ノート:ヘリコバクター・ピロリ

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ヘリコバクター・ピロリが常在細菌と病原菌のいずれなのかというのはまだcontroversialだと思うのですが、何か最近の知見でそういうものがありましたらご教示願います。--Y tambe 2005年9月2日 (金) 02:16 (UTC)[返信]

最近の『日経サイエンス』の特集記事から近年になって感染率が大幅低下するまでは常在細菌として扱って差し支えない状況であったと判断したのですが、ちょっと解釈が極端だったでしょうか。この記事を読む限り、私は医学的には parasite であっても、生態学的には広義の symbiont と呼んで差し支えないと考えています。この辺り、生態学の研究をしている私と、医学的な局面で一般の細菌を扱う研究者の間で視点や枠組みの置き方にギャップが生じてくる面はあると思います。--ウミユスリカ 2005年9月2日 (金) 03:03 (UTC)[返信]
上記の特集記事ですが、
日本語版の『日経サイエンス』では
ブレイザー,M.J.:ピロリ菌の意外な効用.日経サイエンス,35(5),(2005).
英語版の"Scientific American"では
An Endangered Species in the Stomach. Martin J. Blaser in SCIENTIFIC AMERICAN February 2004.
となります。
--ウミユスリカ 2005年9月2日 (金) 03:18 (UTC)[返信]
日経サイエンスですね。当該記事を読んでみようと思います。一応、現時点での私の理解だと、(1)東南アジアなど、ほとんどの人が保菌している状況を「本来は常在菌」ととるか「衛生環境のよくない侵淫地帯」ととるかについてで解釈が分かれ、どちらとも取れる状況である。(2)少なくとも、ピロリ陽性の慢性胃炎/胃潰瘍患者に対する除菌治療には一定の効果が認められ、日本では保険適用になっている。というあたりです。健康保菌者における生態的な意味についてはあんまりまとまった研究がなく、コンセンサスが得られてはいない状況なのだと思っていましたが、この部分についてももう少し調べてから執筆に参加しようと思っています。バランスよく両論並記していきたいですね。--Y tambe 2005年9月2日 (金) 03:26 (UTC)[返信]
参考までに特集記事リンクしておきます。ピロリ菌の意外な効用 Izayohi 2005年9月2日 (金) 04:26 (UTC)[返信]

ソース提示ありがとうございます。まだ日経サイエンスの記事そのものは見てませんけど、原著論文を当たってみたところ、バレット食道などの食道がん前癌病変との関係については、すでにしっかりした議論がなされているようですね。とりあえず、ざっとしたところについてstubではありますが加筆してみました。--Y tambe 2005年9月2日 (金) 11:59 (UTC)[返信]

検査の項目を加筆いたしました。記述後、スタイル変更を何度かして版が無駄に進んでしまいました。申し訳ありません。内容的にも稚拙ですので、これまで執筆された方やお詳しい方の更なる加筆・修正をお願いいたします。--Sankyoh 2006年6月9日 (金) 09:14 (UTC)[返信]

スナネズミ実験の出典について[編集]

出典・参考文献の補完ありがとうございます。本当ならば、当該部分を最初に記述した私などが行うべき作業だったもので(とは言え、元々は自分用の講義ノートとして一旦作成してたものから起こした記述だったので、原著を探しなおさないとすぐには出て来なかった)、出典を探していただいたKonowataさんに感謝します。本当に助かりました。

さて標題の件ですが、以下、2007年10月13日 (土) 17:39の版(Konowataさんがコメントとして加筆)より転記します。

Watanabeらはピロリ菌単独で「胃癌」が発生したと主張しましたが、彼らの作出した病変は除菌後数ヶ月で消失することから、今日では癌ではなく粘膜の過剰な再生(異所性増殖性腺管;heterotopic proliferative gland)と考えられています。現在、胃癌の動物モデルとして汎用されているのは発がん物質投与とピロリ菌感染を組み合わせたTatematsuらのモデルであるので、出典としてはこちらの方が適切と思います。現時点では両方を併記いたします。Konowata

ご主旨は概ね了解しました。また、あらかじめ「両方併記」という点について、私も同意することを述べておきます。しかしながら、以下の論拠から私は、Watanabeらの論文も(あるいはこの論文の方が)この部分の出典として適切である、と主張しておきたいと思います(コメントだけ読んだ人に、こっちを削られても困るので、もう一方側のPOVも明記しておくということで)。

