メタル・チャーチ

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メタル・チャーチ
Metal Church
ドイツ・ヴァッケン公演(2016年8月)
基本情報
別名 シュラプネル (1980年–1981年)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
カリフォルニア州サンフランシスコ
ジャンル ヘヴィメタルスラッシュメタルスピードメタルパワーメタル
活動期間 1980年 - 1994年
1998年 - 2009年
2012年 -
レーベル Ground Zero、エレクトラI.R.S.エピックSPVニュークリア・ブラストマーキュリー、Rat Pak、Reaper Entertainment
公式サイト metalchurchofficial.com
メンバー マーク・ロペス (Vo)
カート・ヴァンダーフーフ (G)
リック・ヴァン・ザント (G)
スティーヴ・ウンゲル (B)
ステット・ハウランド (Dr)
旧メンバー デイヴィッド・ウェイン (Vo)
クレイグ・ウェルズ (G)
デューク・エリクソン (B)
カーク・アーリントン (Dr)
マイク・ハウ (Vo)
ほか別記参照

メタル・チャーチ(Metal Church)は、アメリカ合衆国出身のヘヴィメタルバンド

スラッシュメタルが成立する草創期の時代から、スラッシーなサウンドを内包したパワーメタルを展開し、後続に影響を与えてきた老舗のグループ。

概要[編集]

NWOBHMにアメリカン・ハードロックの要素と、「驚くほどタイトなミュージシャンシップ」や「突き刺すような叫び声のボーカル」を組み合わせて[1][2]スラッシュメタルの形成に影響を与えたといわれる[3]

1980年アメリカ合衆国サンフランシスコで結成されたが、翌年にワシントン州アバディーンに拠点を移している。短期間だが「シュラプネル(Shrapnel)」という名前を用いていたこともあった。アルバム・デビューは1984年である

中心人物のカート・ヴァンダーフーフ(ギター)は一度バンドを離れたが、復帰以後はヴァンダーフーフが主導権を握り、作品のほとんどを手掛ける。

略歴[編集]

結成期[編集]

1980年、カート・ヴァンダーフーフらを中心に、サンフランシスコを拠点にして結成された。この時期にオーディションを受けた人物として、後にメタリカのドラマーとなるラーズ・ウルリッヒがいた[4]

1981年にデイヴィッド・ウェイン(ボーカル)が加入し、1984年にファースト・アルバム『メタル・チャーチ』、1986年にはセカンド・アルバム『ザ・ダーク』をリリースしたが1988年に脱退。

1989年、カートが現場から離脱して楽曲提供者という立場になり、マイク・ハウ(ボーカル)が加入してのサード・アルバム『ブレッシング・イン・ディスガイズ』、1991年には4枚目となるアルバム『ザ・ヒューマン・ファクター』をリリース。この時期の作品は、バンドの最高傑作と評価する声も上がった[5]1994年にはマイクが脱退し、事実上解散。

再始動後[編集]

ドイツ・ゲルゼンキルヒェン公演 (2016年5月)

1998年に再結成を表明し、デイヴィッド・ウェインが復帰。翌年、アルバム『マスターピース』をリリース後、再度脱退する。

ボーカルが2004年からロニー・マンローに交代し、2014年まで在籍[6]。そして2015年から約20年ぶりにマイク・ハウが復帰したが[7]2021年7月末に急死[8]2005年のデイヴィッド・ウェインに続き[9]、2人目のレギュラー・ボーカルが亡くなった。

マイク・ハウ(2016年)

2023年に活動を再開し、ボーカルにマーク・ロペスを迎えた新体制でアルバムをリリース[10]

来日[編集]

11月19日 大阪モーダホール、11月20日・21日 CLUB CITTA'川崎
1月1日 名古屋、1月13日・14日・16日 CLUB CITTA'川崎
8月24日・25日 CLUB CITTA'川崎[11]
備考補足
  • 2015年2016年: 日本のロック・イベント「LOUD PARK」への参加を表明するが、いずれも出演をキャンセル[12]

メンバー[編集]

※2023年5月時点

現ラインナップ[編集]

  • マーク・ロペス (Marc Lopes) - ボーカル (2023年- )
  • カート・ヴァンダーフーフ (Kurdt Vanderhoof) - ギター (1980年-1986年、1998年-2009年、2012年- )
  • リック・ヴァン・ザント (Rick Van Zandt) - ギター (2008年-2009年、2012年- )
  • スティーヴ・ウンゲル (Steve Unger) - ベース (2004年-2009年、2012年- )
  • ステット・ハウランド (Stet Howland) - ドラムス (2017年- )

旧メンバー[編集]

デビュー前

  • ウィリアム マッケイ (William McKay) - ボーカル (1980年)
  • エド・ブル (Ed Bull) - ボーカル (1980年)
  • リック・コンドリン (Rick Condrin) - ギター (1980年) ※2014年死去
  • スティーヴ・ホット (Steve Hott) - ベース (1980年)
  • リック・ワグナー (Rick Wagner) - ドラムス (1980年)
  • アーロン・ジンペル (Aaron Zimpel) - ドラムス (1980年)
  • カール・サッコー (Carl Sacco) - ドラムス (1980年)
  • マイク・マーフィー (Mike Murphy) - ボーカル (1981年)
  • トム・ウェバー (Tom Weber) - ドラムス (1981年)

