本田緒生

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(ほんだ おせい、または、ほんたしょせい、1900年4月15日 - 1983年5月18日)は日本の探偵小説家、ユーモア小説家。代表作に「美の誘惑」「鮭」など。別名義に(あわぢ せい)、南丘哲。本名は松原鉄次郎。

経歴[編集]

愛知県名古屋市出身。元の姓は北尾であったが、幼少期に松原家に養子に出される。アルセーヌ・ルパンシリーズに触発され、小説家を志した。

1922年大正11年)、『新趣味』に「呪はれた真珠」を発表しデビュー。この時、生家の名字をもじって(きた おせい)のペンネームを使ったはずが「本多」と誤植されていたため、多を田に変え「本田緒生」をペンネームとする。 また、同時期に「あわぢ生」のペンネームも使った。1926年(大正15年)から1927年(昭和2年)にかけての2年で13作を発表するなど精力的に活動していたが、1934年(昭和9年)に「波紋」を発表したのを最後に、家業の肥料問屋を継ぐため小説とは離れる。以後は、後に勤務した食糧営団の機関紙に2篇のコントを南丘哲名義で発表した他に作品はない。

1983年(昭和58年)5月18日、心臓発作のため死去。83歳。

選集[編集]

参考文献[編集]

  • 鮎川哲也『幻の探偵作家を求めて』晶文社 1985年