ノート:高田里惠子

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小谷野敦様(たぶん本文は小谷野さんの手になるものだと思うのでこう書きますが、違ってたらごめんなさい): いささか小谷野調の強すぎる記述ではないでしょうか。いちおう「事典」なのでもう少し客観的というか、一人の人間の見解が表に出過ぎない書き方が必要ではないかと思うのですが。私は高田さんの本は買っているのですが、あれは独文学者批判と言うより生態研究でしょう。かつて池田浩士が『ファシズムと文学』のあとがきでやったような独文学者批判に比べると物の見方も柔軟だし、一方的に昔の学者をやっつけているわけではない。そして生態研究である以上、余り近い時代の近い人物は取り上げにくいわけです。「棺を蓋いて事定まる」というじゃありませんか。またこういう風に同業者の分析をすること自体を学者というものは嫌がるわけで、それをあえてやってみせたことを私は高く評価したいわけです。ということで、「小谷野敦による批判もある」程度の書き方はできないものですかね。(2007.7.24: 三浦淳)