faults

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faults
acid androidミニアルバム
リリース
ジャンル ロック
インダストリアル
ゴシック・ロック
シューゲイザー
時間
レーベル Ki/oon Records
プロデュース yukihiro
チャート最高順位
  • 週間67位(オリコン
  • 登場回数2回(オリコン)
acid android アルバム 年表
acid android
2002年
faults
2003年
purification
2006年
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faults』(フォールツ)は、日本ロックバンドL'Arc〜en〜Cielドラマーyukihiroのソロプロジェクトであるacid androidの1作目のミニアルバム2003年3月12日発売。発売元はKi/oon Records

解説[編集]

前作『acid android』の世界観をさらに追求した、acid androidとして発表した初のミニアルバム。

本作の音楽性は、前作から引き続きインダストリアルを基調としながらも、ゴシック・ロックシューゲイザーの匂いも感じられるものが多く[1]、こういったジャンルを横断した音源がアルバムに収められている。今回の制作イメージについて、yukihiroは本作発売当時のインタビューで「今回は、短い曲をシンプルにやろうと思って始めました[2]」と述べている。また、前作での楽曲制作と同様に、yukihiroが所有するアナログ・シンセサイザーサンプラーなどの機材が多くレコーディングで使われている。

なお、本作の1曲目に収録された「enmity」では、acid androidのライヴにおいてサポートメンバーを務める、元DEF.MASTERのnabe(後に名義をantzに変更)と共作曲を行っている。acid androidとして発表した音源において、カバー曲を除き、作詞・作曲にyukihiro以外がクレジットされたのはこの曲が初となった。

また、本作の5曲目に収録された「faults feat.toni halliday」は、ブリストルの雰囲気を内包したシューゲイズ感の強い楽曲に仕上げられている。なお、この曲ではイギリスロックバンドカーヴヴォーカリストであるトニ・ハリディがボーカルで参加している。ちなみにこの曲は、前作『acid android』に収録された楽曲「amniotic」がもとになっており、歌詞とメロディをトニ・ハリディが作り直している[3]。フィーチャリングに至ったのは、yukihiroがカーヴをフェイバリットとしてあげていたことが大きく[3]、yukihiroは「オファーをかけたら返事が来たから」と述べている[3]。また、yukihiroはこの曲のイメージについて「カーヴは前から好きだから。自分で曲を作ってるときに、あぁいうブリストル系の、そういう曲を作ってたから。(オファーの回答によらず)どっちにしろ女性ヴォーカルっていうのは考えてました[3]」と述べている。さらに、本作に収録されたこの曲以外の4曲について、yukihiroは「この曲(=「faults feat.toni halliday」)を世に出すための、他の4曲。最初はそういうふうに作ってましたよ。この曲が入ってるミニ・アルバムが頭にあって。でもミニ・アルバムだったら5曲ぐらいないとね…じゃあ、あと4曲作ろうって[3]」とも述べている。

前作『acid android』では、yukihiroが企画したインディレーベル、track on drugs recordsからインターネット通販のみでリリースするかたちを当初取っていたが、今回は販売元をメジャーレーベルに変更している。そして本作は、L'Arc〜en〜Cielも在籍するソニー・ミュージックエンタテインメントの社内レーベル、Ki/oon Recordsから販売されている。なお、フィジカルのアートワークは前作に引き続き、竹内光司が担当している。本作リリースにあたり流通形態を変えた理由について、yukihiroは「(音楽を作る部分以外のところを)ひとりでやるにはちょっと、僕だけでは対応し切れなかったというところが大きいですね[2]」「(前作は)作り終わってからが大変でしたね。まずホームページ作って、それで、どこにどういうふうに持っていくんだ、とか、流通やるにはどうすりゃいいんだ、とか、誰と会って話すればいいんだ、とか[2]」と本作発売当時のインタビューで答えている。

収録曲[編集]

#タイトル作詞作曲時間
1.「enmity」nabe, yukihironabe, yukihiro
2.「imagining noises」yukihiroyukihiro
3.「perpetual motion」yukihiroyukihiro
4.「switch」yukihiroyukihiro
5.「faults feat.toni halliday」toni hallidayyukihiro, toni halliday

クレジット[編集]

  • produce:yukihiro
  • write (#2-#5), performance, program and mix:yukihiro
  • except #1 write:nabe, yukihiro
  • #5 lyric and melody:toni halliday
  • guitar:tomo, nabe, yukihiro
  • translate and vocal on #2,#3:3×3
  • vocal recording engineer:takeshi sugimoto at think sink studio
  • vocal recording assistant:shigeru shibata at think sink studio
  • vocal direction:tomo, nabe, 3×3
  • mastering:abe mitsuyasu at sony music studios tokyo
  • art direction:koji takeuchi
  • management:DANGER CRUE ,INC.
  • ki/oon record staffs:kaichiro shirai, michihiko nakayama, soh fukuda

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『音楽と人』、p.121、USEN(発行)、シンコー・ミュージック(発売)、2003年4月号
  2. ^ a b c 『音楽と人』、p.119、USEN(発行)、シンコー・ミュージック(発売)、2003年4月号
  3. ^ a b c d e 『音楽と人』、p.120、USEN(発行)、シンコー・ミュージック(発売)、2003年4月号