THE タクシー 〜運転手は君だ〜

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THE タクシー 〜運転手は君だ〜』(ザ・タクシー うんてんしゅはきみだ)は、ディースリー・パブリッシャーより販売されたシミュレーションゲームソフト

沿革[編集]

2004年4月8日PlayStation 2SIMPLE2000シリーズ第48作目として発売された。欧州でも『Taxi Rider』のタイトルで発売された。開発はタムソフト

2006年10月26日には続編として『THE タクシー2 〜運転手はやっぱり君だ!〜』(SIMPLE2000シリーズ Vol.109)が発売された。

2007年2月22日にはPSP用SIMPLE2500シリーズポータブルの第9作目として『THE マイ・タクシー』が発売された。

2013年6月12日にはニンテンドー3DS用@SIMPLE DLシリーズの第13作目として『THE タクシー 〜僕はカリスマ運転手〜』が発売された。

以下、特に断りがない限り『THE タクシー 〜運転手は君だ〜』を「初代」、『THE タクシー2 〜運転者はやっぱり君だ!〜』を「2」もしくは「2代目」、『THE マイ・タクシー』を「マイ・タクシー」、『THE タクシー 〜僕はカリスマ運転手〜』を「カリスマ」として扱う。ただし、初代の派生作品である「マイ・タクシー」または「カリスマ」(両方含む)が初代と共通している場合はこれらも「初代」として扱う

基本システム(初代)[編集]

主人公は「虹色シティー」[1]にあるタクシー会社に勤務する新人タクシー運転手となる。所長の大河原源五郎(以下、源五郎)が決定したノルマを達成すべく車庫を出庫し、お金を稼ぐことが目的。

稼いだ乗車料の総計が100万円に達すると、エンディングが見られる(それ以降もゲームを継続することは可能)。 基本的には町内をタクシーで自由に走行し、乗客を拾って目的地に届けることの繰り返しとなる。

乗車・降車は乗客や目的地の近くで停止すると自動で行われる。乗客を乗せると目的地を告げられるので(複数の目的地が設定されている場合や、特定の車や人を探してほしいと頼まれる場合もある)、目的物の大まかな方向を示す矢印とマップとプレイヤーの記憶を頼りに走っている車を避けながら向かうことになる。

乗客を乗せて走っている際は料金メーターが動いてゆき(現実のタクシーと同様に、一定距離までは固定料金だがそれ以降は一定の割合で乗車料が逓増していく)、目的地に着いた時点での料金メーターの金額が報酬として払われる。乗客ごとに制限時間が設定され、早く着いた場合はボーナスとして料金が上乗せされる。制限時間を過ぎても目的地にたどり着けなかった場合は強制的に客は降りてしまい報酬も貰えない。

乗客を乗せる際、特殊な「ミッション」が発生することがある。これは、乗客を目的地へ送り届けるまでに「ハンドルを左に切れない」「一定速度を超えた場合、乗客は即降車」などの制限が課せられるものである。その代わり、ボーナスとして運賃の2倍が獲得できる。

長期の制限時間にあたる、午前8時から午後1時(夜勤務の場合は午後8時から翌日午前1時)までの勤務時間帯が設定されている。客が乗っているかどうかに関わらず時間が経過してゆき、午後1時を過ぎた時点(午後1時(夜勤務は翌日午前1時)の時点で乗客が残っていた場合には、その客が降りた時点)でその日の乗車料の合計が規定されたノルマとなる金額に達していなかった場合、即座にゲームオーバーとなる。ノルマは最初は低いが、日を重ねる毎に上がっていく。

営業時間内であっても事務所に戻る事も可能。(未達成は達成するまでは戻る事ができない)

基本システム(2代目)[編集]

基本システムは初代と基本同じだが、営業終了時点でノルマとなる金額に達していなかった場合、一度目は厳重注意で済むが、未達成日から一週間以内に二度目のノルマ未達成の場合は源五郎からの説教の後にゲームオーバーとなる。ただし、未達成日翌日から1週間連続ノルマを達成していた場合はノルマ未達成回数がリセットされる。

