サーカスティックフリジヘッド

サーカスティックフリンジヘッド
保全状況評価
	LEAST CONCERN; (IUCN Red List Ver.3.1 (2001));
分類
学名
	Neoclinus blanchardi Girard, 1858
和名
	サーカスティックフリジヘッド; サーカスティックフリンジヘッド; サーカスティック・フリジヘッド; サーカスティック・フリンジヘッド
英名
	Sarcastic fringehead

サーカスティックフリジヘッド (学名:Neoclinus blanchardi) は、スズキ目に属する海水魚^[1]。

エイリアンフィッシュの名で有名。サーカスティックとは「皮肉な」ということであり、ニヤリとした表情が由来。フリンジヘッドとは頭についたアンテナのような皮弁が由来。^[2]

分布[編集]

アメリカのカリフォルニア州からメキシコのバハ・カリフォルニア州セドロス島までの温帯海域^[3]。

形態[編集]

体長25cm-30cm^[3]。体は細長く、頭が大きい^[4]。眼の上の皮弁にはうなじがない。周りの様子を探る器官があると考える。オスの口は非常に大きく、頬は伸縮性がある膜状で、それが横長の顎につながっていて、口を開くと同時に頬も広がる。^[5]舌は紫色で歯は2列あり、口の周りに蛍光の黄色い縁取りがある。体色は赤みがかった茶色から灰色のまだら模様で、顔には薄い白色の斑点が入る^[4]。背鰭は長く尾鰭付近まで達し、金色に縁取られた暗色の眼状紋をもつ^[4]。

生態[編集]

沿岸部の水深3-73mの砂泥底、岩場に生息^[3]。岩穴や貝殻、空き缶などのゴミなどを巣としている^[4]。縄張り意識が強く、縄張りに入った生き物を手当たり次第攻撃する^[6]。同種のオス同士の縄張り争いの時は、大きな口を押し合い大きさ比べをし、それでも勝負がつかないと噛みつき合う^[6]。待ち伏せ型の捕食者で、小魚、エビなどを食す。イカの卵を捕食することも知られている^[4]。メスは岩陰などに約3000個の粘着性のある卵を産み、オスが守る^[3]^[4]。寿命は6年ほどと考えられている^[3]。

人との関わり[編集]

食用にはされない^[6]。

日本では、葛西臨海水族園でのみ唯一飼育されている^[7]。過去にはサンシャイン水族館でも飼育されていた。

脚注[編集]

^ “WoRMS - World Register of Marine Species - Neoclinus blanchardi Girard, 1858”. www.marinespecies.org. 2023年6月6日閲覧。
^ “エイリアンよりエイリアン。口を開けるすごいことになる「サーカスティック・フリンジヘッド」”. カラパイア. 2023年6月10日閲覧。
^ ^a ^b ^c ^d ^e “Neoclinus blanchardi, Sarcastic fringehead”. www.fishbase.se. 2023年6月6日閲覧。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f Pacific, Aquarium of the. “Sarcastic Fringehead” (英語). www.aquariumofpacific.org. 2023年6月6日閲覧。
^ “エイリアンよりエイリアン。口を開けるすごいことになる「サーカスティック・フリンジヘッド」”. カラパイア. 2023年6月10日閲覧。
^ ^a ^b ^c “Sarcastic Fringehead” (英語). Oceana. 2023年6月6日閲覧。
^ “まるでエイリアン!? サーカスティックフリンジヘッド”. 東京ズーネット TOKYO ZOO NET. 2023年6月6日閲覧。

参考文献[編集]

『ぬまがさワタリのゆかいないきもの図鑑』、西東社、2018年、183頁。2023年6月4日利用。