Wikipedia:カテゴリの方針/改定案2010

カテゴリの方針(カテゴリのほうしん)では、日本語版ウィキペディアにおけるカテゴリの利用方針についての総合的な案内を示します。絶対的なルールではありませんが、内容を理解し、方針に沿うよう努力してください。方針の内容に疑問や異論がある場合は、ノートで提議してください。

カテゴリの機能説明についてはHelp:カテゴリを参照してください。

カテゴリの定義と種類[編集]

ウィキペディアにおける「カテゴリ」とは、メディアウィキ機能の一つである「カテゴリ機能」を使用して自動的に作成される索引ページです。カテゴリ機能と使用したカテゴリページは「分類カテゴリ」と「グループカテゴリ」の2種類に大別されます。

分類カテゴリ
カテゴリの字義通りに記事の分類を行なう事を目的としたカテゴリを「分類カテゴリ」と呼びます。「カテゴリ」の呼称は分類区分を意味する英語「category」に由来するため「分類カテゴリ」は重言に当たりますが、下記「グループカテゴリ」との区分を明確化するため、便宜的にこの呼称を用います。「分類が適切に行なわれている」ということは「ウィキペディアという母集団を系統立てて区分できている」ことと同義であり、分類カテゴリはウィキペディアの骨組みとしての構造を示す物でもあります。カテゴリで分類した物をさらにサブカテゴリで分類することによりCategory:主要カテゴリを頂点としたツリー構造を構成します。
グループカテゴリ
「グループカテゴリ」は関連の深い記事群をまとめるために「カテゴリ機能」を援用したカテゴリであり、字義通りの「分類」という性質は持ち合わせていません。分類カテゴリによって縦割りで分類された記事を、横方向で繋げる役割を務めます。このため分類カテゴリとは異なり原則としてツリー構造は構成せず、ウィキペディアの骨組みとしては働きません。

これら2種類のカテゴリは同じカテゴリ機能を利用した物ではありますが、前者が母集団を条件によって分けて行くカテゴリであるのに対し、後者はばらばらに点在する物を繋げて行くカテゴリであり、方向性が全く異なります。したがって、運営方法や基準も異なります。状況によっては両者の性質を併せ持ったカテゴリとすることにより運営が容易となることもありますので、常に厳密に区分しなければならないわけではありません。しかし両カテゴリの違いを意識することにより解決する問題も多くありますので、カテゴリの運営に問題が生じている場合には、そのカテゴリが「分類カテゴリ」なのか「グループカテゴリ」なのかを意識してみて下さい。

カテゴリの作成[編集]

作成基準[編集]

分類カテゴリ
WPの構造を担い「分類」を目的とした分類カテゴリでは、「分類としての妥当性」と「構造上の必要性」が作成の基準となります。これらの基準を満たすのであれば、カテゴリ内の記事数には上限・下限共にありません。
構造上の必要性
新しい分類カテゴリを作成する場合には、そのカテゴリが構造的にどのような位置付けにあり、主要カテゴリからどのようなルートでそのカテゴリまで辿り着けるかを意識して下さい。これを明確にイメージできないのであれば、恐らくそのカテゴリは構造上の必要性がありません。また、同じ分類条件で作成されている並列カテゴリがあるのであれば、例え分類される記事数が極端に少なくとも構造上必要となるカテゴリがあります(例:生物の目など)ので、単に数が少ないだけで細分化とは見なさないで下さい。逆に言えば、並列カテゴリが揃って記事数が少ない場合には、細分化されていて構造上の必要性がない場合があります。
「分類カテゴリ」を作成する時には、その分類を適用する母集団があるはずであり、原則として新規作成は親カテゴリからの分割となります。
分類としての妥当性
様々な分類条件を加えることによって、カテゴリを分割して行くことは比較的容易ですが、その条件で親カテゴリを分割することが妥当かどうかは熟慮を要します。例えば「国 > 都道府県」と出身地別で分類されてきた人物カテゴリを職業で分類することは、親カテゴリの「出身地別」という特性を失うことになりかねません。カテゴリの特性を活かす分類条件が無いのであれば、たとえ万単位の記事が登録されていてもそれは分類としての妥当性を持ったカテゴリであり、「肥大化」として無理な分割条件で分割する必要はありません。特に異なる分類条件をかけあわせたクロスカテゴリでの分割は、事前の議論などを経て慎重に行なうことが強く推奨されます。作成を考えたクロスカテゴリが分類としての妥当性が低くてもリストとしての必要性が高い場合は、カテゴリではなく一覧記事の作成を検討して下さい。
ウィキペディア独自となるものや、曖昧さを含む分類は不適当です。「大型魚類・小型魚類」・「世界の危険地域・安全地帯」など、何となく意味が通じるような分類であっても、正確な分類のために改めて詳細な定義が必要となるものは分類カテゴリとしては適切ではありません。特に「著名人」「正統派アイドル」などのように、価値判断が必要となり中立的な視点での分類が難しいものは分類としての妥当性がなく、きわめて不適当です。
また独自性や曖昧さが無い分類であっても、「緑色のもの」・「左利きの人物」・「血液型A型の人物」・「いて座生まれ」・「x月x日生まれ」などのように、一部の利用者にのみ有用なものも不適当です。
グループカテゴリ
記事数は20から200程度を目安として、「関連の深い記事群をグループとしてまとめる」ことが多くの人に取って有為であると判断できる場合に作成して下さい。「分類カテゴリ」とは異なり「分類としての妥当性」と「構造上の必要性」がないため、記事数の過多少はそのまま「肥大化」・「細分化」となる点に注意が必要です。
下限・20
記事数があまりに少ない場合には関連項目として記事同士でリンクを張ればよく、カテゴリを使ってまでグループ化するメリットがありません。安易なグループカテゴリの濫造は、記事下部のカテゴリ欄を圧迫し、カテゴリ機能の有用性を低下させる虞もあります。
上限・200
逆に記事数が多い場合は、キーワードに関連するだけの雑多な種類の記事が集められるという特徴から一覧性と検索性の低下が著しくなり、そもそもとしてのまとめる意味が薄れて行きます。特に記事数が200を越えてしまうと、カテゴリの機能によって自動的にページが分割されてしまいますので、この低下は致命的なものとのなります。肥大化は分割によって対応できる場合の他、そもそものキーワードが広過ぎたために有用に運営できていない場合があります。このような場合には削除も検討して下さい。