  1. 出典として挙げたいくつかの、比較的新しい総説のうち、以下のものにWatanabeの論文がスナネズミによる発癌の証明実験として引用されていますが、Tatematsuの論文は引用されていません。
    • 千葉勉 (2005 Dec). "今年のノーベル医学生理学賞は胃癌の原因菌H. pyloriの発見者に!". 実験医学 23 (19): 2926-7.
    • George M. Garrity; Julia A. Bell, Timothy Lilburn (2005). in George M. Garrity: Bergey's manual of Systematic Bacteriology, 2nd edition, Volume Two, Part C, 1168-89. ISBN 0-387-24145-0.
  2. Tatematsuらの論文の主旨は、「ヘリコバクターによる潰瘍モデルとして有用なスナネズミを用いて、胃癌の化学発がん(化学物質単独とヘリコバクターとの併用の両方で)モデルが作成できた」という報告であって。ヘリコバクター自身が「単独でコッホの原則を満たす胃がんの病原体」ということの証明実験とは言えません。この解釈を補強するために、出典として挙げてはいませんが、2005年の総説、Kodama M; Murakami K, Sato R, Okimoto T, Nishizono A, Fujioka T. (2005). “Helicobacter pylori-infected animal models are extremely suitable for the investigation of gastric carcinogenesis.”. World J Gastroenterol. 11 (45): 7063-71. PMID 16437649. を例示しておきます。この総説でも、コッホの原則を満たした証明としては、Watanabeらの実験(と、それに続くHonda et al. Cancer Res,1998Zheng et al. J Gastroenterol Hepatol. 2004)が挙げられていることも挙げておきます。
  3. なお、ヘリコバクター・ピロリ感染によってスナネズミに胃癌が生じることの証明は、上記のWatanabe, Honda, Zhengの3グループしか成功していないようです。この理由について、Zhengは使用するスナネズミの系統と、用いた菌株(臨床分離株)の種類の組み合わせによるのではないかと論じています。

このため、モデル実験系として用いるには、Tatematsuらの手法で化学発がん系と組み合わせることで、確実かつ早期に発症させる必要があると考えられます。この点からもKonowataさんが主張されている内容は正しいと思います。しかし、あくまで「コッホの原則に基づく病原性の証明」はWatanabeらをはじめとする、この3つのグループが行った実験だと解釈し、他の総説にも取り上げられているWatanabeらの論文を出典に挙げることは、十分順当な判断だと考えています。--Y tambe 2007年10月15日 (月) 03:47 (UTC)[返信]

(追記)書き忘れていましたが、Konowataさんが指摘されておられる"Heterotopic proliferative glands"である、ということについての主張も確認しました。しかし、まだこれに関して報告しているのが少なく、ほとんどTatematsuらのグループだけのように思われました(pylori gerbil Heterotopic proliferative glandsでのPubMed検索結果、6件中5件がTatematsuらによる)。コンセンサスを得る見解と言えるかどうかは、もう少し様子を見てから判断すべきではないかな、と思ってます。--Y tambe 2007年10月15日 (月) 03:58 (UTC)[返信]
Y tambeさん、お手数をかけたようで申し訳ありません。自分のコメントを改めて読み返しますと、ずいぶん言い過ぎてますね。それに勘違いもありました。まず初めにお認めしなければならないのは、「コッホの原則を満たした」という文脈において、Tatematsuらの報告が最善の出典とは言えないことです。Tatematsuはスナネズミ胃癌モデルの研究業績によって平成18年度の高松宮妃癌研究基金学術賞を受賞しているようですが、実験モデルの確立と、IARCが求めた『動物実験による疫学的知見の補完』の要求を満たすという点は、仰るとおり別個の問題と思われます。よってひとまず出典からは外します。
ピロリ単独でのスナネズミ胃癌の発生は、3グループの他にもHirayama et al. J Gastroenterol, 1999で報告されているようです。なおHirayamaはスナネズミへのヘリコバクター・ピロリ感染を最初に報告した研究者で、上記学術賞をTatematsuと共同受賞しています。IARCによるグループ1認定後における、これら日本人研究者による業績は(日本語版Wikipediaですし)特筆すべきと思いますので、「スナネズミピロリ感染の初報告(Hirayama)」と「胃癌モデルの確立(Tatematsu)」について後日、短く加筆させて頂きます。というわけで、お手間を取らせたこと改めて謝罪いたします。Konowata 2007年10月16日 (火) 14:16 (UTC)[返信]

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