Train Simulator 九州新幹線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Train Simulator 九州新幹線(トレインシミュレーター きゅうしゅうしんかんせん)は2004年音楽館から発売されたPlayStation 2鉄道運転シミュレーションゲーム

Train Simulatorシリーズ』の一作で、総合プロデューサーは向谷実

概要[編集]

  • 2004年3月13日の開業から約2ヶ月後、通信販売では同年5月31日、一般発売では2005年9月29日に発売、同時に九州新幹線のメイキング映像の特典DVDが付く。今回の作品はシリーズ初の新幹線路線であり、在来線つばめ編では鉄道シミュレーターとして初の女性運転士が登場。さらに開業以降に運行中止となった八代~水俣間、九州新幹線で採用された向谷作の発車メロディーである「風は南から」、車内メロディーを収録した。
  • 車内メロディーに関しては「加速がかなり進んでいるため170㎞、または180㎞あるとこでリズム感をいれている。」という向谷の言がある。

ゲームシステム[編集]

九州新幹線800系電車とその運転台や計器類、D-ATC(KS-ATC)による列車の拳動を忠実に再現している。実写映像を用いた最高260km/hでの高速運転を初めて実現した。

在来線では787系電車によるリレーつばめ、新幹線開業後に廃止となった特急つばめ(八代~水俣間)を運転できる。また、ダイヤによって途中、八代駅・新八代駅へと分岐が異なるため、鹿児島本線肥薩おれんじ鉄道線(八代~水俣)とアプローチ線である副本線(千丁~新八代)の両方を別途収録している。新幹線・在来線共にデッドセクションも再現がなされている。(新幹線では標識は無いが、セクション通過時に一時的にモータへの通電が止まるので確認できる)

通常の運転を行う運転モードと、試験を行いその運転評価を行う試験モードがある。また全ての試験を優で合格するとタイムアタックモードが登場し、JRの公式最速記録に挑むことができる。

運転可能の車両と路線[編集]

隠しダイヤとして登場。ノンストップつばめを用いて、JRの公式最速記録である32分56秒に挑むモード。如何に早く鹿児島中央駅に到着できるかを競うタイムアタックモード。全ての試験を優で合格すると新たに試験モードの一覧に追加される。

備考[編集]

  • 九州新幹線800系つばめの各駅停車編では早朝であるため夜間運行となるが、出水駅から映像が徐々に明るくなっていく。
  • 787系特急つばめ編は熊本駅から発車し、熊本操車場から新八代手前まで雨模様となっているので、多少映像に見苦しい点が見られる。また、つばめ13号編(熊本~新八代)の「熊本、定時発車」の運転士喚呼に聞き取りづらい点がある[1]
  • 九州新幹線専用ノッチギアカセットを使用することにより、マルチトレインコントローラ (通称:MTC)が使用できる。…(800系はP13-B7のノッチギア、787系はP5-B7のノッチギアを使用)
  • 動作補償外になるが、PS2用の電車でGO!新幹線 専用コントローラも使用出来る。コントローラのデジタル表示も作動する。
  • シリアル-USB変換ケーブルを用いる事により、Master Controller for Train Simulator II|TSマスコン2も使用出来るが、マスコンのノッチが足りないので、787系つばめのみ実質運転可能。…(力行5段・常用7段にセットで使用)。
  • 現在は生産終了のため、発売されていない(九州新幹線専用ノッチギアカセットも同様)。
  • 2011年3月12日九州新幹線鹿児島ルート全線開業に伴い、787系によるリレーつばめ号も全て廃止された。また「つばめ」は各駅停車用の列車名となったほか、車内メロディー・発車メロディー共に向谷実が新規で作曲したものに刷新されたため、「風は南から」を用いたものは聞くことが出来なくなった。

脚注[編集]

  1. ^ これは音楽館スタッフがこの喚呼を収録し忘れたため、別の音声からつなぎ合わせたために起きている。 制作うらばなし:九州新幹線編