ロープとリングの事件

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ロープとリングの事件
著者 レオ・ブルース
発行日 1940年
ジャンル 推理小説
次作 ビーフ巡査部長のための事件
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ロープとリングの事件』(ロープとリングのじけん、Case with Ropes and Ringsy )は、レオ・ブルースによる推理小説。ビーフ巡査部長(シリーズ途中から私立探偵)もの第五長編[1]

物語[編集]

英国のパブリックスクール「ペンズハスト校」で、アマチュアボクシング選手の青年が首吊り死体となって発見され、警察は自殺と断定した。疑問を抱いたビーフ巡査部長と作家タウンゼントは、死亡者の父親とスクール校長の了解を得て捜査にかかった 調査が行き詰まりを見せはじめたそのとき、ロンドンの下町でまったく同じような首吊り事件が発生した。

主な登場人物[編集]

  • ビーフ巡査部長 - 本作の主人公で私立探偵。刑事を辞めたのちも「巡査部長」のあだ名で呼ばれる。ダーツとビールが好き。
  • ライオネル・タウンゼント - ビーフの相棒。本作の語り手で推理作家
  • ビンセント・タウンゼント - ライオネルの兄。ペンズハスト校の教師。
  • ノックス師 - ペンズハスト校の校長で牧師。
  • アラン・フォークス - 被害者。エデンブリッジ侯爵の次男。ペンズハスト校の生徒。ボクシング選手。首吊り死体で発見された。
  • ハドロー・フォークス - アランの兄。エデンブリッジ侯爵の長男。お金に困っていてアランに無心する。かつて高利貸しへの債務を父に肩代わりしてもらった過去がある。
  • エデンブリッジ侯フォークス卿 - アランとハドローの父親。
  • ハーバート・ジョーンズ - ペンズハスト校の寮監で元クリケットのスター選手。
  • フェリックス・キャスパー - ペンズハスト校の生徒でアランの友人。
  • バリチャラン - 同じくペンズハスト校の生徒、アランのボクシング好敵手のインド人留学生。
  • スタンレー・ピーチャー - プロボクシング選手。英西の混血で父親はフランコ統治下スペインからの亡命者。彼もまた数日後に、首吊り死体で発見された。
  • エイブラハム(エイブ)・グリンバウ - ピーチャーのマネージャー。戦争で片足が義足。
  • ジェイムズ(ジミー)・ビーン - ピーチャーの友人。ならず者のごろつき。
  • サンフォード(サンディ)・ウォーポール - かなり年上だが、同じくピーチャーの不良仲間。
  • スチュート警部 - ビーフとライオネルと付き合いのあるスコットランドヤードの刑事。

提示される謎[編集]

  • 犯人当て[2]
  • 便乗殺人

脚注[編集]

  1. ^ 『ロープとリングの事件』(国書刊行会、1995年)真田啓介「解説」301ページ
  2. ^ ノックスの十戒第1戒に違反。

関連項目[編集]