今作は、天候システム、迎車、シナリオ客、カーショップ、高速道路(カーショップと高速道路の詳細は「カスタマイズ(2代目)」にて記述)が存在する。 天候システムは晴と雨が存在する。天候の確認は営業開始前に確認できる。晴れは太陽、雨は傘マークとなる。 迎車は事務所から乗車依頼がくるため応答すればボーナスがもらえる。(制限時間外、エリア外等はボーナスがもらえないが、制限時間外で迎車依頼していた乗客を通常客として拾える事は可能。応答拒否は可能だが、一度応答したら制限時間外またはエリア外でない限りは依頼を取り消すことはできない。)シナリオ客は特殊な乗客であり、一部のシナリオ客は通常の一般客とは異なり、目的地を明確に告げない乗客(車探しを除く)もいる。シナリオ客を無事目的地に到着かつシナリオミッションが達成した場合にのみ追加料金でボーナスが加算され、シナリオ客のムービーを見ることができる(シナリオ客を無事に目的地に到着したが、シナリオミッションが未達成である場合は、支払い料金は通常客と同等の料金の扱いになり、ムービーを見ることもできない)。

ゲームが進み一定の日数が経過するとタクシーは新車に乗り換えとなる(旧車はカーショップ開店前に乗り換えとなるためカスタマイズは不可)。

今作は初代とは異なりノルマの達成の有無を問わず営業時間内でも事務所に戻ることもできる(ノルマ未達成で事務所に戻る時はゲームオーバーに近づくため要注意)。

目的地[編集]

当初はタクシー会社の本部がある「虹色シティー」(2は「たけのこ市街」)のみを舞台として客を乗せ、目的地に連れていくことになるが、ゲームが進み乗車料の総計が溜まると他の場所にも移動できるようになり、客も移動できるようになった場所を新しく目的地として指定するようになる。

カスタマイズ(初代)[編集]

ゲームが進み乗車料が溜まっていくと、タクシーが自動的にチューンナップされ、最高速度・加速度・グリップなどの性能が上がってゆく。また、ゲームが進むと所長からパーツが提供され、特殊効果を発生させたり、景色のほか客・対向車の数に差異がある夜間の走行を行ったりすることが可能となる。

また、目的地に届けた乗客からもパーツを譲り受けることがある。こちらはただ自車を飾りつけるだけの目的にしか利用できないが、カラーリングやバンパーなどからナンバープレートといった小物まで殆どのパーツを変更することが可能で、アクセサリーなどを付けることもできる。(マイ・タクシーとカリスマのみ)

カスタマイズ(2代目)[編集]

ゲームが進んで一定の日数が経過すると、カーショップが開店される。ぼんぼりはもちろんのこと、パーツが販売されている。ただし、パーツの購入は総売り上げから支払われる。 購入したパーツ(一部は取り外すことができない)をカスタマイズすることが可能となり、タクシーの性能も装備によって性能が自由自在となる。高速道路を利用するときはETCを購入しなければならない。(高速道路の利用料金は会社負担となるため総売り上げ額への影響はない)

エリア(初代)[編集]

虹色シティー
中心となるエリア。タクシー会社の車庫があるため、一日の開始時は必ずここからスタートする。
中央に駅があり、それを境にして全体が北部と南部に分かれているのが特徴。
竜神峠
大きく曲がりくねったカーブの多い峠。民家はなく、ホテルなどの建物がまばらに点在している。
トンネルや脇道などを通ってショートカットをすることも可能。
遊楽海岸
複雑な構造をした海沿いのエリア。娯楽施設が多く並んでいる。
多くの建物には駐車場が併設されている。
夢見ヶ丘
住宅街エリア。郵便局や学校などの日常的に利用する施設が並んでいる。
比較的碁盤目状に近く、通りが真っ直ぐに貫く構造になっている。

なお、カリスマ版は虹色シティーのみとなる。

エリア(2代目)[編集]

たけのこ市街
中心となるエリア。初代の虹色シティ同様タクシー会社の車庫があるため、一日の開始時は必ずここからスタートする。
少し西に駅があり、地上駅であるため踏切がある。線路を境に東部と西部が分かれている。
ひまわりニュータウン
駅や娯楽施設、住宅街が並んでいて、文字通りニュータウンとなる。
2代目の作品で唯一高速道路のインターチェンジが存在しない。
だんご温泉
文字通り、温泉街エリアで病院があり、旅館や観光地が点在している。
一部の道は未舗装のため走行には注意が必要。
うみねこ埠頭
工業地帯で湾岸部に位置していて、ガソリンスタンドや洗車場が存在する。
このエリアには鉄道の線路はあるが、エリア内に踏切はあるが、駅はない。

脚注[編集]

  1. ^ 2は「たけのこ市街」

外部リンク[編集]