カテゴリの内容[編集]

分類カテゴリ
分類として適切に機能させるため、サブカテゴリに含まれるものも含めてあるカテゴリに所属するすべての記事には「《記事名》は《カテゴリ名》である」という定義が成り立つ必要があります。
グループカテゴリ
通常の分類では同一のカテゴリなることのない物を、キーワードに基づき集めるのがグループカテゴリの役割ですので、キーワードと深い関わりのある記事である限りにおいて、どのような記事でも所属させられます。「分類カテゴリ」とは異なり、多くの場合は「《記事名》は《カテゴリ名》である」という定義は成り立ちません。
ただし、グループ化の基準となる「キーワードとの関わり度合い」のしきい値が的確に機能しなければ、グループとしてのまとめる機能を果たせなくなり、グループカテゴリそのものの必要性がなくなります。

カテゴリの名称[編集]

書式慣例など、記事名の付け方と共通する部分も多いですが、大きく異なる点もあります。

分類カテゴリ
  • 上記定義通り、分類を目的としているため分類名として妥当な「一般的」な名称が求められ、原則として固有名詞そのものは名称として不適切です。カテゴリAに所属する記事 a,b,……の全てに対し、「a (b,……) はAである」という定義が成り立つ名称であることが求められます。また、同じ親カテゴリに所属し分類基準が共通する並列カテゴリがある場合には、それらと統一された形式の名称であることが望まれます。
  • 生物の目のように分類自体に名称がある場合やある分野における最上位カテゴリである場合を除き、原則として「Category:《分類基準》の《分類対象》」(ex.Category:古典派の作曲家)あるいはこれに準ずる形を取ります。
  • 分類という目的を果たせるのであれば、記事名のように正確さにこだわる必要はありません。長い名称・語句の併記・括弧書きなどを避けた簡便な名称が望まれます。他のカテゴリとの曖昧さが生じないのであれば、略称や通称を含んでも構いません。例えば、「オランダ王国出身の学者・研究者」より「オランダの学者」、「県 (イタリア)」より「イタリアの県」が良いでしょう。正確な定義は、カテゴリ冒頭の本文で行います。
グループカテゴリ
  • 原則として「グループ化のキーワード」そのものがカテゴリの名称となります。したがって「分類カテゴリ」とは異なり固有名詞そのものも名称となり得ます。

カテゴリの本文[編集]

