Darik's Boot and Nuke

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Darik's Boot and Nuke
開発元 Darik Horn
最新版
2.3.0 / 2015年6月4日 (8年前) (2015-06-04)
リポジトリ https://sourceforge.net/projects/dban/
対応OS Linux
プラットフォーム x86
後継 nwipe
対応言語 英語
サポート状況 開発終了
種別 ハードディスク消去ソフト
ライセンス GPLv2[1]
公式サイト www.dban.org
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Darik's Boot and Nuke(略称:DBAN)は、自由でオープンソースのハードディスク消去ソフトである[2]IDE(PATA)・SCSIシリアルATA規格のハードディスクの消去に対応している。

概要[編集]

パソコンなどに内蔵されたハードディスクを破棄・リサイクルする際に、ハードディスク上のデータを安全かつ完全に消去し、機密データ・個人情報を復元できないようにするために使用される。これはハードディスク内のすべてのデータ領域を、擬似乱数で上書きして消去することで実現している。 Linuxベースのソフトウェアであり、x86アーキテクチャのパソコンで動作する。通常はCD-ROMDVD-ROMUSBフラッシュドライブから起動するが、Preboot Execution Environmentを使用してディスクレスで起動することもできる。

擬似乱数生成アルゴリズムはMersenne twisterとISAACのいずれかを選択可能。消去方式は、Quick Erase(ゼロフィル、1回実行)、RCMP TSSIT OPS-II(王立カナダ騎馬警察方式、8回実行)、DoD Short(アメリカ国防総省方式の簡易版、3回実行)、DoD 5220.22-M(アメリカ国防総省方式、7回実行)、Gutmann Wipe(Gutmann方式、35回実行)、PRNG Stream(PRNGストリーム方式、1回実行)のいずれかを選択可能。またベリファイの頻度、消去の繰り返し回数も指定することもできる。

開発終了[編集]

2012年9月、フィンランドのBlanccoはDBANの買収を発表した[3]。 その後、2015年6月4日にバージョン2.3.0がリリースされて以降、新しいバージョンの開発は行われていない[4]。なおDBANの公式Webサイトは、2016年時点では有料版のBlancco Drive Eraserの販売サイトが主体になっているものの、DBANの配布元であるSourceForgeのプロジェクトページへのリンクも張られている[5]

なおDBANの中核であるdwipeはフォークされ、Martijn van BrummelenによりLinuxのコマンドラインプログラムnwipeとしてリリースされ[6]DebianUbuntuなどに同梱されている。

参考文献[編集]

  1. ^ DBAN (2008年7月18日). “May I rebrand DBAN?”. 2012年1月24日閲覧。
  2. ^ Fitzgerald, Thomas J.. “Deleted but Not Gone”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2005/11/03/technology/circuits/03basics.html 2009年2月3日閲覧。 
  3. ^ Acquisition” (2010年9月). 2014年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年8月1日閲覧。
  4. ^ Darik's Boot and Nuke - Browse /dban at SourceForge.net”. sourceforge.net. 2022年8月21日閲覧。
  5. ^ Darik's Boot and Nuke – DBAN” (2016年11月30日). 2022年8月21日閲覧。
  6. ^ GitHub - martijnvanbrummelen/nwipe: nwipe secure disk eraser” (2020年8月21日). 2020年8月21日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]