グランド・セフト・オート・サンアンドレアスの登場人物

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本項ではロックスター・ゲームズのテレビゲーム『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス』(GTA:SA)の登場人物について解説する。

日本語名は日本語版に準拠する。また、声優は日本語版に記事がないものは原則として英語版へリンク。

主人公とその家族[編集]

カール・ジョンソン(Carl "CJ" Johnson) / シージェイ
声 - ヤング・メイレイ
本作の主人公。通称:CJ(シージェイ)。
ロスサントスの黒人貧民地区にあるグローブストリート出身の黒人青年。兄スウィート率いる、地元ストリートギャング「グローブストリート・ファミリーズ」に所属するギャングスターであったが、5年前にギャング間抗争による弟ブライアンの死を受けてリバティーシティに移住していた。同地ではマフィアのジョーイ・レオーネ[注釈 1]の下で働いていたが、母の死を聞いて地元に帰ってきたところから物語は始まる。
スウィート(Sean "Sweet" Johnson)
声 - Faizon Love
CJの兄(ジョンソン一家の長)。グローブストリート・ファミリーズのリーダー。本名ショーン・ジョンソン
地元と家族を第一に考える黒人男性。地元ギャング「グローブストリート・ファミリーズ」のリーダーとして街と仲間のことを思いやり、敵対組織との抗争を厭わない。弟CJの能力を評価しているものの、地元と家族を捨てた臆病者や裏切り者と見なしており、軽んじることが多い。悪く言えば損得勘定に疎く、CJの慎重意見も軽視するがゆえに敵の謀略に乗りやすい。また排他的であり、妹ケンドルの恋人シーザーを黒人でないという理由で嫌っている。
CJ不在の5年間でドラッグが蔓延して衰退したグローブストリート・ファミリーズを立て直すべく、戻ってきたCJと奮闘する。再興の展望が見えてきた矢先、悪徳警官テンペニーの差し金による幹部のスモークやライダーの裏切りで刑務所に入れられる。以降、テンペニーがCJを操作するための人質として扱われる。
物語終盤ではトレノの働きかけで釈放される。この時点でかなりの成功を収めていたCJから、地元を捨てて一緒に働くことを打診されるが、一顧だにせず拒絶し、さらに荒廃した地元に帰る。結局、兄を見捨てられないCJの手助けを得ることで、グローブストリート・ファミリーズを再始動させ、敵のシマを奪って勢力を拡大し、再興させる。
ケンドル・ジョンソン(Kendl Johnson)
声 - Yo-Yo
CJの妹。シーザーの恋人。
ギャングファミリー生まれだが聡明さを見せる若い黒人女性。家業としてのアウトローな生活に嫌気が差しており、長兄スウィートと対象的に、兄CJの成功を肯定する。シーザーとは深く愛し合っているもののスウィートから反対されており、これも仲を認めたCJの方を慕う理由になっている。
物語序盤においてCJに恋人シーザーを引き合わせ、2人が親友となるきっかけを作る。以降、テンペニーの策謀でCJらが危機に陥る中にあってはシーザーに匿われ、共に過ごす。舞台がサンフィエロに移ると不動産経営に興味を示し、ガレージ経営に関わる。
ビバリー・ジョンソン(Beverly Johnson)
CJの母親。故人。
物語開始の少し前、バラスがジョンソン家を襲撃した際に銃撃に巻き込まれて死亡する。この件をきっかけにCJは再びロスサントスに戻ることを決意する。
ブライアン・ジョンソン(Brian Johnson)
CJの弟。故人。
詳細は不明だが5年前にCJに関係する形でギャング抗争に巻き込まれて死亡した。この件をきっかけにCJは故郷を飛び出し、リバティーシティに移住した。

CJの協力者[編集]

