ルカ・マリネッリ

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ルカ・マリネッリ
Luca Marinelli
Luca Marinelli
生年月日 (1984-10-22) 1984年10月22日(39歳)
出生地 イタリアの旗 イタリア ローマ[1]
職業 俳優
ジャンル 映画テレビ舞台
 
受賞
ヴェネツィア国際映画祭
男優賞
2019年マーティン・エデン
パシネッティ賞 最優秀男優賞
2015年皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ
ベルリン国際映画祭
シューティング・スター賞
2013年
その他の賞
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ルカ・マリネッリLuca Marinelli, 1984年10月22日[1] - )は、イタリア俳優である。

2015年公開の映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』でダヴィッド・ディ・ドナテッロ助演男優賞を受賞した[2]

略歴[編集]

ローマ出身[1]2009年にシルヴィオ・ダミーコ国立演劇芸術アカデミーを卒業する[3][4]

2010年アルバ・ロルヴァケルとともにサヴェリオ・コスタンツォ(Saverio Costanzo)監督作『素数たちの孤独』の主演に抜擢され注目を集める[5]

2013年にはパオロ・ソレンティーノ監督作『グレート・ビューティー/追憶のローマ』に出演したほか、パオロ・ヴィルズィ監督作『来る日も来る日も』でダヴィッド・ディ・ドナテッロ主演男優賞ナストロ・ダルジェント主演男優賞およびイタリア・ゴールデングローブ最優秀男優賞にノミネートされる。また同年、第63回ベルリン国際映画祭にてシューティングスター賞を受賞する[6]

2015年、クラウディオ・カリガーリ(Claudio Caligari)の最後の長編監督作となった『Non essere cattivo』に主演し、第72回ヴェネツィア国際映画祭にてパシネッティ賞最優秀男優賞を受賞したほか、共演のアレッサンドロ・ボルギとともに再びダヴィッド・ディ・ドナテッロ主演男優賞にノミネートされる。また、同年公開のガブリエーレ・マイネッティ監督作『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』で悪役ジンガロ(Zingaro)を演じて好評を博し、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ助演男優賞ナストロ・ダルジェント助演男優賞およびイタリア・ゴールデングローブ最優秀男優賞を受賞する。

2017年、ヴィットリオ・タヴィアーニの遺作となったタヴィアーニ兄弟監督作『ある個人的な問題 レインボウ』に主演する[7]

2018年には、シンガーソングライターのファブリツィオ・デ・アンドレ(Fabrizio De André)の伝記映画『Fabrizio De André - Principe libero[8]に主演し、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ主演男優賞にノミネートされる。また同年、ダニー・ボイル監督のテレビシリーズ『TRUST/トラスト ゲティ家のスキャンダル』にジョン・ポール・ゲティ3世誘拐事件の実行犯プリモ(Primo)役で出演する[4]

2019年にはヴァレリオ・ミエーリ(Valerio Mieli)監督作『憶えてる?』に主演する[9]。また、同年、ジャック・ロンドンの自伝的小説に基づくピエトロ・マルチェッロ監督作『マーティン・エデン』に主演し[10]第76回ヴェネツィア国際映画祭にてヴォルピ杯男優賞(最優秀男優賞)を受賞した[11]

2020年、第70回ベルリン国際映画祭にて審査員を務める[12]。7月10日よりシャーリーズ・セロンキキ・レインマーワン・ケンザリマティアス・スーナールツらと共演したジーナ・プリンス=バイスウッド監督のアクション映画『オールド・ガード』がNetflixで配信される[13]

2022年にはパオロ・コニェッティの同名小説に基づくフェリックス・ヴァン・フルーニンゲンシャルロッテ・ファンデルメールシュ監督作『帰れない山』にアレッサンドロ・ボルギとともに主演する[14]

私生活[編集]

父のエウジェニオ・マリネッリ(Eugenio Marinelli)および叔母のソニア・スコッティ(Sonia Scotti)はともに声優である[4]2012年より、テレビ映画『新約聖書 ~イエスと二人のマリア~』で共演したドイツ女優アリッサ・ユング(Alissa Jung)と結婚しており、現在はベルリン在住である[15]

フィルモグラフィー[編集]

映画[編集]

公開年 邦題

原題

役名 備考
2010 素数たちの孤独

La solitudine dei numeri primi

マッティア 第23回東京国際映画祭にて上映[16]
2011 L'ultimo terrestre ロベルタ
Waves ガブリエーレ
ニーナ ローマの夏休み

Nina

ファブリツィオ
2012 来る日も来る日も

Tutti i santi giorni

グイド イタリア映画祭2013にて上映[17]
新約聖書 ~イエスと二人のマリア~

Maria di Nazaret

ヨセフ テレビ映画
2013 グレート・ビューティー/追憶のローマ

La grande bellezza

アンドレア
Il mondo fino in fondo ロリス
2015 Non essere cattivo チェーザレ
皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ

