カリタス女子短期大学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カリタス女子短期大学
カリタス女子短期大学
カリタス女子短期大学
大学設置 1966年
創立 1960年
廃止 2017年
学校種別 私立
設置者 学校法人カリタス学園
本部所在地 神奈川県横浜市青葉区あざみ野二丁目29番地1[注釈 1]
学部 言語文化学科[注 1]
テンプレートを表示

カリタス女子短期大学(カリタスじょしたんきだいがく、英語: Caritas Junior College)は、神奈川県横浜市青葉区あざみ野二丁目29番地1[注釈 1]に本部を置いていた日本私立大学である。1966年に設置され、2017年に廃止された。大学の略称はカリタス、カリ短。

概観[編集]

大学全体[編集]

建学の精神(校訓・理念・学是)[編集]

  • 福祉、奉仕、そして母的な思いやりの精神をもつ。

教育および研究[編集]

  • 学生募集が最終となった時点では言語文化学科が設置されていた。学科の特徴としては、少人数での語学学習クラスの設定、また2年次でのゼミナールの履修が必修で、研究方法を担当教員からより密に学ぶことができた。さらに専攻ごとに留学派遣制度があり、毎年イギリスフランスの語学学校への長期・短期留学生を選抜し、奨学金を出していた。
    • 英語・英語圏文化専攻では、実社会で活用できる英語を身につけ且つ英語圏文化への理解を深めるためのカリキュラムが開講されていた。「イギリス文学研究」・「オーラルイングリッシュ」・「英語音声学」・「TOEICワークショップ」・「英語表現」・「児童英語教育研究」などの科目が用意されていた。また、学外での擬似留学において英語漬けでイギリス文化を体験するというイベントも行なわれていた。
    • 仏語・仏語圏文化専攻は、全国の短期大学でも有数の課程であり、「仏語表現法」・「仏語音声学」・「仏語演習」・「フランス語圏文化」・「仏文学概論」などフランス言語文学文化などを深く学ぶことができた。
    • コミュニケーション文化専攻は、コミュニケーション能力を育てかつ異文化に対し柔軟に対応できる心を育てるというねらいがあり、学内外での異文化体験やボランティア活動への参加にも力を入れていた。
  • キリスト教系の短大であることから、一般教育科目に「キリスト教人間学」があった。

学風および特色[編集]

  • 海外との交流が盛んであり、その一つに「国際ボランティア in ケベック」があった。これは、短大の母体であるカリタス修道女会のあるカナダケベックで奉仕活動を体験するプログラムで、コミュニケーション専攻2年次の学生を対象に毎年行われていた。修道女会が宿泊場所を提供するため滞在費用を軽減できるメリットがあった。また週末にはホームステイ体験もでき、異文化体験ができ、このプログラムでの単位も認定された。夏期英語海外研修では、英語・英語圏文化専攻学生を対象にイギリスでの英語海外研修が行なわれていた。ほか、「海外留学・研修制度」もあり、英語・英語圏文化専攻ではオーストラリアで、仏語・仏語圏文化専攻ではフランスでのフランス語海外研修が実施されていた。

沿革[編集]

基礎データ[編集]

所在地[編集]

  • 神奈川県横浜市青葉区あざみ野二丁目29番地1[注釈 1]

当時の交通アクセス[編集]

象徴[1][編集]

  • カレッジマークは「」・「燃えるともしび」・「マーガレットの花と葉」・「本」をデザイン化したものとなっており、それぞれ以下の意味合いが込められている[5]
    • 「盾」:正義の象徴
    • 「燃えるともしび」:キリストの愛と真理の輝き
    • 「マーガレットの花と葉」:ケベック・カリタス修道女会の創設者であるマリー・マルグリット・デュービル英語版の名に因み、且つその人から引き継いだ精神を表したものとなっている。
    • 「本」:学問の象徴とされている。
  • カナダのケベックに本部を置くケベック・カリタス修道女会が母体であることから、カナダ国旗の象徴ともなっているがシンボルマークとなっていた。
  • スクールカラーであった。

教育および研究[編集]

組織[編集]

学科(コース制)[編集]