シーザー・ビアルパンド(Cesar Vialpando)
声 - Clifton Collinsクリフトン・コリンズ・Jr
ヒスパニック系ギャング「バリオス・ロス・アステカ」のリーダー。ケンドルの彼氏。後にCJの親友となる。
ヒスパニックの青年。車の改造やストリートレースを趣味とし、それらが特徴の「バリオス・ロス・アステカ」のリーダーに上り詰める。彼女の兄であるスウィートやCJから肌の色の違いで付き合いに公然と難色を示されても誠実に対応し、後にはCJと意気投合して親友の間柄となる。ドラッグを嫌うという点でもグローブストリート・ファミリーズの方針と一致しており、その友好組織として振る舞う。
物語序盤において中立組織バリオス・ロス・アステカのリーダーかつ、ケンドルの彼氏として劇中に登場する。上記の通りCJとはすぐに打ち解け、以降、義兄のために協力を惜しまず、結果としてテンペニーらの陰謀にCJが早期に気がつくことに貢献する。グローブストリート・ファミリーズが壊滅するとCJの依頼でケンドルを匿い、また協力者として従姉妹のカタリーナを紹介する。しかし、バリオスもまたバゴスの策謀で内部分裂やシマを乗っ取られ、自身もロスサントスからの逃亡を余儀なくされる。以降はテンペニーの監視下で身動きが取れないCJに代わって、裏切り者のスモークらの調査を行い、その結果、ロコ・シンジゲートを暴く。また、CJがサンフィエロでガレージ経営を始めるとその知識や技術を生かして参加し、車の修理や収集を行う。
カタリーナ(Catalina)
声 - Cynthia Farrell
シーザーの従姉妹。『III』の主要登場人物。バッドランドにおけるCJの協力者。
感情の起伏が非常に激しく、暴力的なヒスパニック系の若い女性。感情が高ぶるとスペイン語訛りの罵詈雑言を吐く。物語前半でロスサントスから追いやられたCJのために、シーザーが紹介した協力者だが、その気性の激しさと無謀な犯罪計画で逆にCJを振り回す。やがて無謀なミッションをこなしていくCJに惚れ込み、一方的に恋愛感情を抱くようになるが、CJにその気がないことから不満を持って一方的に振った後、クロード(GTA3の主人公)の恋人となって袂を分かつ。しかし、強い未練があり、バッドランドでのストリートレースを挑んだり、クロードとの情事中に電話を掛けてくるなどの嫌がらせを繰り返す。ストリートレースに負けた結果、サンフィエロのガレージの権利をCJに渡すことで舞台はサンフィエロに移る。また、その後、クロードと共にリバティーシティへ向かい、物語から退場する。
GTA3の主要人物(最終的な敵役)であり、カタリーナのエピソードは、GTA3の主人公クロードの前日談にもなっている。
トゥルース(The Truth)
声 - Peter Fondaピーター・フォンダ
ヒッピーの老人。バッドランドからサンフィエロにおけるCJの協力者。
フリントカウンティの農場で麻薬の栽培を行っている老人。陰謀論者でもあり、唐突に国家や宇宙人に関する荒唐無稽で意味不明な話を展開し、回りを戸惑わせる(しかし、後の展開で部分的には事実であることが示される)。テンペニーに脅迫されて栽培した麻薬を収奪されている。
バッドランドにて、テンペニーの命令を受けて仕事を手伝うことになったCJと出会う。以降、共にテンペニーの被害者としてCJに仕事を頼み、後には麻薬取締局に麻薬畑を見つけられたこともあって、サンフィエロに一緒に移る。そしてガレージ経営に必要な人脈としてゼロやジェスロ、ドウェインを紹介し、自身は何処かへ消える。
物語後半では何度かCJの前に登場し、軍基地に潜入させて軍事機密のジェットパックを奪わせたり、軍が厳重に輸送中の緑色の謎の物体を強奪させたり、友人のケント・ポールらの救助を求めたりする。
ウージー(Woozie)
声 - James Yaegashi
チャイニーズマフィア「トライアド(三合会)」系のギャング「マウンテン・クラウド・ボーイズ」のボス。サンフィエロ以降におけるCJの協力者。
視覚障害を持ち、常にサングラスを掛けた中国系の男。サンフィエロの中国人街を拠点に賭博場を経営する。組織の長として有能な人物で、組織内では「幸運の土竜(もぐら)」の異名を持ち、部下たちから慕われる。目が見えないにもかかわらず、悪路をカーレースで走破したり、テレビゲームでCJに勝利するなど常人離れした一面を持つ。一方で部下とのゲームでは、彼を慕う部下が八百長で負けている(本人は八百長で勝たせてもらっている自覚はない)。
レッドカウンティのカーレースでCJと知り合い、その腕を認めてサンフィエロを訪れた際には声をかけるように言って別れる。後に舞台がサンフィエロに移ると、いくつかのビジネスをCJに任せるようになり、良好なビジネスパートナーとしての関係を築く。その後、ラスベンチュラスに「フォードラゴンズ・カジノ」を造ると黙ってCJを共同経営者に据えて彼を驚かせる。物語終盤のCJのロスサントスへの帰還やマッドドッグ邸の奪取も後援する。
ゼロ(Zero)
声 - David Crossデヴィッド・クロス
サンフィエロのラジコンショップの経営者。28歳。
いわゆるナード(オタク)の青年。「グレートA」「最高の天才」を自称し、通信衛星システムにハッキングを仕掛けられるなど、電子機器に関する知識・技術が高い。童貞。かつて科学コンクールで、同業者バークレーに勝利し、以来、互いに本物の武器を搭載したラジコンで抗争している。
トゥルースの知り合いで、CJとは彼を介して出会う。CJにバークレーとの抗争を手伝ってもらい、彼の撤退後は、電子機器のプロとして協力する。カリギュラスカジノの金庫破りにおいても後方支援を行っているが、強盗の終わりにゼロのせいでバークレーに情報が漏れていたことがCJに発覚し、彼に殴られる。
