今村泰典

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今村 泰典(いまむら やすのり、1953年10月19日 - )は、日本演奏家リュート奏者、テオルボ奏者)、教育者。大阪府堺市出身。スイス在住。

経歴[編集]

大阪府立三国丘高等学校卒業。1975年より、オランダハーグ王立音楽院にてリュートを佐藤豊彦英語版に、通奏低音およびルネッサンス・バロック演奏解釈をトン・コープマンに師事。1976年より、スイスのバーゼル・スコラ・カントルムにて、リュートをオイゲン・ドンボワ英語版ホプキンソン・スミスの両氏に、リコーダーをマリアンヌ・リューティ[注釈 1]に師事、1981年にソリスト・ディプロマを取得。その後、通奏低音およびルネッサンス・バロック演奏解釈をヨハン・ゾンライトナー英語版に、作曲ヴォルフガング・ナイニンガードイツ語版に師事。

教職[編集]

録音[編集]

ソリスト、通奏低音奏者としてヨーロッパ各国および中近東、アジアの国々まで幅広く演奏活動を行う。ドイツ・グラモフォンエラートデッカヴァージン・クラシックス英語版フィリップスドイツ・ハルモニア・ムンディ英語版カプリッチョ英語版ハルモニア・ムンディ・フランスクラヴェス英語版等のレーベルに150枚以上録音する。ソロのCDとしてはシモーネ・モリナーロイタリア語版英語版のファンタジア全集、ヨハン・ゼバスティアン・バッハのリュート作品全集[注釈 2]ロベール・ド・ヴィゼーのテオルボ作品集、シルヴィウス・レオポルト・ヴァイスの作品集、カール5世の時代のビウエラ曲集などの録音がある。また1997年に結成した、アンサンブル「フォンス・ムジケ」としての録音にミシェル・ランベールジョヴァンニ・バッティスタ・ボノンチーニアゴスティーノ・ステッファーニアントニオ・カルダーラフランチェスコ・ガスパリーニ、バルバラ・ストロッツィなどがある。

共演歴[編集]

通奏低音奏者として、チェチーリア・バルトリテレサ・ベルガンサジェラール・レーヌ英語版ジョイス・ディドナート英語版マルク・ミンコフスキミハエル・シュナイダージャン=クロード・マルゴワールモーリス・シュテーガー英語版マルタン・ジェステールフランス語版鈴木雅明アラン・カーティス英語版ポール・グッドウィン英語版有田正広らと共演。

所属[編集]

  • レ・ムジシャン・ドゥ・ルーヴル(M.ミンコフスキー指揮)
  • ラ・スタジオーネ・フランクフルト(M.シュナイダー指揮)
  • カメラータ・ケルン
  • ル・パルルマン・ドゥ・ミュジーク・ストラスブール(マルタン・ジェステール指揮)
  • イル・コンプレッソ・バロッコ(アラン・カーティス指揮)

受賞歴[編集]

  • 「クラシカ賞」(クラシカ誌賞、フランス)、1998年
  • 「シュテルネ・デス・モナーツ」(フォノ・フォルム賞、ドイツ)、2002年 
  • 「ディアパソン・ドール」(ディアパソン誌賞、フランス)、2006年
  • 「ル・ジョーカー」 (クレッシェンド誌賞、ベルギー)、2008年
  • 「文化功労賞」、2010年スイスのソロトルム州より受賞。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ Marianne Lüthi
  2. ^ 2018年のナクソス版と1991年のエトセトラ英語版版の2つの録音がある。

出典[編集]

外部リンク[編集]