マル勝ファミコン

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ファミコン』(マルかつファミコン)は、角川書店が刊行していたゲーム雑誌

沿革[編集]

1986年4月、『コンプティーク』の1コーナーから分離する形で創刊。同時期に創刊した雑誌の大半が月刊誌であったが、マル勝は当時トップシェアだった『ファミリーコンピュータMagazine』と同じ月2回刊であった。

1987年に連載が始まった『魍魎戦記MADARA』(原作:大塚英志・画:田島昭宇)がヒット。また、姉妹誌・『コンプティーク』と同様に読者参加型ゲームダブルムーン伝説』(ORG)を連載した。1990年11月のスーパーファミコン発売に伴い、1991年4月より『マル勝スーパーファミコン』に改題。

ファミ通』が発行していたクーポン(雑誌に毎号付いて来るほか、投稿が採用された際に謝礼としてもらえる)「ガバス」に対抗すべく「MAC(Marukatsu Attack Card)」を発行。『甲竜伝説ヴィルガスト』(バンダイ)や『ストリートファイターII』(カプコン)のキャラクターと読者が作成したオリジナルキャラクターを闘わせて勝敗予想を募り、当選者にMACが進呈された。

1992年10月、編集を担当していた角川メディアオフィスの社員が一斉に退社して独立し、12月にメディアワークスで『電撃スーパーファミコン』を創刊。『マル勝スーパーファミコン』誌は外部プロダクションに編集を委託し続刊されたが、連載中のマンガや人気コーナーの多くが突然打ち切られ、内容も著しく劣化したため、誌面にお詫びを掲載した。しかし、お詫びという体裁をとりつつも、編集者全員の言い訳のコメントを掲載し、その中から最も責任重大であると思う人物に読者がハガキ投稿して「戦犯」を決めるという内容であった。

その後、角川書店社長・角川春樹が麻薬取締法違反で逮捕された事件に伴いメディアワークスとの関係修復が図られたこともあり、スーパーファミコンからのハード移行期である1996年に本誌を『マル勝ゲーム少年』と改題して任天堂ハード専門誌から小・中学生対象のテレビゲーム総合誌に変え、1994年創刊の高年齢層向けテレビゲーム総合誌『Game Walker』と合わせ、角川書店のゲーム雑誌を世代別に再編したが長続きせず、『マル勝ゲーム少年』は1997年に、『Game Walker』は2000年休刊した。

マスコットキャラクターは、メディアワークス設立前は「マント犬」など。スタッフ入れ替え後は、少女キャラクター「ルカ」が表紙に起用され、1995年には彼女を主役としたスーパーファミコン用アクションゲーム『妖怪バスター ルカの大冒険』が発売された。

『ファミ通』の出版元であるエンターブレインは角川グループの一社だが、かつてゲーム雑誌部門で競ったライバル雑誌の出版社を傘下に収める皮肉となった。

2015年3月5日にATLUSから発売された『世界樹と不思議のダンジョン』に合わせ約23年ぶりの復活と題し、同作の特集記事や原画集などを掲載した『マル勝スーパーファミコン 2015年復活版』が、ラフスケッチVerのサウンドトラックCDと共に先着購入特典として配布された。

連載漫画作品[編集]

読者参加ゲーム[編集]