ジェスロ、ドウェイン(Jethro & Dwaine)
声 - John Zurhellen & Navid Khonsari
自動車整備士。後にCJのガレージの従業員になる。『GTA:VC』にも端役として登場。
自動車など乗り物全般に長けた技術者のコンビ。基本的に常識人ではあるが、トゥルースとは旧知の仲で、彼の脈絡の無い言動や思想にも理解を示している節がある。元はVBの舞台であるバイスシティのボートヤードで働いていたという経歴を持ち、同店をVCのトミーが買収したことでサンフィエロにやってきたという経緯がある。
サンフィエロに舞台が移った後、ガレージ経営に必要な人材としてトゥルースの紹介を受けたCJによってスカウトされ、彼の店で働くようになる。CJが車を何台も駄目にしていることを聞くとサンフィエロのドライビングスクールを紹介する。
マイク・トレノ(Mike Toreno)
声 - James Woodsジェームズ・ウッズ
ロコ・シンジケートの幹部。実は政府工作員。
身なりの良い落ち着いた中年男性。表向きは麻薬シンジケートの幹部ながら、その正体は政府機関の工作員。曰くアメリカの敵と戦い、常にDEAFBI、各国のスパイ等から監視衛星まで様々な者から監視及び狙われているという(どこまで本当かは不明)。ロコ・シンジケートの運営も政府の任務の一環だという。
物語中盤より登場し、当初はCJらの敵と目される。CJとシーザーによるロコ・シンジケートの壊滅作戦において、搭乗していたヘリコプターを撃墜され、死亡したと思われていたが、生きており、後日、ボーンカウンティのコテージに匿名でCJを呼び出す。自らの正体を明かした後、ロコ・シンジゲートを壊滅させたことで滞った仕事の解決をCJにさせようとする。これを拒否しようとするCJに、服役中のスウィートの件を持ち出し、脅しをかけて従わせる。
舞台が再度ロスサントスに移った後も、スウィートを引き合いに出して、海軍強襲揚陸艦艦載機(VTOL戦闘機)を奪わせ、スパイ船を沈めさせるという無茶をやらせる。しかし、それを最後に今までの活躍に応えるという形でスウィートを釈放させる。
ケント・ポール(Kent Paul)
声 - Danny Dyerダニー・ダイア
著名な音楽プロデューサー。イギリスのロックバンド「ガーニング・チンプス」のマネージャー。『GTA:VC』にも登場。
音楽プロデューサーらしい調子の良い男。トゥルースの案内でマッカーと砂漠を訪れるが遭難し、CJに助けられる。ローゼンバーグの旧友でもあったため、ラスベンチュラスのマフィア抗争で調停役だった彼とCJが出会うきっかけを作る。後にはサルバトーレに人質扱いにされ、そのまま殺される予定であったがCJの機転で助かる。
マッド・ドッグの復帰に際してプロデューサーとしての手腕を発揮する。
マッカー(Maccer)
声 - Shaun Ryderハッピー・マンデーズ
イギリスのロックバンド「ガーニング・チンプス」のリードボーカル。『GTA:VC』にも登場。
所構わずに自慰行為を始めるという迷惑な性癖がある青年。ポールと砂漠で遭難したところをCJに助けられる。
ケン・ローゼンバーグ(Ken "Rosie" Rosenberg)
声 - William Fichtnerウィリアム・フィクナー
「カリギュラスカジノ」のマネージャー。フォレッリ・ファミリーの元顧問弁護士。『GTA:VC』の主要人物。通称ロージー
禿げ始めた頭髪の頼りない中年男。『VC』で成功を収めたトミーの顧問弁護士として裕福な生活を送っていたが、1992年(本作の舞台となる年)に薬物の乱用によって弁護士資格を剥奪され、ベルセッティ・ファミリーを追い出される。その後は薬物クリニックに入院して更生し、資格を回復する。その後、その来歴より[注釈 2]、リバティーシティーの大マフィアであるレオーネ、フォレッリ、シンダッコの利害調停役として「カリギュラスカジノ」のマネージャーとなる。しかし、カジノでトラブルが起きるたびに矢面に立たされる立場のため神経をすり減らしていた。
舞台がラスベンチュラスに移るとポールの知り合いという形でCJと出会う。CJこそ「フォードラゴンズ・カジノ」絡みで大マフィア間に騒動を起こさせている元凶だと気づかず、表向き抗争を鎮静化させるための仕事をCJに任せた結果、実際にはCJ及び協力関係にあるトライアドの権益を大きくしてしまう。サルバトーレの来訪後は用済みとなり、殺される手はずになっていたが、殺しを命じられたCJが機転を効かせた結果、助かる。表向きは死亡したことになり、マフィアの支配から解放される。その後はCJの提案によりマッド・ドックの会計士を務める。
マッド・ドッグ(Madd Dogg)
声 - Ice-Tアイス-T
人気ラッパー。
ロスサントス北部の高級住宅街・バインウッドに邸宅を構える壮年の黒人男性。物語序盤、オージー・ロックの依頼を受けたCJによって、ライムブックを盗まれ、さらにマネージャーを殺害される。以降、転がり落ちるように転落人生を歩み、ドラッグや酒に溺れて邸宅もドラッグ売買のギャングに奪われる。
物語後半、舞台がラスベンチュラスに移った後、再登場する。全財産をカジノで失い、飛び降り自殺を図っていたところを偶然居合わせたCJに救われ、彼の励ましを受けて更生することを誓う。その後、CJがマネージャーとなり、後日トライアドの支援を受けたCJによってロスサントスの邸宅を取り戻す。さらにオージー・ロックに奪われたライムブックもCJの活躍によって取り戻し、ラッパーとして再起する。最終的にはミリオンセラーを記録し、ゴールドレコードを受賞する。