Lo chiamavano Jeeg Robot

ジンガロ
2016 SLAM/スラム

Slam - Tutto per una ragazza

ヴァレリオ
2017 イタリアの父

Il padre d'Italia

パオロ イタリア映画祭2018にて上映[18]
Lasciati andare エットレ
ある個人的な問題 レインボウ

Una questione privata

ミルトン 第30回東京国際映画祭上映時タイトル『レインボウ』[19]
2018 Fabrizio De André - Principe libero ファブリツィオ・デ・アンドレ
2019 憶えてる?

Ricordi?

パオロ イタリア映画祭2019にて上映[9]
マーティン・エデン

Martin Eden

マーティン・エデン
2020 オールド・ガード

The Old Guard

ニッキー / ニコロ・ディ・ジェノヴァ Netflixオリジナル作品
2021 ディアボリック

Diabolik

ディアボリック イタリア映画祭2022にて上映[20]
2022 帰れない山

Le otto montagne

ピエトロ

テレビ[編集]

放映年 邦題

原題

役名 備考
2008 I Cesaroni
Provaci ancora prof! 1エピソード
2009 Butta la luna イッポリト 6エピソード
2016 Die Pfeiler der Macht
2018 TRUST/トラスト ゲティ家のスキャンダル

Trust

プリモ 8エピソード

ミュージックビデオ[編集]

舞台[編集]

オーディオブック[編集]

主な受賞[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c Luca Marinelli”. AlloCiné. 2019年4月10日閲覧。
  2. ^ ザジフィルムズ. “映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』公式サイト”. 映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』公式サイト. 2020年10月14日閲覧。
  3. ^ Accademia Nazionale d'Arte Drammatica Silvio D'Amico”. www.accademiasilviodamico.it. 2019年4月10日閲覧。
  4. ^ a b c ルカ・マリネッリ、イタリアから世界へ!ヴェネチア男優賞を受賞した役作りとは?”. cinemacafe.net. 2020年8月1日閲覧。
  5. ^ ザジフィルムズ. “映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』公式サイト”. 映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』公式サイト. 2020年8月3日閲覧。
  6. ^ 映画『マーティン・エデン』オフィシャルサイト”. 映画『マーティン・エデン』オフィシャルサイト. 2020年10月7日閲覧。
  7. ^ ある個人的な問題 レインボウ : 作品情報”. 映画.com. 2020年10月14日閲覧。
  8. ^ “Fabrizio De André. Principe Libero”: la clip in esclusiva con Luca Marinelli, Elena Radonicich e Valentina Bellè” (イタリア語). LaStampa.it. 2019年2月7日閲覧。
  9. ^ a b イタリア映画祭2019”. 朝日新聞デジタル. 2019年4月12日閲覧。
  10. ^ Inc, Natasha. “絶望の青春…ジャック・ロンドンの小説を映画化した「マーティン・エデン」9月公開(動画あり)”. 映画ナタリー. 2020年7月13日閲覧。
  11. ^ Inc, Natasha. “「ジョーカー」がヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞に”. 映画ナタリー. 2019年9月11日閲覧。
  12. ^ The International Jury 2020” (英語). www.berlinale.de. 2020年2月25日閲覧。
  13. ^ “不死身の傭兵”シャーリーズ・セロンの超絶アクション炸裂!「オールド・ガード」予告完成 : 映画ニュース”. 映画.com. 2020年7月9日閲覧。
  14. ^ 映画『帰れない山』オフィシャルサイト”. 映画『帰れない山』オフィシャルサイト. 2023年2月28日閲覧。
  15. ^ Luca Marinelli: «Mi fermo solo per amore» - Grazia.it” (イタリア語). Grazia (2016年2月27日). 2019年2月7日閲覧。
  16. ^ 東京国際映画祭|素数たちの孤独”. 2010.tiff-jp.net. 2019年4月12日閲覧。
  17. ^ イタリア映画祭2013”. 朝日新聞社. 2019年4月12日閲覧。
  18. ^ 作品情報 | イタリア映画祭2018”. 朝日新聞社. 2019年4月12日閲覧。
  19. ^ レインボウ | 第30回東京国際映画祭”. 2017.tiff-jp.net. 2019年4月12日閲覧。
  20. ^ イタリア映画祭2022”. 朝日新聞デジタル. 2022年4月15日閲覧。

外部リンク[編集]