シャールジャ

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シャールジャ首長国
إمارة الشارقةّ
Emirate of Sharjah
アラブ首長国連邦の旗
Skyline of シャールジャ首長国
シャールジャ首長国の旗
シャールジャ首長国の紋章
紋章
Location of シャールジャ首長国
シャールジャの位置 黄緑色の地域
シャールジャの位置 黄緑色の地域
北緯25度26分 東経55度23分 / 北緯25.433度 東経55.383度 / 25.433; 55.383
アラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦
首長国 シャールジャ首長国
首都 シャールジャ市
最大都市 シャールジャ市
政府
 • 首長名 スルターン・ビン・ムハンマド・アル=カースィミー英語版
面積
 • 合計 2,590 km2
人口
(2019年)
 • 合計 2,374,132人
等時帯 UTC+4
ISO 3166-2 AE-SH

シャールジャアラビア語: الشارقة‎、 al-Shārqa, Sharjah)は、アラブ首長国連邦を構成する首長国のひとつ。

概要[編集]

シャールジャ首長国は、アラブ首長国連邦を構成する首長国のひとつで、ドバイの東、ペルシア湾岸にほぼ16km、内陸部に向かって80km以上にわたって広がっている。加えて、東海岸には、オマーン湾と境を接するシャールジャ首長国所属の3つの飛び地、カルバホール・ファッカーン、ディッバーがある。面積ではアラブ首長国連邦で3位、ペルシア湾とオマーン湾に跨る唯一の首長国である。

シャールジャ首長国は2590km²の面積を有し、これは、島嶼部を除く連邦全体の面積の3.3パーセントに相当する。人口は2008年で約80万人であったが、外国人労働者の流入で急激に人口が増加しており、2019年で約240万人となっている。シャールジャ市はドバイからは15kmと近く、最近ではドバイのベッドタウンとして発展しており、数々の高層ビルが建設されており、ドバイと連続した都市圏を形成している。また、住民の多くがインドをはじめとした南アジア出身の外国人である。

地域[編集]

シャールジャ首長国内には重要なオアシス地帯がいくつかあるが、その中でももっとも有名なのはザイドであり、そこでは肥沃な土壌を利用した広大な農園や果樹園が広がっている。

ホール・ファッカーンはシャールジャ首長国の東海岸における主要なとなっている。沖合のサー・アブー=ヌワイル島はシャールジャ首長国に属し、さらにイランが保持しているアブー・ムーサー島の領有権も主張している。

シャールジャ首長国の領域内には、シャールジャ領に囲まれるようにしてオマーン飛地領であるマドハー州があり、さらにマドハー州の中にシャールジャ首長国に属するアラブ首長国連邦の飛地領のナフワがある。

歴史[編集]

シャールジャはアラブ首長国連邦の中でも最も古くから繁栄した地域であった。18世紀オマーン方面からイラン海岸部に移ったもののイランを追放されたアル=カースィミー一族がこの地の海岸線地区で勢力を確立し、1727年に独立を宣言した(アル=カースィミー一族はラアス・アル=ハイマの首長にもなる)。1820年イギリスラアス・アル=ハイマウンム・アル=カイワインアジュマーン、シャールジャ、ドバイの5つの首長国との間で平和協定が締結される。この協定は、オスマン帝国の影響をこの地から排除し、湾岸の海賊行為を防ぐ目的であった。

1971年、イギリスが撤退、シャールジャはアラブ首長国連邦への参加を決定した。現在の首長はスルターン・ビン・ムハンマド・アル=カースィミー英語版

隣接行政区画[編集]

飛び地[編集]

基礎自治体[編集]

  1. シャールジャ市
  2. Al Bataeh
  3. Dhaid
  4. Al Madam
  5. ディバ・アル・ヒスン
  6. Al Hamriyah
  7. ホール・ファッカーン
  8. カルバ
  9. Mleiha

交通[編集]

シャールジャ市内のハーリド港やホール・ファッカーン港、シャールジャ国際空港が諸外国との間を結ぶほか、高速道路が近隣の首長国との間を結んでいる。

宗教[編集]

シャールジャは連邦構成国中最も厳格なイスラム教国であり、首長国内では一切の酒類の販売が禁止され、飲酒も禁じられている。肌の露出にも厳しく、大学などの学校も男女別になっている。開放的なドバイとは対照的な国である。

ギャラリー[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]