グローブストリート・ファミリーズ[編集]

ロスサントスのギャングストリートギャング)。かつては最大勢力を誇ったが、CJが離れた後は衰退していた。

スウィート
CJの兄。グローブストリート・ファミリーズのリーダー。
#主人公とその家族
ビッグ・スモーク(Melvin "Big Smoke" Harris)
声 - Clifton Powellクリフトン・パウエル
グローブストリート・ファミリーズの古参幹部。本名メルヴィン・ハリス
ボーラーハットにメガネが特徴の肥満体の黒人男性。貧困地区のギャングメンバーにしては珍しい落ち着いた学識があるような人物で、今までに読んだ哲学の本や聖書の内容を引用して話す癖がある。CJのグローブストリートへの帰郷を喜び、彼には人生訓めいたものを説くことが多い。現在は叔父の遺産でグローブストリートから少し離れた(バラスのシマにある)家に住んでいるが、今も心はグローブストリートにあると述べる。一方でスウィートの方針に反対することもあり、特にバラスのように麻薬の扱うべきだと主張する。
物語序盤、グローブストリート・ファミリーズの再興を始めたCJらに協力する。ところが、再興の展望が見えてきた矢先にテンペニーに唆されてライダーと共に裏切ることを決め、スウィートを刑務所送りにし、CJをロスサントスから追放する。以降、バゴスやバラスと協力してロスサントスに一大勢力を築くと共に、ロコ・シンジゲートも構成し、麻薬ビジネスの成功者となる。
物語終盤、CJがロスサントスに帰還すると報復を恐れて地下に潜伏し、姿を消す。グローブストリート・ファミリーズの縄張りが一定以上になると、潜伏先が判明し、CJの襲撃を受ける。CJとの戦いに敗れ、最期は「ビッグ・スモークの名前を残したかった」という裏切りの理由を告げて息絶える。
ライダー(Lance "Ryder" Wilson)
声 - MC Eiht
グローブストリート・ファミリーズの古参幹部。本名ランス・ウィルソン
喧しい小男の黒人。重度のマリファナ中毒者。背が低いことがコンプレックスで「俺は止められない」が口癖。威勢がよく、どこまで本当かわからない自慢話をよくする。
物語序盤、グローブストリート・ファミリーズの再興を始めたCJらに協力する。ところが、再興の展望が見えてきた矢先にテンペニーに唆されてスモークと共に裏切る。その後の組織における立場は不明だが、ロコ・シンジゲートの会合に顔を出すなど、少なくとも幹部として振る舞う。最期はサンフィエロのピア69でのドラッグの取引現場をCJとシーザーに襲撃され、ボートで逃走を図るもCJとのボートチェイスの末に彼に殺害される。
オージー・ロック(Jeffrey "OG Loc" Cross)
声 - Jonathan Anderson
ラッパー。グローブストリート・ファミリーズの自称メンバー。本名ジェフリー・クロス
グローブストリート出身のお調子者の黒人。ラッパーを自称するも才能はなく、事あるごとに下手なラップを聞かせたがるため、回りからは迷惑がられる。また、「ギャングスター(ギャング)」であることも自称するが、スウィート達からは仲間(ギャング)と認められていない。本人は"Loc"を「ロック」ではなく「ロゥク」と読ませたがっている。
スウィート達に認めて貰おうと様々な罪(車泥棒や駐車違反などの軽犯罪)を犯して服役していたが、CJの帰郷と同時期に出所する。出所時は保護観察中で、社会復帰の一貫としてバーガーショット(ファーストフード店)の掃除係として働かされる。
ラッパーとして成り上がるためにCJにマッド・ドッグのライムブックを盗ませ、さらに彼のマネージャーを殺害させる。その後、スモーク達の裏切りが発生するが、スモークに取り入って保身を図る。CJがロスサントスを離れている間に、マッド・ドッグのライムブックによってラッパーとして成功を収めるが、マッド・ドッグの依頼を受けたCJに襲撃され、ライムブックを取り返される。その後は不明。
Bダップ(Mark "B-Dup" Wayne)
声 - The Gameゲーム
グローブストリート・ファミリーズの古参メンバー。本名マーク・ウェイン
かつてビッグ・ベアとコンビを組み、敵組織から恐れられた人物。しかし、CJが不在の5年間の間にドラッグの密売に手を出すようになり、相棒のビッグ・ベアも薬漬けにして奴隷扱いし、私服を肥やしていた。CJのロスサントス追放後はスモーク共々バラスと協力して大々的にドラッグの密売を行い、グレンパークに新居を買うなどの順風満帆の生活を送る。その後、CJが帰還すると屋敷を襲撃され、追い詰められてスモークが人間不信に陥っていることを白状する。その後、やって来たビッグ・ベアにドラッグを餌にしてCJ達を殺させようとするが、ファミリーの誇りを取り戻したベアからは拒絶され、逆に殴り倒される。
ビッグ・ベア(Barry "Big Bear" Thorne)
声 - Big Boy
グローブストリート・ファミリーズの古参メンバー。本名バリー・ソーン
通称の「ビッグ・ベア(大熊)」らしい大柄な体格の黒人男性。かつてBダップとコンビを組み敵対組織を恐れさせたが、CJが不在の5年間の間に麻薬漬けにされ、今は腑抜けになっている。ドラッグを餌にBダップの言いなりになっており、往時の姿を失っている。
物語終盤では帰還したCJがBダップを追い詰める中で登場し、BダップにCJを殺すように命じられるも、ストリートの誇りを思い出し、逆にBダップを殴り倒す。その後、スウィートに連れられ、更生施設に入る。
エメット(Emmet)
声 - Eugene Jeter J
グローブストリート・ファミリーズ系のセビル・ファミリー(Seville Boulevard Families)所属の武器商人。
黒人の老人。グローブストリート・ファミリーズが用いる武器の卸しを担うが、扱う商品は旧式で質も悪く、「博物館に飾ってあるような物」と揶揄される。また、認知症ぎみで、自分が銃を暴発させたにもかかわらずにその場に居合わせたCJ達を犯人扱いしたり、更にはCJを死亡したブライアンと間違える。

