伴俊男 (漫画家)

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伴 俊男(ばん としお、1953年 - )は、京都府京都市出身の漫画家[1]

人物・来歴[編集]

1974年、小室孝太郎の推薦で手塚プロダクションに入社し、手塚治虫アシスタントとなる[2]。2年後にいったん退社するが[2][1]、1979年に契約社員として復帰[1]。雑誌漫画の制作現場のサブ・チーフとして、手塚が死去するまでアシスタントをつとめる[3][1]。アシスタントとして製作に関与した作品に、『ブラック・ジャック』『三つ目がとおる』『ユニコ』『シュマリ』『陽だまりの樹』『アドルフに告ぐ』『火の鳥』(乱世編、異形編、太陽編)などがある[1]。手塚は自分のアシスタントに対し、早期に漫画家として独立し退職することを推奨していたが、その中にあっては異例の長期にわたる在籍者であった[1]。このため、死の一か月前、入院中だった手塚からの電話で「まだ手塚プロにいたのか!? いったい何年いるんだ!? 自分のマンガはどうした!!」と叱責されたこともあったという[2]

代表作は、『アサヒグラフ』(朝日新聞社)に連載された手塚の伝記漫画『手塚治虫物語英語版』(1989年8月25日号から1991年7月26日号まで連載、1992年刊)。1992年5月に手塚プロダクション漫画部が解散した際の、最後の社員となった[2]

漫画賞受賞歴[編集]

  • 1972年第4回手塚賞佳作(時男の時間旅行)
  • 1973年第5回手塚賞佳作(残りの一匹)
  • 1976年第11回手塚賞佳作(予想屋勘太郎)

作品リスト[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 田浦紀子; 髙坂史章 編『親友が語る手塚治虫の少年時代』和泉書院、2017年4月7日、162頁。ISBN 978-4-7576-0833-7 
  2. ^ a b c d 宮﨑克; 吉本浩二ブラック・ジャック創作秘話〜手塚治虫の仕事場から〜』 5巻、秋田書店、2014年8月15日。ISBN 978-4-253-13244-2 
  3. ^ 伴俊男; 手塚プロダクション『手塚治虫物語 オサムシ登場 1928〜1959』朝日新聞社朝日文庫〉、1994年11月1日、著者紹介頁。ISBN 4-02-261054-9