デビュー後

  • クレイグ・ウェルズ (Craig Wells) - ギター (1981年-1994年、1998年)
  • デューク・エリクソン (Duke Erickson) - ベース (1981年-1994年、1998年-1999年、2000年-2001年)
  • カーク・アーリントン (Kirk Arrington) - ドラムス (1982年-1994年、1998年-1999年、2000年-2006年) ※2023年死去
  • デイヴィッド・ウェイン (David Wayne) - ボーカル (1983年-1988年、1998年-2001年) ※2005年死去
  • マーク・ベイカー (Mark Baker) - ギター (1986年)
  • ジョン・マーシャル (John Marshall) - ギター (1986年-1994年、1998年-2001年)
  • マイク・ハウ (Mike Howe) - ボーカル (1988年-1995年、2015年–2021年) ※2021年死去
  • ブライアン・レイク (Brian Lake) - ベース (1999年)
  • ジェフ・ウェイド (Jeff Wade) - ドラムス (1999年)
  • ロニー・マンロー (Ronny Munroe) - ボーカル (2004年-2009年、2012年-2014年)
  • ジェイ・レイノルズ (Jay Reynolds) - ギター (2004年-2008年、2012年)
  • ジェフ・プレイト (Jeff Plate) - ドラムス (2006年-2009年、2012年-2017年)

ディスコグラフィ[編集]

スタジオ・アルバム[編集]

  • 『メタル・チャーチ』 - Metal Church (1984年)
  • 『ザ・ダーク』 - The Dark (1986年)
  • 『ブレッシング・イン・ディスガイズ』 - Blessing in Disguise (1989年)
  • 『ザ・ヒューマン・ファクター』 - The Human Factor (1991年)
  • 『ハンギング・イン・ザ・バランス』 - Hanging in the Balance (1993年)
  • 『マスターピース』 - Masterpeace (1999年)
  • 『ザ・ウェイト・オブ・ザ・ワールド』 - The Weight of the World (2004年)
  • A Light in the Dark (2006年)
  • 『ディス・プレゼント・ウェイストランド』 - This Present Wasteland (2008年)
  • 『ジェネレーション・ナッシング』 - Generation Nothing (2013年)
  • 『イレヴン』 - XI (2016年)[13]
  • 『ダムド・イフ・ユー・ドゥ』 - Damned If You Do (2018年)
  • 『コングレゲイション・オブ・アナイアレイション〜殲滅のメタル集会』 - Congregation of Annihilation (2023年)

ライブ・アルバム[編集]

  • 『ライヴ』 - Live (1998年)
  • 『ライヴ・イン・ジャパン』 - Live in Japan (1998年)
  • Classic Live (2017年)

コンピレーション・アルバム[編集]

  • 『エレクトラ・イヤーズ 1984-1989』 - The Elektra Years 1984-1989 (2020年)
  • 『フロム・ザ・ヴォルト〜メタル金庫室〜』 - From the Vault (2020年)

脚注[編集]

  1. ^ Metal Church – Metal Church”. AllMusic (2012年2月6日). 2016年6月23日閲覧。
  2. ^ The Human Factor Review”. Entertainment Weekly (2012年2月6日). 2016年6月23日閲覧。
  3. ^ band history page, Metal Church, 2007”. Metalchurchmusic.com (2009年7月8日). 2011年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年10月24日閲覧。
  4. ^ Album Review METAL CHURCH – This Present Wasteland”. Maelstrom. 2012年4月29日閲覧。[リンク切れ]
  5. ^ Blessing in Disguise – Metal Church”. AllMusic (2012年2月6日). 2016年6月23日閲覧。
  6. ^ メタル・チャーチからヴォーカルのロニー・マンローが脱退 - amass
  7. ^ メタル・チャーチにヴォーカルのマイク・ハウが復帰 - amass
  8. ^ メタル・チャーチのマイク・ハウ、死去”. Barks (2021年7月27日). 2021年7月28日閲覧。
  9. ^ メタル・チャーチのオリジナル・シンガー、死去”. CDJournal (2005年5月12日). 2021年7月28日閲覧。
  10. ^ メタル・チャーチ 新ヴォーカル加入後初アルバム発売”. amass (2023年3月24日). 2023年5月24日閲覧。
  11. ^ メタル・チャーチ「現在進行形で今があって未来がある」”. Barks (2019年9月11日). 2021年7月28日閲覧。
  12. ^ METAL CHURCH、"LOUD PARK 15"出演をキャンセル”. GEKI ROCK ENTERTAINMENT. 2016年6月23日閲覧。LOUD PARK 16、CHILDREN OF BODOM、METAL CHURCHの出演がキャンセルに”. GEKI ROCK ENTERTAINMENT. 2016年6月23日閲覧。
  13. ^ Metal Church To Release 'XI' Album In March”. Blabbermouth.net (2016年1月5日). 2016年1月5日閲覧。

外部リンク[編集]