C.R.A.S.H.(クラッシュ)[編集]

ロスサントス市警の組織犯罪対策課。通称の"C.R.A.S.H."はCommunity Resources Against Street Hoodlums(組織犯罪対策課)の略称である。

フランク・テンペニー(Officer Frank Tenpenny)
声 - Samuel L. Jacksonサミュエル・L・ジャクソン
C.R.A.S.H.所属の警官。本作における最終的な敵。
警察という立場を利用して管轄地域のギャングらを脅迫し、多額の金銭を得ている黒人の悪徳警官。他にも脅迫で汚い仕事をさせ、不当な利益を得ている。本作における出来事の元凶であり、最終的に彼を殺して復讐を完了することが目的となる。
本編開始の直前、自身の汚職を告発しようとしていた同僚のペンデルベリーをギャングに殺されたように見せかけて殺害する。その後、ロスサントスに帰ってきたCJと偶然再会し、ペンデルベリー殺害に使った拳銃を彼に渡すことでその罪を擦り付ける。以降、しばしば現れてはCJを脅して汚い仕事を行わせ、CJの活躍でグローブストリート・ファミリーズが再興すると、幹部のスモークらを唆して裏切らせ、破滅させる。今度は逮捕したスウィートを人質にCJに命令を行い、自身の汚職の証人の殺害や、同じく脅迫下にあるトゥルースの麻薬ビジネスの手伝いをさせる。
物語終盤ではヘルナンデスの裏切りで再び立場が危うくなり、CJの殺害を狙うが失敗し、相棒のプラスキーを失って追い込まれていく。裁判に至るが裏から手を回して証拠不十分で不起訴にすることに成功し、逃げおおせる。それによって生じた暴動下でCJがスモークを殺害すると、スモークの金の横取りとCJの殺害を狙うが失敗し、最期は消防車でのカーチェイスの末に橋から転落して死亡する。
エディ・プラスキー(Officer Edward Pulaski)
声 - Chris Pennクリス・ペン
C.R.A.S.H.所属の警官。テンペニーの相棒。
粗暴且つ攻撃的な白人警官。相棒のテンペニーと共に警官という立場を利用した汚職で不当な利益を得ている。相棒だが明らかにテンペニーに気後れしており、パシリのような扱いも甘んじて受ける。
物語序盤より登場し、基本的にはテンペニーと一緒に行動する。物語終盤、テンペニーの命令でCJと裏切り者のヘルナンデスを殺害しようとする。CJに殺害したヘルナンデスの死体を埋める墓穴を掘らせている中で、蘇生したヘルナンデスから不意の攻撃を受けてCJの自由を許してしまう。逃走しようとするが、追いつかれ、最期はCJに殺害される。
ジミー・ヘルナンデス(Jimmy Hernandez)
声 - Armando Riesco
C.R.A.S.H.所属の警官。
ヒスパニック系の若い新任警官。3年巡査を務めた後、C.R.A.S.H.に配属される。元は熱意ある真面目な警官であったが、テンペニーの部下になった直後に、彼に命じられて先輩警官のペンデルベリーの殺害の実行犯になり、以降はそれ自体を弱みとして唯唯諾諾と彼に従うようになる。テンペニーやプラスキーと共に行動することが多く、ほぼ彼らのパシリような扱いになっている。
物語終盤、良心の呵責から密かにテンペニーらを裏切り、上層部に汚職を密告する。しかし、テンペニーにはバレており、ラスベンチュラス郊外の荒野にてプラスキーの手で殺害される。
ラルフ・ペンデルベリー(Ralph Pendelbury)
