唐鏡

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唐鏡』(からかがみ)は中国通史編年的に語る説話

『本朝書籍目録』仮名部によると藤原茂範が著者である。現存するものは6巻であるが、もとは10巻だったようである。成立については、文応弘長年間という説(増田欣)や弘安から永仁2年までの間とする説(平沢五郎)があり、はっきりしない。冒頭部分などは、先行の大鏡水鏡などの鏡物の形式を踏まえており、中国の歴史が和文で語られているところに特徴がある。なお、公卿の日記にその書名が散見され、宮中を中心に広く読まれていたことがわかる。

参考文献[編集]

  • 『松平文庫本唐鏡』中世文芸叢書(広島中世文芸研究会、1966年)
  • 『唐鏡校異篇』(古典文庫、1967年)

関連項目[編集]