編曲松竹梅』(宮城道雄編曲) 三つ橋勾当の『松竹梅』を大合奏用に編曲したもの。
  • 河東節 - 四代目山彦河良による。
  • 長唄
    • 二代目杵屋正次郎の『室咲松竹梅』。
    • 三代目杵屋正次郎の『君が代松竹梅』。
    • 十一代目代杵屋六佐衛門の『三曲松竹梅』。
    • 十二代目杵屋六佐衛門の『新松竹梅』。

美術、意匠[編集]

切手
  • 1982年(昭和57年)8月23日発売 70円普通切手慶事用
  • 1989年(平成元年)8月10日発売 72円普通切手慶事用
  • 1994年(平成6年)3月10日発売 90円普通切手慶事用
    • すべて同一意匠で額面および刷色違い

等級の呼称としての松竹梅[編集]

松・竹・梅を3種類(Good–better–best)の等級名として使うことがある。松を最上級とし、次いで竹、梅とする場合が多いが、梅を最上級とする場合もある。もともと瑞祥としての松竹梅には明確な優劣があるわけではない。

江戸時代、京・嶋原や大坂・新町遊廓においては、遊女格付けにも使われた。松は太夫(たゆう)、梅は天神、竹は囲(かこい、鹿恋とも。また単に鹿とも呼ばれた)である。

関連項目[編集]