C.R.A.S.H.所属の警官。故人。
テンペニーの同僚警官。テンペニーらの汚職を告発しようとしていたため、物語開始の直前に彼らにギャングの仕業に見せかけて殺される。

犯罪組織の人物[編集]

ロスサントスのギャング[編集]

ケイン(Kane)
バラスの幹部。
CJの母親の殺害に関わっていたと見られる人物。仲間の葬儀を行っていたところをCJらに襲撃され、殺害される。
ビッグ・ポッパ(Big Poppa)
バゴスの幹部。麻薬の売人。
バゴスの拠点となったマッド・ドッグ邸を根城とする人物。物語終盤のマッド・ドッグ邸の奪取の際に、CJらの急襲を受け、殺害される。

トライアド[編集]

漢字で三合会とも書く、中国系ギャング(チャイニーズマフィア)。本拠は中国本土であり、作中ではその配下でアメリカを拠点とする複数の組織が登場し、それらを総称して「トライアド」と呼ばれている。

ウージー
トライアド系ギャング「マウンテン・クラウド・ボーイズ」のボス。
#CJの協力者
ガッピー(Guppy)
「マウンテン・クラウド・ボーイズ」のメンバー。
ウージーに関わる様々なシーンで盲目の彼のサポート役として登場する人物。カリギュラスカジノへの強盗でもサポートを行う。マッド・ドッグ邸の奪還にも参加するが、プレイ次第で死亡することがある。
ラン・ファーリー(Ran Fa Li)
トライアド系ギャング「レッド・ゲッコー・トング」のボス。「フォードラゴンズ・カジノ」の共同経営者の1人。
肥満体の中年男性。「ウー」という唸り声や咳払いしか発さず、しかし、部下はそれだけで何を言いたいのかを理解しており、CJには半ば部下が通訳に入る感じで自分の考えを伝える。ウージーと関係が深く、暗殺者に命を狙われていたところを、彼の紹介でCJと知り合い助けてもらう。後の「フォードラゴンズ・カジノ」の共同経営者の一人でもある。
スージームー(Su Xi Mu)
声 - Richard Chang
ラン・ファーリーの部下。
ラン・ファーリーと行動を共にする人物で、唸り声や咳払いにしか聞こえない彼の言葉を理解し、通訳のように相手に伝える役目を担う。

ロコ・シンジケート[編集]

サンフィエロを拠点とする麻薬シンジケート。ビッグ・スモークらも関わっており、そのためにCJは組織の調査及び壊滅を狙う。

マイク・トレノ
ロコ・シンジケートの仕切り役。
#CJの協力者
ジジー・B(Jizzy B)
声 - Charlie Murphy
サンフィエロの成人向けクラブ「ジジーズ プレジャードーム」の経営者。ロコ・シンジケートの仲介役。
紫のスーツを着込んだ派手な男。サンフィエロのポン引きの元締めでもあり、多数の娼婦を囲い込んでいる。ロコ・シンジゲートの調査のために潜入してきたCJに心を許し、幾つかの仕事を依頼する。最終的には組織の情報がある携帯電話を狙ったCJの襲撃を受け、殺害される。
ティーボーン・メンデス(T-Bone Mendez)
声 - Kid Frost
サンフィエロのヒスパニック系ギャング「サンフィエロ・リファ」のリーダー。ロコ・シンジケートの用心棒。
特にジジー・Bの警護を行っている用心深い男。ジジー・Bに急接近してきたCJを不審に思い警戒する。結局、自身の不在時にジジー・Bは襲撃され、殺害される。間もなくしてサンフィエロのピア69でライダーと取引を行っていたところをCJとライダーに襲撃され、射殺されて海に落とされる。

