2019年イギリス保守党党首選挙

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2019年イギリス保守党党首選挙
2016年 ←
2019年6月7日-7月23日
→ 2022年7-9月

投票率 87.4%
 
候補者 ボリス・ジョンソン ジェレミー・ハント
議員票 160 (51.3%) 77 (24.7%)
決戦党員票 92,153 (66.4%) 46,656 (33.6%)




選挙前党首

テリーザ・メイ

選出党首

ボリス・ジョンソン

2019年イギリス保守党党首選挙英語: Conservative Party (UK) leadership election, 2019)は、2019年6月から7月にかけて行われたイギリス保守党の党首を決める選挙である。投票の結果、ボリス・ジョンソン前外相が選出された。

背景[編集]

保守党党首からの辞任を表明するメイ首相(2019年5月24日、ダウニング街10番地前にて)

2016年のイギリスの欧州連合離脱是非を問う国民投票の結果を受けて同国は2019年3月27日にEUから離脱する予定であったが、アイルランドとの国境管理問題からEUとの関税同盟には残るなど穏健な離脱を目指すテリーザ・メイ党首(首相)と、完全な離脱を目指す保守党内の強硬派との対立が解けず、下院議会は予定の期限までに離脱規定を可決することに失敗し続けた[1]。メイ首相は労働党との協議に活路を求めたがこれもうまくゆかず、再度の国民投票実施の可能性に言及したため保守党内の求心力を失い、5月24日に党首辞任を表明し[1]、6月7日に退いた[2]。本件はこれに伴い実施される保守党党首選挙である[3]

選挙の概要[編集]

候補の乱立防止のため、立候補に必要な推薦人の下院議員を従来の2人から8人に増やした[3][4]。6月10日に受付が締め切られた。

6月13日の第1回議員投票では最低16人、6月18日の第2回議員投票では最低32人の支持者を集めないと次の投票に進めない[3]

議員投票は6月13日、18日、19日、20日に行われて最終的に2人まで絞られ、6月22日より保守党党員約16万人による郵便投票が行われる。結果は7月23日に発表された[3]

立候補者[編集]

以下の10人が立候補した[3]。各投票のうち、太字は得票数1位。

氏名 肖像 肩書 議員投票
1回目
議員投票
2回目
議員投票
3回目
議員投票
4回目
議員投票
5回目
党員投票
マイケル・ゴーヴ 環境相 37 41 51 61 75(脱落) (不参加)
マット・ハンコック英語版 保健相 20(辞退) (不参加) (不参加) (不参加) (不参加) (不参加)
マーク・ハーパー英語版 前下院院内幹事長 10(脱落) (不参加) (不参加) (不参加) (不参加) (不参加)
ジェレミー・ハント 外相 43 46 54 59 77 46,656
サジド・ジャヴィド 内相 23 33 38 34(脱落) (不参加) (不参加)
ボリス・ジョンソン 前外相 114 126 143 157 160 92,153
アンドレア・レッドサム 前下院院内総務 11(脱落) (不参加) (不参加) (不参加) (不参加) (不参加)
エスター・マクヴェイ 前雇用・年金相 9(脱落) (不参加) (不参加) (不参加) (不参加) (不参加)
ドミニク・ラーブ 前EU離脱相 37 30(脱落) (不参加) (不参加) (不参加) (不参加)
ローリー・スチュワート英語版 国際開発相 19 37 27(脱落) (不参加) (不参加) (不参加)

立候補を断念した人物[編集]

進行[編集]

5回の議員投票すべて、離脱強硬派のボリス・ジョンソン前外相が1位を獲得した。

第1回議員投票[編集]

6月13日に行われ、アンドレア・レッドサム前下院院内総務、マーク・ハーパー前下院院内幹事長、エスター・マクヴェイ前雇用・年金相は17票に満たず、ここで脱落した[5]。また、翌14日には7人中6位のマット・ハンコック保健相も撤退を表明した[6]

第2回議員投票[編集]

6月18日に行われ、ドミニク・ラーブ前EU離脱相は30票にとどまり、ここで脱落した[7]

第3回議員投票[編集]

6月18日に行われ、ローリー・スチュワート国際開発相が27票にとどまり最下位で脱落[8]

第4回議員投票[編集]

6月20日に行われ、サジド・ジャヴィド内相が34票にとどまり最下位で脱落[9]

第5回議員投票[編集]

第4回議員投票の直後、6月20日に行われ、ジェレミー・ハント外相が僅差でマイケル・ゴーヴ環境相を下し決選投票に進出した[10]

党員投票[編集]

6月22日より郵便投票が開始され、7月23日に結果が発表された。9万2153票を獲得したボリス・ジョンソン前外相が4万6656票のジェレミー・ハント外相を下し、新党首に選出された[11]

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b “メイ英首相、6月7日に与党党首辞任へ 次期首相は7月末までに就任”. BBC News. BBC. (2019年5月24日). https://www.bbc.com/japanese/48394717 2019年6月11日閲覧。 
  2. ^ “メイ英首相、与党党首を辞任 後継争い本格化”. AFPBB News. フランス通信社. (2019年6月8日). https://www.afpbb.com/articles/-/3228929 2019年6月11日閲覧。 
  3. ^ a b c d e “英保守党党首選、立候補者は10人 第1回投票は13日”. BBC News. BBC. (2019年6月11日). https://www.bbc.com/japanese/48590588 2019年6月11日閲覧。 
  4. ^ “イギリス・メイ首相、与党党首を辞任 後継党首選の争点はEU離脱問題”. ハフポスト. (2019年6月8日). https://www.huffingtonpost.jp/entry/prime-minister-theresa-may-resignation_jp_5cfb1e87e4b02ee3477761c0 2019年6月11日閲覧。 
  5. ^ “英与党党首選、初回投票はジョンソン前外相がトップ”. 産経新聞. (2019年6月13日). https://www.sankei.com/article/20190613-QAX3KCHANROLBOOFLBZ4K5HZRI/2/ 2019年6月14日閲覧。 
  6. ^ ハンコック英保健相、党首選撤退=メイ首相の後任候補6人に-EU離脱 時事通信社 2019年6月14日配信 2019年6月18日閲覧
  7. ^ “メイ英首相の後任選び、ジョンソン氏が再び首位 候補5人に”. AFPBB News. フランス通信社. (2019年6月19日). https://www.afpbb.com/articles/-/3230780 2019年6月19日閲覧。 
  8. ^ “英保守党党首選、候補者は4人に ジョンソン氏を批判の候補敗退”. BBC News. BBC. (2019年6月20日). https://www.bbc.com/japanese/48700475 2019年6月20日閲覧。 
  9. ^ “Tory leadership: Sajid Javid knocked out of contest”. BBC News. BBC. (2019年6月20日). https://www.bbc.com/news/uk-politics-48707448 2019年6月20日閲覧。 
  10. ^ “次期英首相争い ジョンソン、ハント両氏の一騎打ちに”. AFPBB News. フランス通信社. (2019年6月21日). https://www.afpbb.com/articles/-/3231181 2019年6月21日閲覧。 
  11. ^ “ボリス・ジョンソン前外相、イギリスの次期首相に決定 英保守党党首選”. BBC News. BBC. (2019年7月23日). https://www.bbc.com/japanese/49079871 2019年7月23日閲覧。