さよならDecember

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

さよならDecember』(さよならディッセンバー)[1]は、楠みちはるによる漫画短編集、またその表題作。

概要[編集]

1987年に発行された。作者の初期作品から読み切りの短編を選んでいる。不良少年、バイク、恋愛といったテーマをこの頃から取り扱っている。

「恋のローラーブギ」、「おまえとララバイ」の2作品に関しては、絵や作風が特に初期のものである。また、後年の作品で指摘される「登場人物の名前が作品間で同じになる傾向」は、この時期に既に始まっている[2]

なお、同じく初期の短編である「あこがれの白いスポーツカー」(後年のインタビューやプロフィールにおいてデビュー作として名前の出てくる作品)と「テディボーイ」は収録されていない。

収録作品[編集]

さよならDecember
高校生同士の純愛物。
ホントにAPRIL
これも高校生同士の純愛物。
バナナディンの夏
高校生カップルの妊娠騒動。
September Street -9月通り-
前後編の2話構成。大学生同士の切ない恋愛物。
恋のローラーブギ
ローラースケートに夢中になる女子高校生たちを描いた異色作。絵柄が特に初期のものであり、漫画的表現(走ると脚が増える等)が多用されている。
おまえとララバイ
あいつとララバイ』のパイロット版ともいえる読み切り作品。登場人物の名前こそ異なるが、ほとんどの設定は『あいつとララバイ』に何らかの形で引き継がれている。

※初出の掲載誌、掲載号は、単行本に記されていない。

単行本[編集]

講談社ヤンマガKCスペシャル

  1. 1987年10月17日 第1刷 ISBN 4-06-102086-2

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 読み仮名は表紙の記述に基づく。
  2. ^ ほとんどの収録作品で「相沢」「和彦」「こういち(本作では「滉一」)」「あきお(晶夫)」等の頻出名称が出てくる。