ラスベンチュラスに関係するマフィア[編集]

ラスベンチュラスではリバティーシティ―を拠点とするイタリア系の大マフィアであるレオーネ、フォレッリ、シンダッコの3つが権益を争っている。名目上は3組織で「カリギュラスカジノ」を所有し、元フォレッリの弁護士であるケン・ローゼンバーグを利害調整役として信任している。

ここにトライアドが「フォードラゴンズ・カジノ」として参入したことで三者のバランスが崩れて抗争が始まり、CJが介入することになる。

ケン・ローゼンバーグ
#CJの協力者
サルバトーレ・レオーネ(Salvatore Leone)
声 - Frank Vincentフランク・ヴィンセント
リバティーシティの大マフィア「レオーネ・ファミリー」のボス。『III』の主要登場人物。
大マフィアの長らしい落ち着いた老練な男。ジョニーの死によってラスベンチュラスにおけるシンダッコ・ファミリーの影響力が低下したことを見計らい、「カリギュラスカジノ」を買収すべくラスベンチュラスに来訪し、自ら指揮を取る。ローゼンバーグからCJを紹介されると、彼が息子ジョーイの下で働いていた縁を知り、その手腕を見込んでフォレッリとの抗争を手伝わせる。結果としてシンダッコとフォレッリが弱体化してラスベンチュラスの権益を独占したかのようになるが、直後にカリギュラスカジノをCJとトライアドに襲われて多額の損害を被る。その後、CJに仲間や兄弟全員に報復を行うと電話で脅迫してくるが、登場はしない[注釈 3]
マリア
サルバトーレの愛人。『III』の主要登場人物。
妖艶な若い美女。サルバトーレと共にラスベンチュラスに来訪し、常に彼に侍っている。
ジョニー・シンダッコ(Johnny Sindacco)
声 - Casey Siemaszkoケイシー・シーマツコ
シンダッコ・ファミリーの幹部で、ボスの息子。
ファミリーのラスベンチュラスにおける権益を担当する青年。新たに参入してきた「フォードラゴンズ・カジノ」の経営に対する妨害工作を行ったため、経営主体であるトライアドに捕まり、CJから車のボンネットに縛り付けられた状態でラスベンチュラスの街を猛スピードで駆け抜けるという拷問を受ける。情報を吐いて解放されるも、心身共に衰弱して病院に入院する。この状態を好機と見たフォレッリ・ファミリーから今度は命を狙われるが、今度は調停役のローゼンバーグの依頼を受けたCJによって命を助けられる。その後は回復しつつあったが、ローゼンバーグの紹介でCJに引き合わされた歳に、先のトラウマが引き起こされ、心停止を起こしてそのまま死亡する。
直接は登場しないが、父であるファミリーのボスは『LCS』に登場するポーリー・シンダッコである。
フォレッリ・ファミリーのボス
劇中には直接登場しないが、ラスベンチュラスの騒動で裏で糸を引く人物。ラスベンチュラスで指揮をとるジョニーの入院を同地の権益独占の好機と見て、その暗殺を部下に指示する。結果としてジョニーが死ぬものの、機先を制したサルバトーレに権益を奪われてしまう。そこで今度はサルバトーレの暗殺を企むが、サルバトーレの依頼を受けたCJに暗殺部隊を壊滅させられた上に、さらにリバティーシティの本拠「セント・マークス・ビストロ」をCJに襲撃され、抗争に敗北する。

その他のマフィア[編集]

スネーク・ヘッド(Snake Head)
ベトナム系ギャング「ダナンボーイズ」のリーダー。
CJが貨物船を襲撃した際に刀を使って応戦するも、敗死する。

ガールフレンド[編集]

本作では6人のガールフレンドと付き合うことができる。デフォルトで特典があり、さらに愛情度を高めることで車両やスーツといった追加特典もある。殺したり殴ったりすると2度と会えなくなる。

デニスとミリーはミッション進行上で自動的に付き合うことになるが、他の4名は直接会う必要がある。またその4名には男性の好みがあり、条件を満たさないと付き合うことはできない。 ただし、秘密パッケージのオイスター集めを完了すると無条件で付き合えるようになる。