カテゴリの本文としては以下のものを記述することが推奨されます。

  1. {{Pathnav}}
  2. {{Commonscat}}
  3. カテゴリの説明文
  4. 所属する上位カテゴリ
  5. 言語間リンク
1. {{Pathnav}}
{{Pathnav}}を使い、そのカテゴリがどのような位置付けにあるカテゴリであるかを示します。特に分類カテゴリで重要となります。必ずしも主要カテゴリからのすべての上位カテゴリを示す必要はありませんし、多くの場合は上位方向であっても複雑な枝分かれがありますので不可能です。複雑な上位構造を持つカテゴリでは、そのカテゴリにとって本質的なルートに絞って掲載して下さい。
2. {{Commonscat}}
ウィキメディア・コモンズに関連カテゴリがある場合は、{{Commonscat}}を使い誘導します。
3. カテゴリの説明文
3-1.分類カテゴリ
まずはカテゴリの定義を示します。「Category:《分類基準》の《分類対象》」という形のカテゴリであれば、「《分類基準》に分類される《分類対象》のカテゴリ。」が基本となります。カテゴリ名に略称を使用している場合は、この定義文中に「正式名称(略称)」形で双方を明記して下さい。定義文だけでは分類の基準が分かりにく場合にはその基準をしっかりと説明します。また、類似したカテゴリがある場合には、その違いなどについての説明も加え誘導して下さい。似た基準の一覧がある場合には関連項目として紹介します。
3-2.グループカテゴリ
まずはカテゴリの定義を示します。分類カテゴリではなくグループカテゴリであることを明示するため、「《カテゴリ名》に関する項目を集めたグループ。」とすることを推奨します。特殊なソートキーを使っている場合(後述)には、その凡例を明示して下さい。
4. 所属する上位カテゴリ
通常の記事同様に、そのカテゴリが所属するカテゴリを付与します。付与の基準に付いては#カテゴリの構造をご覧下さい。
5. 言語間リンク
通常の記事同様に、他言語に同じカテゴリがある場合にリンクします。

カテゴリの構造[編集]

カテゴリ内の記事数[編集]

カテゴリページで一度に表示できる記事数の上限は200であり、200を越えた場合は200毎に自動分割されて表示されます。ただしこれはあくまで表示上の制限であり、カテゴリに所属させることのできる記事数に上限はありません。

分類カテゴリ
上・下限はありません。上位カテゴリや並列カテゴリとの関係性から「構造上の必要性・分類としての妥当性」があるのであれば記事数が幾つであってもかまいません。ただし、記事数が多い場合には「適切な下位分類がないか?」を、並列カテゴリと共に記事数が少ない場合には「この分類は細分化ではないか?」を検討してみて下さい。分割は一種類の分割方法による必要はありません。例えば「Category:小説」のサブカテゴリとして、テーマによる分類と国による分類とを併存させて構いません。頭文字によるサブカテゴリは、有用性の観点から望ましくありませんが、関連ノートでの合意の元であれば作成可能です(Category:日本の鉄道駅 あなど)。
グループカテゴリ
20から200程度が目安となります。分類カテゴリとは異なりWPの構造を担う物ではないため、グループ化することのメリットがなければ作成する意味がなくなります。記事数が少ない場合には関連項目として記事同士でリンクを張ればよく、グループカテゴリを作成するメリットがありません。また逆に記事数が多い場合には一覧性・検索性が低下し、「まとめる」という本来の目的を見失います。将来性を見越し、20に満たない段階でカテゴリを作成をすることは禁止されませんが、項目数が10に満たない場合の作成は推奨されません。

上位カテゴリとの関係[編集]

分類カテゴリ
ツリー構造を取るため、「親カテゴリ1 > 子カテゴリ2 > 記事3・記事4」という関係が成り立っているのであれば、原則として記事には子カテゴリ2のみを付与し、親カテゴリ1を記事に直接付与してはいけません(数字は図に対応)。
例えば、Category:北海道のサッカークラブにカテゴライズされている、R・シュペルブ釧路にはその上位カテゴリである、Category:日本のサッカークラブやさらに上位に当たるCategory:各国のサッカークラブCategory:サッカークラブは付与してはいけません。ただし、例外としてカテゴリと同名の記事があります(詳細は#カテゴリ付与の指針を参照)。
グループカテゴリ
グループカテゴリの上位カテゴリは原則として、グループカテゴリの集約を目的とした「カテゴリのカテゴリ」になります。分類カテゴリの構造を壊してしまうため、原則として分類カテゴリのサブカテゴリとはしてはいけません。
例えばCategory:ビートルズには Category:音楽グループのカテゴリを付与し、ビートルズが分類されるべきカテゴであるCategory:イングランドのバンドCategory:ロック・バンドなどは付与してはいけません。

カテゴリ付与の指針[編集]

原則として、すべての記事に対して「分類カテゴリ」を付与します。適当な分類カテゴリが見つからない場合は、新規カテゴリを作成する、あるいは上位に相当するカテゴリを付与することで対応して下さい。「グループカテゴリ」の付与は必須ではありませんので、付与すべきグループカテゴリがある場合にのみの付与して下さい。

