アフリカン・サンド・ドッグ

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ウォルター・ロスチャイルド動物学博物館所蔵のアフリカン・サンド・ドッグの剥製

アフリカン・サンド・ドッグ(英:African Sand Dog)とは、アフリカ原産のヘアレス犬種である。アビシニアン・サンド・ドッグ(英:Abyssinian sand Dog)、ズールー・サンド・ドッグ(英:Zulu Sand Dog)などとも呼ばれる。

由来や実態については謎が多い。半野生とも、猟犬として使われるとも言われる。1833年にサンド・ドッグ3頭がアフリカから「エジプシャン・ヘアレス・ドッグ」としてイギリスロンドン動物園に連れて来られた。現在の生存状況は不明だが、絶滅寸前か既に絶滅したと考えられている。イギリスのウォルター・ロスチャイルド動物学博物館等に剥製が収蔵されている。

外見については、頭部に飾り毛があるとする文献や、毛がまったくない個体の写真等、ばらつきが大きく、犬種としてまとまりがあるかははっきりしない。ロンドン動物園にいた3頭はいずれも欠歯が多く、そこから狩猟能力に疑問も呈されたが、それがサンド・ドッグ全体に共通する特徴であるかは確かではない。ウォルター・ロスチャイルド動物学博物館所蔵の剥製は、黒を地色として灰色の斑の入った肌をしている。吠え声は短く鋭かったという。

参考文献[編集]

  • デズモンド・モリス著、福山英也、大木卓訳『デズモンド・モリスの犬種事典』誠文堂新光社、2007年

関連項目[編集]