デニス・ロビンソン(Denise Robinson)
声 - Heather Alicia Simms
グローブストリートの住人である黒人少女。
自らを好奇心旺盛と称する活発な女性。グローブストリートの住人であるにもかかわらず、グローブストリート・ファミリーズの敵対ギャングであるバゴスと関係を持つ。また、ドライブバイ(車上射撃)が趣味であり、デートが始まると「ドライブバイがしたい」と言い出す(「バラス」や「バゴス」や「アステカ」の近くを通ると攻撃する)。他の5名と違い、体型も魅力も関係なく付き合えるが、ロスサントスにいる間はどこにいてもデートの誘いの電話を掛けてくる。さらに他の女性とのデート中に怒りで車で特攻してくることがある。
メインストーリーの進行上、自動的に付き合うことになる女性である。物語序盤、テンペニーの命令を受けたCJがバゴスのアジトを放火した際に、その中におり、CJに救出されたことで彼に惚れ、付き合うことになる(そもそもCJが放火したことは知らない)。
ヘレナ・ワンクスタイン(Helena Wankstein)
声 - Bijou Philipsビジュー・フィリップス
レッドカウンティ郡ブルーベリーに住む白人女性。
ガンマニアで、ブルーベリーにあるアミュネイションの屋外射撃場で銃を乱射している。優男(低い体脂肪と低い筋力)が好みで、相手のファッションにもこだわりがある。
付き合っている間は特典として家の火器(ピストルや火炎放射器)を使用することができる。
ミシェル・カンヌ(Michelle Cannes)
声 - Vanessa Aspilaga
サンフィエロのダウンタウンに住む白人女性。車の整備士。
車の運転が大好きで、午前中はドライビングスクールにいる。太っている男性が好み。
付き合っている間は特典として、彼女のガレージをペイントショップとして無料で利用できる。
ケイティ・チャン(Katie Zhan)
声 - China Chow
サンフィエロに住むアジア系女性。看護師。
何故かゴルフ場で太極拳の練習をしている女性。健康志向な性格で、また男性の好みもマッチョなのが好み。
付き合っている間は特典として、病院の治療が無料となり、体力ゼロで収容された場合も武器の没収といったペナルティが無くなる。
バーバラ・シュタンバート(Barbara Schternvart)
声 - Danielle Lee Greaves
ラスベンチュラス西方ティエラロバダ郡のエル・ケブラードスに住む黒人女性。警官。
エル・ケブラードスの警察署に勤務している警官で、デート中でも殺人などの犯罪を起こすとデートが中止になる。バツイチで2人の子持ち。太っている男性が好み。
付き合っている間は特典として、警察に逮捕されても保釈金を支払う必要がなくなり、また武器も没収されなくなる。また、親密度が100%になると、警察の服を入手できる。
ミリー・パーキンス(Millie Perkins)
声 - Orfeh
ラスベンチュラスに住む白人女性。カリギュラスカジノのディーラー。
普段の外見は普通だが、性的指向が特殊な淫乱な女性。ラスベンチュラス郊外の高級住宅街に住むが、内装はSM趣味のかなり淫靡なものになっている。プレゼントでもディルドを好む。デートの際の服装に「gimpスーツ」を着ていくとスペシャルデートになる。
ラスベンチュラスでのカジノ強盗計画の一連のイベントにおいて、自動的に付き合うことになる。カジノ内部へ侵入するためのカードキーを手に入れたいCJに目を付けられる。自宅に呼んだgimpスーツの男にCJがすり替わり、そのままプレイでCJを気に入って付き合うようになる。
デフォルトの特典は無く、スーツの特典も無い。車両のみである。

その他の人物[編集]

クロード(Claude)
カタリーナの恋人。『III』の主人公。
無口な青年。カタリーナの一方的な因縁によりCJとレッドカウンティのストリートレースで戦うことになる。敗北するとサンフィエロのガレージの権利を渡し、カタリーナと共にリバティーシティへ渡る。
リース爺さん(Old Reece)
ロスサントスのアイドルウッド地区にある理髪店「Old Reece's Hair Facial Studio」の老経営者。
黒人の老床屋。グローブストリートの住民たちを顧客とし、CJらの親の代から世話になっているという。ミッションで最初に行ける床屋。リースの床屋を利用した場合、昔話が聞ける。ライダーからは「ここ何年も頭がおかしい」と評される。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ GTA3の登場人物。
  2. ^ ローゼンバーグは元々トミーと共にフォレッリ・ファミリーの一員であり、トミーの独立後は、リバティーシティーの大マフィアの事情をよく知る第三者という立場にある。
  3. ^ カリギュラスカジノ強盗ミッションは本編クリアに必須のイベントではないため、プレイによってはサルバトーレとCJが物別れしないまま終わる場合もある。

出典[編集]