Lunatic Doll〜暗殺警告

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Lunatic Doll〜暗殺警告
浜田麻里スタジオ・アルバム
リリース
ジャンル
時間
レーベル ビクター音楽産業Invitation
プロデュース
チャート最高順位
浜田麻里 アルバム 年表
Lunatic Doll〜暗殺警告
(1983年)
ROMANTIC NIGHT〜炎の誓い
(1983年)
ミュージックビデオ
浜田麻里「Black Hole」 - YouTube
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Lunatic Doll〜暗殺警告』(ルナティック・ドール〜あんさつけいこく)は、浜田麻里の1枚目のアルバムビクター音楽産業Invitationから1983年4月21日に発売された。

背景[編集]

浜田が15歳の頃から、CMソングを歌唱するなど歌手として活動し、この頃からメジャー・デビューする話はあったという。きっかけとして、浜田が大学時代に『EastWest』の予選に参加した際、レイズインの関係者に「ハード系の音楽性でぜひいきたい」と声を掛けられたことで、当時浜田の中で「どういう形でいつデビューをするんだろうっていうのは、ずっと模索していた日々」だったといい、趣味で始めた『ハードロックボーカル』に結びつき、そこで「『これは新しい!』と一気に開眼しました」と決心がついたため、メジャー・デビューに結び付いたという[1]

レイズインがビーイング系の事務所だった繋がりで、ヘヴィメタルバンドLOUDNESSのメンバーである樋口宗孝がサウンドプロデュースを手がける体制で制作が進み[1]1983年4月21日に、コピーライター糸井重里が発案したキャッチコピー麻里ちゃんはヘビーメタル[2]でメジャー・デビューを果たした。糸井を起用したきっかけとして、浜田いわくビクターの初代宣伝担当が糸井と友人関係にあり「なので、軽く頼んだっていう感じだったと思います」と懐古している[1]

浜田をアイドル的な売り方をしていたことに加え、当時ヘヴィメタルがあまり一般的ではなかったため、コアなファンからは「ヘビメタにアイドル?」という冷めた反応で、ヘヴィメタルに馴染みのないリスナーは「ヘビメタなんか聞けないや」といずれも敬遠され、浜田は「初期の頃はそれなりにフラストレーションもありましたね」と懐古し[2]、同時に「『あぁ、そういうふうに括られるんだな』となった時点で腹を括ったようなところはありました。自分としては日本にないタイプの、洋楽的でパワフルな、すごく新しいと思われるような女性ボーカリストとしてハードな音でデビューしたいっていう、それだけでしたね」と語っている[1]

批評[編集]

専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
CDジャーナル肯定的[3]

『CDジャーナル』は、浜田のデビューが衝撃的だった理由として「ヘヴィ・メタ特有の攻撃性を清潔なイメージという名のオブラートで包み込んだからだ」と結論付けたうえで、2枚目のアルバム『ROMANTIC NIGHT〜炎の誓い』(1983年)と同時に批評し「ここで独自のハイトーン・ヴォイスやロング・ヴィブラートといった“麻里節”がすでに完成されているのはサスガだ」としたうえで「この初期の2作に関しては100%満足できるハズだ」に肯定的に評価している[3]

収録曲[編集]

LPレコード盤[編集]

A面
全作詞・作曲・編曲: 樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.NOAH(ノア)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
2.TOKIO MAKIN' LOVE(トキオ・メイキン・ラヴ)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
3.RUNAWAY FROM YESTERDAY(ランナウェイ・フロム・イエスタデイ)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
4.LOVE MAKER(ラヴ・メーカー)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
5.BLACK HOLE(ブラック・ホール)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
合計時間:
B面
全作詞・作曲・編曲: 樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.ALL NIGHT PARTY(オール・ナイト・パーティ)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
2.MISTRESS(女支配者)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
3.SPACER(スペーサー)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
4.LIGHTS(ライツ)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
5.BOTTOM ENERGY(ボトム・エナジー)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
合計時間:

CD盤[編集]

全作詞・作曲・編曲: 樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.NOAH(ノア)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
2.TOKIO MAKIN' LOVE(トキオ・メイキン・ラヴ)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
3.RUNAWAY FROM YESTERDAY(ランナウェイ・フロム・イエスタデイ)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
4.LOVE MAKER(ラヴ・メーカー)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
5.BLACK HOLE(ブラック・ホール)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
6.ALL NIGHT PARTY(オール・ナイト・パーティ)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
7.MISTRESS(女支配者)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
8.SPACER(スペーサー)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
9.LIGHTS(ライツ)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
10.BOTTOM ENERGY(ボトム・エナジー)樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM樋口宗孝 and HIGUCHI PROJECT TEAM
合計時間:

参加ミュージシャン[編集]

リリース日一覧[編集]

地域 リリース日 レーベル 規格 規格品番 概要 順位
日本 1983年4月21日 ビクター音楽産業Invitation LP VIH-28124 73位
1988年3月21日 CD VDR-1503 初CD (廃盤) -
1994年3月24日 ビクターエンターテイメント/SPEEDSTAR RECORDS VICL-22022 再発 (廃盤) -
2008年10月22日 ビクターエンターテイメント/Invitation VICL-63086 デジタル・リマスタリング / 25th Anniversary 紙ジャケット仕様 -
2014年1月15日 JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント SHM-CD VICL-70107 デジタル・リマスタリング / 30周年記念高音質SHM-CD化 -

関連項目[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]