  • 言語文化学科 入学定員125名[注 9]
    • 英語・英語圏文化コース
    • 仏語・仏語圏文化コース
    • 現代コミュニケーションコース
    • 社会文化システムコース
旧・専攻体制[編集]
  • 言語文化学科
    • 英語・英語圏文化専攻 入学定員65名[注釈 5]
    • 仏語・仏語圏文化専攻 入学定員30名[注釈 5]
    • コミュニケーション文化専攻 入学定員30名[注釈 5]
旧・学科体制[編集]

専攻科[編集]

  • なし

別科[編集]

  • なし
取得資格について[編集]
教職課程
資格

研究[編集]

  • 『Caritas 研究紀要 bulletin of Caritas Junior College』[36]

学生生活[編集]

部活動・クラブ活動・サークル活動[1][編集]

  • 体育系:テニス ほか
  • 文化系:軽音楽、土の子、パティスリー・アミューザント、みんなの輪、バースディーボード、イングリッシュランチ ほか

学園祭[1][編集]

  • 学園祭は「あざみ祭」と呼ばれ、毎年10月下旬の日曜日に開催されていた。クラブによる演奏や手作り品の販売があり、在学生と同窓生、附属学校生、また地域住民、商業などとの交流の場となっていた。

大学関係者と組織[編集]

大学関係者一覧[編集]

大学関係者[編集]

著名な出身者[編集]

施設[編集]

キャンパス[1][編集]

対外関係[編集]

他大学との協定[1][編集]

国内[編集]

  • 横浜市青葉区連携協定締結(横浜青葉区内六大学)
カリタス女子短期大学・玉川大学國學院大學日本体育大学桐蔭横浜大学横浜美術大学
なお、閉学に伴い青葉区は新たに星槎大学と協定を締結している。

アメリカ[編集]

イギリス[編集]

カナダ[編集]

オーストラリア[編集]

フランス[編集]

系列校[1][編集]

社会との関わり[1][編集]

  • 社会人向けに以下の講座・授業が公開されていた。
  • 科目等履修生制度:通常の短大の授業を履修できる制度。カナダ研究、美学美術史などの講座がある。募集は4月と9月の二回。
  • プティコレージュ:週一回の一般向けに公開される講座。フランス語会話や英会話のクラスの他、フラワーアレンジメントなどがあった。
  • 特別講座 - 海外研究シリーズ:5月~7月の土曜日に一般向けに行われる講座。毎回講演者が替わり、テーマについてそれぞれの視点から講義が行われた。過去のテーマとしては「北アメリカのフランス - ケベックの顔、そしてジャポン」などがあった。
  • カリタス女子短期大学市民講座:9月~12月の土曜日に一般向けに行われた講座。毎回講演者が替わり、テーマについてそれぞれの視点から講義が行われた。過去のテーマとしては「コミュニケーションはどこまで可能か —“誤解”から“相互理解”まで —」などがあった。

注釈[編集]

注釈グループ[編集]

  1. ^ a b 跡地は東急不動産が開発するマンション「ブランズシティあざみ野」が建設された[31]
  2. ^ a b 平成27年度より学生募集停止[2]2013年8月2015年度の学生募集停止を発表[3]
  3. ^ a b 出典[29][30]
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o のみ
  5. ^ a b c 最終募集となった2008年における体制[33]
  6. ^ a b 最終募集となった1994年における体制[34][35]

補足[編集]

  1. ^ ほか組織も参照のこと。
  2. ^ 現在の文部科学省
  3. ^ 出典[9]。現在は青葉区あざみ野
  4. ^ 出典[12][13][14]
  5. ^ 出典[16][17]
  6. ^ 出典[19]。うち1回生 157[20]
  7. ^ 言語文化学科に統合のため其々、平成7年度より学生募集停止[21]
  8. ^ 平成21年度より専攻毎の学生募集停止[27]
  9. ^ 最終募集となった2014年における体制[32]

出典[編集]

参考文献[編集]

全国学校総覧[編集]

全国短期大学高等専門学校一覧[編集]

全国短期大学一覧[編集]

日本の私立短期大学[編集]

2017年度廃止[編集]

蛍雪時代[編集]

その他[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]