ドラマティック・レイン
「ドラマティック・レイン」 | ||||
---|---|---|---|---|
稲垣潤一 の シングル | ||||
初出アルバム『Shylights』 | ||||
B面 | 蒼い追憶 | |||
リリース | ||||
規格 | シングル・レコード | |||
ジャンル | ポップス | |||
時間 | ||||
レーベル | EXPRESS | |||
作詞・作曲 |
秋元康(作詞) 筒美京平(作曲) | |||
チャート最高順位 | ||||
稲垣潤一 シングル 年表 | ||||
| ||||
「ドラマティック・レイン」は、稲垣潤一の楽曲。自身の3作目のシングルとして、EXPRESSからシングル・レコードで1982年10月21日に発売された。
解説[編集]
「雨のリグレット」(チャート65位)でデビューした稲垣だったが、2作目「246:3AM」はチャートインしなかったため、レコード会社はヒットメーカーの筒美京平に作曲のオファーをする[1]。筒美は稲垣がデビューした時に、所属事務所から作曲の依頼を受けていたが断っていた[1]。今回、再度のオファーを受諾し、メロディーを完成させる。
高校在学中に放送作家の仕事を始めた秋元康は、やがてその仕事に物足りなさを感じ、1981年10月、23歳のときにAlfee(現・THE ALFEE)のシングルB面曲「言葉にしたくない天気」で、作詞家としての活動を開始する[2]。しかししばらくは作詞の仕事も少なく、ヒット曲もない状態だった。
筒美の曲ができあがった後、レコード会社は、秋元を含めた3人の作詞家が曲に詞を書くコンペを行う[1][3]。協議の結果、秋元の詞が最も評価が高く採用となり、シングルA面曲での発売が決定する[1]。
稲垣の声質を活かしたミディアムテンポのAORナンバーに仕上がった本作は[1]、チャート最高位8位、半年にわたりチャートインするヒットとなり[4]、稲垣にとって、また秋元にとっても初のヒット曲となる。なお秋元は本作のヒットで手にした作詞印税でBMWを購入し、「ドラマティック・レイン号」と名付けて乗っていた、というエピソードも残されている[5][6]。
このヒットにかけていた東芝EMIのディレクター重実博は(この曲がヒットしなかったらやめようと思っていた)[7]、湯川れい子にも作詞依頼していたが、湯川が仕上げた作品にOKが出ず再考している間に、秋元康に決まった[8]。
また、アレンジも別アレンジのものができあがっていたが、「あれ?」「ちょっと違うね」となり、重実が上司に「もう1回やらせてください」と頼み込み、結果船山基紀のアレンジに決まった[7]。
収録曲[編集]
収録アルバム[編集]
- Shylights (#1)
- 稲垣潤一 (#1)
- COMPLETE (#1)
- NEW BEST NOW (#1)
- NEW BEST NOW COMPLETE (#1)
- TRANSIT (#1、#2)
- Revelation (#1、#2)
- Super Best Collection (#1)
- Love Beat Best Collection〜ドラマティック・レイン〜 (#1、#2)
- コンプリート・シングル・コレクション (#1)
- Rainy Voice 〜greatest hits & mellow pop〜 (#1)
- THEME SONGS (#1)
プロモーション[編集]
- テレビ披露
放送日 | 番組名 | 放送局 | 出典 |
---|---|---|---|
2022年11月5日 | ミュージックフェア | フジテレビ | [9] |
カバー・コラボレーション[編集]
- ドラマティック・レイン
-
- ダークダックス(1990年) - アルバム『ダークダックス40thアニバーサリー・アルバム』収録。
- 香坂みゆき(1991年) - アルバム『CANTOS3』収録。
- Tim Hardin Trio(1993年) - アルバム『JAZZで聴く…僕ならばここにいる』収録。インストカバー。
- 近藤嘉宏(1998年) - アルバム『近藤嘉宏 plays 筒美京平』収録。インストカバー。
- 中森明菜(2008年) - アルバム『男と女 -TWO HEARTS TWO VOICES-』収録。稲垣とのデュエット。
- 城詰秀尊(2008年) - アルバム『J-POP Happy Drive Mix〜Rainbow Rose Edition〜』収録。
- Emi Evans(2012年) - アルバム『On/Off〜The Covers〜』収録。英語詞カバー。
- タケカワユキヒデ(2013年) - アルバム『THE REBORN SONGS〜LEGEND〜』収録。
- JUJU(2021年) - アルバム『筒美京平SONG BOOK』収録。
脚注[編集]
- ^ a b c d e 『筒美京平ヒットストーリー 1967‐1998』白夜書房、1998年、163頁頁。ISBN 4-89-367563-X。
- ^ 久保田泰平 (2010年5月23日). “その時歴史は動いた 第13回-秋元康”. bounce 320号 (2010年4月25日発行). TOWER RECORDS. 2015年3月10日閲覧。
- ^ “Musicman's RELAY 第86回 秋元康”. Musicman-NET. エフ・ビー・コミュニケーションズ (2010年5月13日). 2021年8月28日閲覧。
- ^ 『オリコンチャート・ブック アーティスト編』オリジナルコンフィデンス、1988年、50頁頁。ISBN 4-87-131021-3。
- ^ 『筒美京平ヒットストーリー 1967‐1998』白夜書房、1998年、164頁頁。ISBN 4-89-367563-X。
- ^ “『1番ソングSHOW』 昭和vs平成 雨の名曲トップ5”. TVでた蔵. 2015年3月10日閲覧。
- ^ a b “稲垣潤一インタビュー/「ドラマティック・レイン」の別アレンジの存在と当時のレコーディング事情|『A面に恋をして』より”. Rittor Music. (2018年3月5日). オリジナルの2020年10月31日時点におけるアーカイブ。 2020年10月31日閲覧。
- ^ 『女ですもの泣きはしない』湯川れい子著、角川書店、2018年10月19日、ISBN-10: 4041066298、ISBN-13: 978-4041066294、190-191頁。
- ^ “MUSIC FAIR【稲垣潤一・中島美嘉・ジェジュン・yama】🈑🈖”. Gガイド.番組表. IPG. 2022年11月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月5日閲覧。