Eclectic

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Eclectic
小沢健二スタジオ・アルバム
リリース
録音 ニューヨーク
マイアミ
ジャンル ファンク
ソウル
R&B
時間
レーベル イーストワールド / 東芝EMI
プロデュース 小沢健二
チャート最高順位
小沢健二 アルバム 年表
球体の奏でる音楽
1996年
Eclectic
2002年
刹那
2003年
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Eclectic』(エクレクティック)は、小沢健二の4枚目のアルバム2002年2月27日東芝EMIから発売された。

解説[編集]

音楽活動としては、1998年のシングル『春にして君を想う』以来4年1か月振りの新作[注釈 1]で、フルアルバムとしては、1996年『球体の奏でる音楽』以来5年4か月振り。前作から本作までの間に発売された5作のシングルはすべて未収録となった。[注釈 2]

収録曲は、すべてアメリカニューヨークマイアミ)でレコーディングとミックスが行なわれており[1]、バックコーラスもすべて現地の人間であるため、日本語が片言のように聞こえる。全曲シングル・カットはされておらず、ミュージック・ビデオも制作されていない。

小沢の本作に関連する活動はラジオ番組への出演のほか、雑誌やフリーペーパーのインタビューのみにとどまっている。以降、2014年までメディアへの出演は全く行われなかった。

歌詞カードには「2001年9月11日以降の情勢を深く鑑み、制作内容に対しても配慮しました。」との記述がある。

CDショップに配布されていた試聴用CDには、「愛について」、「麝香」、「1つの魔法」、「今夜はブギーバック/あの大きな心」が収録されていた。

非売品でアナログ盤『3 Songs from Kenji Ozawa』(品番:PRT-8520)も製作され、一部はインタビューを掲載した雑誌にて抽選でプレゼントされた。このアナログ盤には「ギターを弾く女」「麝香」「愛について」の3曲が収録されており、B面には同3曲のインストゥルメンタルが収録されている[3]

収録曲[編集]

全曲 作詞・作曲:小沢健二

  1. ギターを弾く女(6:25)
  2. 愛について(6:59)
  3. 麝香(4:58)
    2018年10月10日より配信のApple Musicオリジナルコンテンツ『Tokyo, Music & Us 2017-2018』の第3弾で、三浦大知とこの曲でセッションを行なった[1]
  4. あらし(4:44)
    小沢は、「かなりeclecticな感じ」とコメントしている[4]
  5. 1つの魔法(終わりのない愛しさを与え)(5:12)
  6. ∞(infinity)(4:39)
  7. 欲望(3:32)
  8. 今夜はブギーバック/あの大きな心(6:01)
    スチャダラパーとのコラボ曲「今夜はブギー・バック」のセルフカバー。スチャダラパーによるラップのパートがカットされた代わりに新たに歌詞が加えられたほか、一部の英語のフレーズが日本語に置き換えられている。
    小沢は、「前曲との10分近くある全体で何かを描けたらと思ってやってる。単体で聴くのとは感じが違うかも。」と語っている[5]
  9. bassline(2:55)
    「愛について」の一部を再び使用している。歌詞の掲載は省略。タイトルどおりベースラインを響かせている。
  10. 風と光があなたに恵むように(3:37)
    5曲目のインストゥルメンタル
  11. 甘い旋律(5:00)
  12. 踊る月夜の前に(3:20)
    3曲目の一部を再び使用している。

演奏[編集]

  • 小沢健二:Vocal, Guitars, Drum Beats
  • Benjamin Love:Keyboards, Additional Arrangement
  • Kenny Seymour:Keyboards, Synthesizer Programming
  • Ron Long:Bass Guitar
  • Mike Campbell:Guitars, Additional Arrangement
  • Zak Souiman:Guitars
  • Bashiri Johnson:Percussion, Additional Arrangement
  • Jack King, Storm (Tisha Hunter, Pamela Saunders, Monica Boyd):Background Vocals, Additional Arrangement
  • Mary Brown, Vicky Echeverri:Background Vocals
  • Roc Isaac, Jeff Davidson:Synthesizer Programming

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ただし、1999年に発売されたマーヴィン・ゲイのトリビュートアルバム『マーヴィン・イズ 60』(国内盤)に収録の「Got to Give It Up」に訳詞・演奏・唄で参加している。
  2. ^ 夢が夢なら」、「Buddy/恋しくて」、「指さえも/ダイスを転がせ」、「ある光」、「春にして君を想う」の5作。のちに「夢が夢なら」は、約7年の時を経て「刹那」に収録された。それ以外は未だに収録されず。

出典[編集]

  1. ^ a b c 青髪の小沢健二が三浦大知と銀座でセッション Apple Music番組の第3弾配信”. CINRA.NET (2018年10月9日). 2018年10月10日閲覧。
  2. ^ “【オリコン】小沢健二、12年ぶりTOP20 3枚組ライブ盤”. ORICON NEWS (オリコン). (2014年3月25日). https://www.oricon.co.jp/news/2035541/full/ 2019年10月11日閲覧。 
  3. ^ Kenji Ozawa - 3 Songs From Kenji Ozawa (2002, Vinyl)”. Discogs. Zink Media, Inc.. 2019年10月3日閲覧。
  4. ^ KENJI OZAWA OFFICIAL WEB SITE”. 東芝EMI. 2002年6月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月13日閲覧。
  5. ^ KENJI OZAWA OFFICIAL WEB SITE”. 東芝EMI. 2002年6月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月13日閲覧。