ある記事に対してカテゴリを設定する際は、上記の定義に即して、「xx」(記事)とは何であるか、を考えます。多くは、記事本文の冒頭に書かれています。例えば「烏龍茶」は「飲み物」と考えると、これが第一候補になります。その名称のカテゴリが存在するかどうかを確かめ、また、その周辺(上位カテゴリ・サブカテゴリ)を確認します。カテゴリ名称としては違う名称であるかもしれません(烏龍茶の例では、飲み物を調べると飲料にリダイレクトされていて、Category:飲料があることがわかります。さらにサブカテゴリにはCategory:茶Category:中国茶があり、こちらがよりよいでしょう)。

#上位カテゴリで示した通り、ある分類カテゴリを付与した場合にその上位分類カテゴリを合わせて貼る必要は一般的にはありません。ただし、カテゴリ名と同名の記事については、その同名カテゴリの上位カテゴリも併せて付与する必要があります。これは同名のカテゴリだけでは、記事の分類としては機能しないためです。例えば、には同名カテゴリであるCategory:茶がありますが、「茶は茶である」では分類として機能していません。したがって、Category:茶の上位カテゴリで「茶はソフトドリンク / 嗜好品 / 喫茶文化 である」と分類として機能する、Category:ソフトドリンクCategory:嗜好品Category:喫茶文化の付与が必要となります。

カテゴリはどのような順番で付与しても機能しますが、構造を担い必ずすべての記事に付与される「分類カテゴリ」の順番を優先し、グループカテゴリは最後にまとめて下さい。また、同じジャンルの記事であれば順番が揃っていることによって機能性が向上しますので、各プロジェクトなどで基本となる付与順の指針を作成しても良いでしょう。

ソートキー[編集]

カテゴリ内はUnicode順に並べられるため、漢字などが含まれる日本語環境においてそのままではカテゴリが有効に機能しません。そこで、記事名とは異なる並び順を指定するため、 {{DEFAULTSORT}}を利用してソートキーを記入します。(cf. Help:カテゴリ#ソートの順番

ソートキーは

{{DEFAULTSORT:よみかな}}

の形で、原則全て平仮名で読み仮名を記入します。読み仮名は濁音半濁音清音に、拗音は直音に、長音(音引き)は母音に置き換えます。

ただし、ソートキーはあくまで表示順を指定するためのものですので、状況に応じた応用が必要な場合があります。例えばシリーズ物の通し番号などであれば数字を使用した方が便利でしょう(ファイナルファンタジーIIならば、「ふあいなるふあんたしい2」。「ふあいなるふあんたしいつう」の形で指定すると、『III』(スリー)よりも後ろにソートされてしまう。)。

個別のソートキー[編集]

カテゴリによっては、記事名の読みとは異なるソートキーを指定した方が検索の利便性が上がる場合があります。

例えばCategory:イギリスの文化において「イギリスの映画」は「いきりすのえいか」としてよりも「えいか」でソートされた方が検索の利便が上がるでしょう。Category:日本の鉄道駅 あのように頭文字で分割されているカテゴリにおいて「青森駅」は「おもり」でソートしなければなりません。カテゴリ名と同名の記事を冒頭に表示するためには、「*」がソートキーとして良く使われています。また、雑多な種類の記事が混在するグループカテゴリであれば、同種の記事をまとめて表示するために、特定のソートキーを指定してもよいかもしれません。

このような場合には、個別のソートキーを指定したいカテゴリに対して

[[Category:YY|よみかな]]

と記入することによって全体とは異なるソートキーを指定できます。例えばキン肉マンであれば

{{DEFAULTSORT:きんにくまん}}
[[Category:漫画作品 き|んにくまん]]
[[Category:格闘技漫画]]
[[Category:ゆでたまご]]
[[Category:キン肉マン|*]]

と記入することにより、Category:漫画作品 きでは「んにくまん」・Category:キン肉マンでは「*」でソートされ、その他のカテゴリでは{{DEFAULTSORT}}で指定している「きんにくまん」でソートされます。

人名のソートキー[編集]

「姓名」の順とし、姓と名の間に「半角スペース」を入れるのが原則となります。姓名の間のスペースは、例えば「原」と「原田」の様な姓が混在することを防ぐための措置です。名前が「姓名」とは異なる形となる言語の場合は、関連するプロジェクトを参考にして下さい。

一覧記事とカテゴリとの関係[編集]

一覧記事とカテゴリは、主旨は似ているが異なるものであり、どちらかがあれば他方は不要というものではありません。一般的には両方が補完するため、並存する価値があります。なお、Category:一覧 とそのサブカテゴリは、「一覧記事」を集めた「カテゴリ」です。間違いが多いので注意してください。

記事名空間以外を対象としたカテゴリ[編集]

ノートページ・ユーザページには、通常記事と同じカテゴリは付与しませんが、専用のカテゴリを作成することができます。ユーザページ用のカテゴリ、Category:User jaなどが存在します。

関連項目[編集]